≪REV / EXIT / FWD≫

§Orbit〜終焉を抱くもの〜§

ミドルフェイズ−2

著:真柴悠

―導く子犬―

【GM】 次はペルゼンさんです。
【ペルゼン】 都市に帰ってきた。犬を抱いて。
【GM】 犬は、都市に入ったところで、あなたの腕から飛び降ります。
【ペルゼン】 あら?
【GM】 少し走って行って、立ち止まって振り返る。
【ペルゼン】 え? 何? 付いて来て欲しそうな顔?
【GM】 キラキラ〜。
【ペルゼン】 行く行く(笑)
【ティガー】 フラフラ〜って。
【GM】 子犬はどんどん進んでいって、あなたが普段素通りする、貧民街層に消えていきました。
【ペルゼン】 ほう。
【ティガー】 (トリップ気味に)「ダメだよぉ、そっちに行っちゃ〜」
【ペルゼン】 「待てよぉ、あははは」(笑)
【GM】 洗脳されてるんや(笑)
【ペルゼン】 スコップかついだまま行く。
【GM】 貧民街層に来ました。いつの間にか、子犬を見失った。
【ペルゼン】 あれ? ちょっと探す。
【GM】 進んで行きますと、十字路になってまして、右から、怪しい箱を持ったヴァルキリーとオッサン、左から、一見爽やかなカップルが現れる。
【ティガー】 正面から、ヤカンを抱えたおばちゃんが(笑)
【ペルゼン】 囲まれたぁー!!(笑)
【GM】 逃げ場がないで。
【ペルゼン】 じゃあ、カップルの男にガンをつけて、「また女連れかよ!」
【レイク】 また!?
【ペルゼン】 いや、アルカミルを思い出して(笑)
【レイク】 なんか軍人にガンつけられたから、ちょっとだけ怯むけど、でもポーカーフェイス。
【GM】 リアーネは、あなたの後ろに隠れる。
【ティガー】 黒い服カッコええな、って思って見てる。
【GM】 ヤマグチっぽいのがいますよ。
【ペルゼン】 「あっ、ヤマグチ! 久しぶりだな。何してんだよ、こんな所で」
【ティガー】 「いや、犬を追いかけて来たんだが」
【ティアナ】 「この人は、ヤマグチさんじゃないです」
【ティガー】 「ヤマグチって誰?」
【ペルゼン】 「あ、ほんまや。全然違うオッサンや」
【ティアナ】 「犬を見ませんでしたか?」
【ペルゼン】 「犬、可愛いよなぁ。俺、ちょっといいと思ったぜ」(笑)
【ティアナ】 「この際、可愛いとかそういうのは、どうでもいいんですが」
【ペルゼン】 「白い犬がいたけど……」
【ティアナ】 キラーン。
【ティガー】 「どこにいたんだ」
【ペルゼン】 「お前らのせいで見失ったよ」
【ティガー】 「どっちへ行った?」
【ペルゼン】 「さぁ? お前らが邪魔で、追いかけられなかった」
【レイク】 事の成り行きを見てる。
【GM】 「……知り合い?」
【レイク】 「二人は知り合いだけど、軍人さんは初めてかな」
【GM】 つうか、敵やろ。
【ティガー】 スコップ持って、ガンたれとるで。
【GM】 それも、お門違いな嫉妬やろ(笑)
【ティガー】 「小僧、久しぶりだな」
【レイク】 「お元気でした?」
【ティガー】 「犬を知らんかね」
【レイク】 「さっき、軍人さんが追ってた犬ですか?」
【ティガー】 ティガーは見てへんから、何とも言えん。「赤い首輪をしている、白い子犬なのだが」
【ペルゼン】 「俺、見たぜ」
【ティガー】 「よし、案内せい」(笑)
【ペルゼン】 「俺が知るかー! どっか行ったって言ってんだろ!」
【レイク】 「その犬、連れて帰らないとダメなんですか? ティガーさんの飼い犬!?」
【ティガー】 「そのようなものだ」キラキラ。
【GM】 なんで、そこでキラキラすんねん。
【レイク】 「お手伝いしますけど……あーでも、リアーネ、いいかなぁ? どうする?」
【GM】 「いいんじゃない?」
【ティガー】 「あの人たち、強そうだし」(笑)
