▽ 竜巻に乗って | ▽ スパイ・ロマンス | ▽ 魔導砲破壊 |
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【GM】 そんじゃあ、みんな、竜巻で省地方に運ばれてきた。不用意に“異界への道”に行ったばっかりに、時空の穴に飲み込まれたんやな。
【バルバッツァ】 時空の穴かぃ!
【ムードロ】 時代は違ってないやろな、まさか。
【GM】 そらもう、何の保証もないな。ひょっとしたら、過去の時代に来たのかも知れん。
【ルミオス】 どのみち、他の地域と毛色が違い過ぎるから、キャラクターにはここが過去か未来かどころか、何なのかもわからんやろしな。
【バルバッツァ】 「なんだ、ここは!?」って感じやろな。って、言葉は通じるのかな。
【カノン】 「謝謝」とか言わなアカンかも。
【ルミオス】 で、私ら、省地方のどこに運ばれたん?
【GM】 ついにこの地図を公開するときがきたな。
ここ。この
【バルバッツァ】 えーっと、なになに。「礼儀がとってもよい。この戦の
【ルミオス】 『
【GM】 省地方は南部と北部に別れて戦をしとってな、南部の
【ムードロ】
【カノン】 弱そ〜(笑)。
【ルミオス】
【カノン】 絶対、
【ムードロ】 なんで、
【GM】
【バルバッツァ】
【GM】 そう。そんで、数十年に1回だけ島とつながる土地をめぐって、戦争してるわけ。
【ルミオス】 いつから戦争してんの?
【GM】 さあ。少なくても、省地方でいちばんの年寄りが生まれた頃には、もう戦争は始まってたな。
【バルバッツァ】 で、
【GM】 『来た』というか、いますでに牢屋に捕まってる。
【ムードロ】 え〜?! 誰に捕まったん?
【GM】 誰にというか、その辺のひとたちに。キミら全員、明らかに怪しい服装の奴らやから。
【ルミオス】 そりゃ、まあ、身なりは違い過ぎるわな。
【GM】 そらもう、省地方は中華風。
【ムードロ】 ヘアスタイルは弁髪か。
【カノン】 女のひとは纏足や。
【バルバッツァ】 で、その牢屋というのは、どんな感じなんや。
【GM】 ただの座敷牢。じゃっかん、見せ物扱いされてる感じやな。「これか〜」って、見学者がちょこちょこ来よるわ。
【カノン】 ムカつく〜。〈フォース〉撃ったろか。
【バルバッツァ】 それは、余計に事態が悪化するだけちゃうのか?
【カノン】 じゃ、〈キュアー・ウーンズ〉でいいよ。気持ちよくなるやん。
【バルバッツァ】 それは、余計に見学者が増えるだけじゃないのか?(笑)
【GM】 そんなことを言うてると、牢番がやって来て「領主さまがお会いになられるそうだ」と言う。
そして、その後ろから来たで、奴が。領主が。
【ルミオス】 『奴が』って誰やねん(笑)。知ってる奴か?
【GM】 いや、ぜんぜん知らんひとやけど。んで、その領主が「おまえたちは、何者アルか」と尋ねてくる。
【バルバッツァ】 いちおう、言葉は通じるんやな。ちょっと訛ってるけど。じゃあ、「ルミオスさま御一行だ」と答える。
【ルミオス】 なんでやねん、ひとの名前を看板にすんな!(笑)
【GM】 「その『ルミオスさま御一行』は何し来たアルか?」
【バルバッツァ】 「俺はルミオスさまに従って来ただけだ。全責任はルミオスさまにある」
【ルミオス】 おい〜!
【GM】 「では、そのルミオスとやら、何をしに来たアルか?」
【ルミオス】 じゃあ、これまでの経緯を「かくかくしかじか」と領主に語ろか。竜巻に飛ばされて来たことを、汗かきながら必死に説明する。
【GM】 「そうか、それは悪いことしたアルな」
【ムードロ】 えらい、簡単に納得したな。
【GM】 そらもう、竜巻に飛ばされて来るなんてことは、
【カノン】 そうなんや(笑)。そのたびに捕まえてんのか。
【GM】 「そりゃもう、いっぱい捕まえたアル。ところで、おぬしたちは元の国に帰りたいアルか?」
【ルミオス】 そりゃ、まあ、帰らんとな。
【GM】 「では、あることをしてもらうアルよ」
【バルバッツァ】 なに、勝手に帰ったらアカンの?
【GM】 「ダメ。帰れるもんなら、帰ってみろアル」。普通には帰れないっぽい。
【ムードロ】 じゃあ、帰る手段ってのがあるんですか?