【レイク】 リアーネを、二人に紹介する。
【ティアナ】 「この間届けた彼女とは違うようですが」(一同爆笑)
【ペルゼン】 「まだ女がいるのか!?」(笑)
【GM】 「……レイク、彼女って誰?」
【レイク】 「僕が後見人になってる女の子が、僕の国にいるんだよ」(あせあせ)
【GM】 「ふぅ〜ん……」
【ティアナ】 「光源氏計画ですね」(笑)
【レイク】 うわぁー!!
【ペルゼン】 「この野郎!!」(笑)
【ティガー】 いろんなとこから反感が来とるで。
【レイク】 うっわー!(笑)
【GM】 「あの笑顔はウソだったのね」
【ペルゼン】 「やるな、お前」
【GM】 “反感”通り越して“尊敬”になってもた。
【レイク】 「リアーネ、機嫌直して。君が落ち込んだら、僕も悲しい」
【GM】 「……分かったわ。じゃあ、その女の子のことはスッパリ諦めて」(笑)
【レイク】 (乾いた感じで)「とりあえず犬を探そうか」
【ペルゼン】 逃げた(笑)
【ティガー】 もう一回、『犬探しだワン』を起動してみる。
【GM】 『標的に近付きましたので』以下同文。
【ティガー】 「この近くにいるようだ」
【レイク】 「う〜ん……分かれて探しましょうか」
【ティガー】 どう分かれるん?
【ティアナ】 彼女と二人がええんやろ?
【ペルゼン】 で、こっち三人な(笑)
【GM】 [幸運]かな。
【ティガー】 めっちゃ低い。7。
【ペルゼン】 10や。
【ティアナ】 10。
【レイク】 11。
【GM】 11以外の人は、無線機を見つける。
【ティガー】 全部、ペルゼンのやろ?(笑)
【ペルゼン】 「どこに捨てたんやろ」(笑)
【ティアナ】 「お返しします」
【ペルゼン】 「いらねー!」
【GM】 レイクは、怪しい感じの廃倉庫に辿り着いた。
【ティガー】 ホコリの上に、犬の足跡が点々とついとるんや。
【GM】 もう入った?
【ティガー】 みんな付いて行こか。
【GM】 廃倉庫の扉をガーンと開けると、うず高く積もった廃材の上に、大の字に寝転がってる帝国仕官を発見する。
【ペルゼン】 ちょっと覗き込んでみる。
【GM】 カーバッシュ中佐。
【ペルゼン】 うわぁ(笑) スコップでつつく。
【GM】 意識不明。
【ペルゼン】 え、そうなん?
【GM】 外傷はない。お召し物には、ティガーの一撃を受けたと思われる裂け目があるけど、傷は綺麗になくなってます。
【ティガー】 あいつや! 思うで。
【ペルゼン】 これを連れて帰らなあかんのやな。
【GM】 みんな知ってるんちゃうん?
【レイク】 「あっ、こいつは!」
【ペルゼン】 回収しようかな。背負う。
【レイク】 荷車とか、ないですよね。
【GM】 おばちゃんが持ってたけどな。借りたいんやったら、おばちゃんと闘わなあかんで。
【ティガー】 おばちゃんとデートせなあかんとか。
【GM】 「なんだい? アタシに気があるのかい?」
【ティガー】 「この子(レイク)あげますから」
【レイク】 身売りされるんですか?
【GM】 荷車の為に。
【ティアナ】 「これが標的の犬かどうか、照合します」
【GM】 カーバッシュを?(笑) 当てはまる項目はない。
【ティアナ】 「犬ではないようですね」
【ペルゼン】 「はあっ!?」(笑)
【ティアナ】 「見たことがある人ですね」
【ティガー】 順番おかしいで(笑)
【GM】 犬探しが最優先やからな。
【ティガー】 ぺちぺち。
【GM】 反応なし。
【レイク】 息はしてる?
【GM】 うむ。
【ペルゼン】 「早いとこ、連れて帰らな」
【ティガー】 「そうだな」
【ペルゼン】 「いや、お前は関係ない」
【ティガー】 友を助けな。
【ペルゼン】 友ちゃうし(笑)
【ティガー】 もう、友になってんねん。強敵と書いて「とも」と呼ぶ。
【GM】 そろそろ夕方。リアーネが「おなか空いた〜」って言うてる。
【レイク】 「じゃあ、どっかお店に入ろうか」
【ペルゼン】 軍ブロックに帰る。
【ティガー】 付いて行くで。どさくさに紛れて。
【ペルゼン】 あかん。入れません。
【ティガー】 王様やから大丈夫!(笑)
【レイク】 自分が泊まってる宿をティアナさんに教えてから、リアーネと二人でご飯食べる。
【ティアナ】 「お達者で」
【レイク】 「またお会いしましょう」
【GM】 では、レイクとリアーネは民宿を兼ねた居酒屋『蛸壺亭』に消えていった。
【レイク】 タコですか(笑)
【GM】 ビールとタコめし。タコの酢の物、煮物。デザートはタコもなか。
【ペルゼン】 全部タコや。
【GM】 帝国人もウェストリ人も普通タコは気味悪がって食べないんやけど、シモン・ペトロは特別やから。
【ペルゼン】 イヤやな(笑)
【ティアナ】 「ティガーさんは、犬探しをどうされますか?」
【ティガー】 ……カーバッシュを助ける為に、付いて行ってしまったけど。
【ティアナ】 じゃあ、付いて行く。
【ペルゼン】 来んのか!(笑)
【GM】 商業ブロックから高級市民ブロックに上がろうとしたところで、エラーが出ます。軍のブロックは、更にその上ね。
【ペルゼン】 誰に?
【GM】 オッサンと、ヴァルキリーと、背中のやつ。
【ペルゼン】 ええっ!? え、カーバッシュは認識されてないの?
【GM】 うん。
【ティガー】 登録抹消された訳じゃないよな。
【ペルゼン】 試しに、強引に入れようとしたら、どうなんの?
【ティガー】 爆発する。
【GM】 カーバッシュが?(笑) 警告は3回までです。
【ティガー】 「どうしたんだね?」
【ティアナ】 「エラーが出ていますが」
【ペルゼン】 「入れねえんだよ! 俺以外な。……お前ら、ヒマ?」
【ティガー】 「ヒマではないが、人助けはせねばなるまい。友を助けなくては」
【ペルゼン】 「その友を守って、そこら辺の宿屋に泊まって」
【GM】 自分は?
【ペルゼン】 ちょっと報告に。
【ティガー】 無線機使えばええのに。
【ペルゼン】 ……あ(笑)
【レイク】 遅いー!
【GM】 いっぱいあるのにな。
【ティガー】 どれ使う?
【ペルゼン】 どれでもいいや。適当に1個取って。
【ティアナ】 いや、普通に持ってへんの?(笑)
【GM】 墓のへんに落としてきたんやろ。
【ペルゼン】 ケッセルリンク少佐に連絡入れる。
【GM】 あい。今な、参謀室は『マーメイドレイン』に夢中やねん。「取り込み中だ」
【ペルゼン】 「ちょっと!! 標的を見つけたんスけど!」(笑)
【GM】 「今から波乗りフェイズだ。邪魔をするな」ぶつっ。
【ペルゼン】 何ぃー(笑) ……宿屋行こっか。入れないもんな。
【ティガー】 「ペルゼンの軍服を用意したらいいんじゃないのか?」キラキラ〜。
【ペルゼン】 「自分が着たいだけやろ。ダメ」
【ティガー】 「うちの騎士団の服、それにしようかな」
【GM】 ダークサイドやで。
【ペルゼン】 悪い軍隊や。しゃあないから、近場の宿屋に行く。ホテルにしよか。
【ティガー】 安いとこな。
【GM】 『近場の安いホテル』。
【ティアナ】 そういう名前なんや(笑)
【ペルゼン】 そこに行く。料金4人分取られんのかな。
【GM】 ペルゼンとカーバッシュは割引効くけど、他は正規の値段。
【ティガー】 カーバッシュの服もらおうかな。かわりにヤマグチの服着せとったろ。
【ペルゼン】 そんなん背負いたくないから、やめて(笑)
【GM】 では、一晩たってもいいですか?
【ティガー】 あ、後で犬探さな。
【ティアナ】 そっちがメインじゃないん?(笑)