【GM】 「あるアル。魔導協会に行けば、向こうの世界に繋がる扉、魔導の竜巻があるアルよ」
【カノン】 うさんくさ〜。
【ルミオス】 『あること』をすると約束すれば、その魔導協会に紹介状なり、何なりをもらえるわけやな?
【GM】 そう。それに、まだ牢屋の中やしな。仕事を引き受けないなら、出したらへんで〜。
【バルバッツァ】 で、俺らに何をさせたいねん。
【GM】 「じつは、
「詳しくは、間諜協会の李じいさんに聞いてくれアル」
【ムードロ】 間諜ってことは、スパイのじいさんか。
【GM】 「やるアルか?」
【バルバッツァ】 しゃあないな。やるしかないやろ。
【GM】 じゃあ、出してもらえた。みんな、
【ルミオス】 まずは、間諜協会に行くか。李じいさんに会わしてもらわんといかんからな。
【GM】 間諜協会に来た。受付のお姉さんが、「いらっしゃいませ〜」とか言うてるで。奥にはキセルで煙草を吸ってる脂ぎったおっさんもいる。
【ルミオス】 間諜協会って、要はスパイ・ギルドなんやろ? なんか、フレンドリーで嫌なスパイやな。
【カノン】
【バルバッツァ】 受付のお姉さんに、「李じいさんに会いに来た」と言う。
【GM】 「李じいさんはここにはいません。町はずれで隠居してます」
【バルバッツァ】 じゃあ、住所を教えてくれ。
【GM】 すると、「向こう、向こう」と教えてもらった。
【ムードロ】 ほんなら、李じいさんのところに行こう。
【GM】 来た! 李じいさんは、ちょうど鶏の首をしめてるところ。
【ルミオス】 じゃあ、挨拶して「かくかくしかじか」で頼まれて来た、ということを話す。
【カノン】 秘密兵器のこと、教えてくれ。
【GM】 「秘密兵器のことアルか。
……ちょうどあの夜は、新月じゃった。敵の機密情報を探るため、ワシは敵本陣に潜り込んだのじゃ。しかし、ワシは不覚にも敵の罠にかかってしまい、地下に落ちてしまったのじゃ。
その際、足を傷め動けなくなり、ワシは敵に見つかるのも時間の問題とほとんどあきらめておった。そのとき!」
【バルバッツァ】 なんや?!
【GM】 「──ひとりの女性が手をさしのべ、ワシを匿ってくれたのじゃ。それが、ワシとばあさんの馴れ初めじゃ」
【カノン】 関係ないやろ!(笑) ……もしかして、ばあさんが秘密兵器?
【ムードロ】 そんなアホな(笑)。
【バルバッツァ】 それにしても、古い話やな。
【ルミオス】 というか、大丈夫か、そのじいさん。ボケてるんちゃうやろな。
【GM】 失礼な。隠居はしてても、仮にも協会の長やのに。李じいさんは「で、何の用アルか?」って聞いてる。
【ルミオス】 やっぱり、ボケてるやないか!
【カノン】 ばあさんに話を聞こうよ。
【バルバッツァ】 ばあさんは家にいるのかね?
【GM】 いるよ。じゃあ、ばあさんから
その兵器とは『魔導砲』という大砲で、魔法の力で魔法の玉を撃ちだすという、超古代文明の遺産のことやねんな。
【ルミオス】 その魔法の玉ってのは、どんなやつなん?
【GM】 魔法の力を込めることができる玉やな。魔法の威力が約10倍になると思ってくれたらいい。〈エネルギーボルト〉でも100レ−ティングが使える!
【ルミオス】 100レーティングなんか、あるか!
【カノン】 〈キュアー・ウーンズ〉やったら、すんごいラッキーや(笑)。
【バルバッツァ】 「これでもか!」って言うぐらい回復する(笑)。「治したるぞ、ドーン!!」
【カノン】 治し過ぎ〜。
【GM】 ま、このように、大変恐ろしい秘密兵器なわけやな。
【カノン】 それは、どこにあるの?
【GM】
【バルバッツァ】 でか過ぎてわからん、ってことはないやろな。
【カノン】 そんなん怖い(笑)。
【ムードロ】 で、その魔導砲は完成してるの?
【GM】 いや、まだ完成はしてない。もし、完成したらやばいことになる。
【ルミオス】 いったい、いつから作り始めてんの?
【GM】 もう、30年ほど前から。魔法のかかった部品を拾ってきては、それを組み込んで作り続けてるわ。それがあと少しで完成しそう、という噂がちらほらと聞こえてきてるんやな。
【バルバッツァ】 で、俺らはその魔導砲を、どうやって使用不可能にすればいいんかな?