―仇敵は友―

【GM】 では、次のシーンです。先に一般階層の方からやりましょう。朝です。
【ペルゼン】 起きた。
【GM】 カーバッシュが、起きてボーっとしてる。
【ペルゼン】 え、起きてんの?
【ティガー】強敵(とも)よ」
【ペルゼン】 「カーバッシュ殿?」
【GM】 ペルゼンを睨む。「貴様はリンドブルムの兵隊だな。誰のさしがねだ」
【ペルゼン】 「いや、あんたを助けてこいって命令が……」
【GM】 「誰に言われた」
【ペルゼン】 「ケッセルリンク少佐」
【GM】 「……余計な真似を」ぼそっと吐き捨てる。それからティガーに気付く。
「負けっ面に何の用だ? 俺ではもう役不足だろう」寄ってたかってボコられたけどな。
【レイク】 あははは(笑)
【ペルゼン】 一対一じゃなかったな(笑)
【ティガー】 「今度は、一対一でやろうや」
【GM】 「構わんが……」あんまり乗り気じゃない。
【ティガー】 調子悪そうやな。
【ティアナ】 じゃあ、「犬を見ませんでしたか?」(一同爆笑)
【GM】 「俺の最後の記憶は、そこの剣士に斬られた所までだ。後のことは知らん」
【ティガー】 てゆうか、なんで生きとん?
【GM】 はっと気付いたように、「俺の剣はどこだ!」
【ペルゼン】 「あんたの墓にはなかったぜ」
【GM】 「……さっきから貴様は誰に喋っているのだ」
【ペルゼン】 えっと、カーバッシュの階級は?
【GM】 中佐やん。
【ペルゼン】 うわっ、やってもた!(笑)
「中佐殿の墓にはありませんでした!」
【GM】 「ふん……面白い奴だ」
【ペルゼン】 怖っ!
【GM】 あんまり気にせぇへんタイプやと思うけど、一応風紀は大切やからな。
【ペルゼン】 中尉と同じノリでやってもた(笑)
【GM】 「あれは……ダーインスレイヴは、屠った者の血と共に魂を吸う。吸収した魂を刃に溜めて力に変換する魔剣だ」
【ティガー】 ふむ。
【ティアナ】 ダーインスレイヴ。
【GM】 「使い手が自我を保つ為に、大量の血が……生け贄が必要でな。俺は多くの叛徒や、時には同僚や部下も大勢殺してきた。あれはもう、相当鍛えた者でなければ持ち上げられぬ程に重くなっている」
【ペルゼン】 やっぱり同僚殺してたんや。
【GM】 「ダーインスレイヴが吸った魂は、消えることなく刃の内に在り続ける。憎悪の塊となった数千数万の魂が一度に解放されてみろ。世界に混沌が満ち、生命は正常ではいられなくなる」
【ペルゼン】 「すごいモン持ってますね」(笑)
【GM】 だから、悪用されると大変なワケ。
【ペルゼン】 ……なんで生きてんのやろ。なんでエラー出たんやろ(笑)
【ティアナ】 ティガーがあの大爆発の中で生きとったぐらいやから、不思議じゃないやろ。
【ティガー】 まあね。
【GM】 カーバッシュは、キミらの隙をついて入口に向かう。
「ダーインスレイヴを抑えられるのは、共に血を浴びた俺だけだ」
【ペルゼン】 あ、ついて行く。
【GM】 拒む。「呪われるのは、罪人だけでいいだろう。狂犬にも赦される権利はある」
【ペルゼン】 かっこええー!(笑)
【ティガー】 アフロ帽子を被りながらやで。気に入ったんや。
【GM】 そんなん置いて行く。
【ティガー】 置いて行くんかね。
【GM】 ゴミ箱に捨てていく。
【ティガー】 うわ(笑) 変装した方がいいのに。
【GM】 じゃあ、去り際にティガーを振り返る。「俺の名はヒーゼル=カーバッシュ」
【ティガー】 あ、まだ名前聞いてなかったな。「俺はティガー」
【GM】 「貴公の剣は、俺が受けるには高潔すぎる。もっと相応しい相手を探せ」
【ティガー】 えー?
【ペルゼン】 子供やん(笑)
【GM】 それは見なかったことにする(笑)
【ティガー】 さっきまで、だいぶ頑張っとったんや。素に戻ってしまった。どうしよ。
【ペルゼン】 後を追いたいけど、行っちゃったね。
【GM】 では、クエスト。『魔剣ダーインスレイヴを取り戻す』

―儚き情―

【GM】 次はレイクですね。
【レイク】 はーい。
【GM】 朝起きました。
【レイク】 うん。
【GM】 リアーネがいなくなっていますよ。
【レイク】 え、待って下さい。その前に、一緒に寝たんですか?
【GM】 一緒に寝たんですか?(笑)
【ペルゼン】 どうなん?(笑)
【GM】 「一室しか空いてないんですけどねぇ」
【ペルゼン】 「ベッド、一個しかないんですわ」
【レイク】 虐めるぅー(笑)
【GM】 妙な質問をしたのは、おぬしじゃ。
【ティガー】 床で寝たらええやん。
【レイク】 そうなんですけどねー。別室を使ったということで。で、リアーネの泊まってた部屋を見てみる。
【GM】 窓が開いてる。
【ティガー】 窓から出てったのかね。
【レイク】 何階ですか?
【GM】 2階。
【レイク】 出れないことはないけど。宿の人に聞いてみよう。
【GM】 何を?
【レイク】 「僕と一緒に来た女の子がいないんですけど、姿を見ませんでしたか?」
【GM】 「逃げられたんじゃないのかい?」(笑)
【ペルゼン】 「兄ちゃん、ナニやったんだ」(笑)
【GM】 「若いって罪だねぇ。まあ、元気出しなよ」
【レイク】 めそめそ(笑) とりあえず、服を着替えて街に出て、リアーネを探す。
【GM】 では、そこでシーンを切ります。

÷÷ つづく ÷÷
©2005 Haruka Mashiba
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