【GM】 おお、それを聞いて欲しかったわ。
すると、〈パーフェクト・キャンセレーション〉が巻物をもらえる。それを使って、魔導砲の魔法の部品の魔力を消すわけや。
【ルミオス】 そんなものがあるんなら、なんでさっさと魔導砲を無効化してこんかったん?
【GM】 そら、巻物がなかったんやからな。最近、飛んできたインディアン・エルフに見つけさせたものやし。
【ムードロ】 「帰してやるから、行ってこい」って言われたんやな。
【カノン】 でも、あのエルフたち変やから、その辺に集落でも作って居ついてそう。
【バルバッツァ】 なるほど、
【ルミオス】 それはいいから、さっさと紹介状をもらって、
【バルバッツァ】 じゃあ、馬を貸してくれ。
【GM】 「それでは、うちの名馬を貸してやろう。何せ天皇賞に勝った、タマモクロスとイナリワンだから速いぞ」
【ルミオス】 それは誰のセリフやねん!(笑)
【GM】 え? ばあさんやろ。
【カノン】 偉そうなばあさんやな。
【ムードロ】 2頭しか借りれんの? 4頭必要やで。
【GM】 じゃあ、しゃあないな〜。あとの2頭は遅いやつな。「
【ルミオス】 いちおう、街道は通ってるんやな。わかった。
【ムードロ】 じゃあ、行こう。
【GM】 (ころっ)ん、何事もなく着いてしまったわ。
【バルバッツァ】 ひとに場所を聞いて、魔導協会に行くぞ。
【カノン】 「巻物くれ」
【バルバッツァ】 ちゃんと紹介状見せて、仕事の話をせんといかんやろ。
【カノン】 ああ、そうや。じゃ、見せた。「〈パーフェクト・キャンセレーション〉の巻物をくれ」
【GM】 協会の人間は、「欲しいか? 欲しいのか?!」と言うて渡してくれる。それから、この魔導協会に帰って来れる、〈テレポート〉の巻物もくれる。
【カノン】 敵の陣地に潜り込むんやから、省地方の服を買っていこう。
【GM】 じゃあ、チャイナ・ドレスでも何でも買ってや、服は1着20フィスな。
【ムードロ】 それを買って現地人のふりして、
【GM】 そんなら、みんなは馬に乗って街道を北に向かって移動した。
しかも、なんか小さな男の子が、3匹のウォードッグに囲まれてたりするんやな。
【ルミオス】 〈スリープ・クラウド〉(ころっ)全部の犬を眠らせた。男の子ももちろん寝た。
【ムードロ】 男の子って、何歳ぐらい?
【GM】 だいたい9歳ぐらいやな。
【ムードロ】 ぺちぺちと起こしてあげよう。
【バルバッツァ】 犬どもは口を縄で縛ってやる。さ、村長を探してお礼をしてもらわんと。
【GM】 いや、この
【バルバッツァ】 3匹の犬にやられてしまったんか。
【カノン】 弱〜。
【GM】 いや、他にもいっぱいおってんけどな、犬に残党狩りを任せて帰ってもてん。
【ルミオス】 じゃあ、男の子を引き連れて行こうか。どこか適当な町にでも置いてくればええやろ。
【GM】 というわけで、子供がパーティに入った。子供は「お腹すいた〜。そこの大根持ったお姉ちゃん」とか言うてるわ。
【バルバッツァ】 しゃあないな〜。トントントントンと大根を料理してやろか。
【カノン】 いやだ〜! 「伝説の大根だから、ダメ」って言う。夜、寝るときも抱いて寝てるから盗まれへんで。その辺の家にあるやろ、食い物。
【GM】 じゃあ、家のに勝手に入って好きなように食ってや。そんなことをしつつ、子供が言うわ。「北に1日ぐらい行ったところに、おじいちゃんとおばあちゃんがいる
【バルバッツァ】 北というと、この
【GM】 いや、大丈夫、どーでもいい集落やから。子供は「そこに連れてってくれ!」と言うてる。
【ルミオス】 しゃあないな〜。ほんじゃ、連れて行くか。
【ムードロ】 馬は4頭しかおらへんけど、どうする?
【ルミオス】 子供なんやし、誰かが乗せてやったらいいんとちがう?
【GM】 じゃあ、その弱そうな兄ちゃんに乗せてもらおか。
【ルミオス】 弱そうって、私のことかね?? 別にいいけど……。
【GM】 んじゃ、そんな感じで出発した。
旅してると、ルミオスと一緒に馬に乗ってる子供は「なあ、弱そうなお兄ちゃん。あれが食べたい〜。採って来て〜」と、木になってる果物を指す。
【ルミオス】 最悪や(笑)。まあ、いいように使われといてやろう。
【GM】 そんな感じで夜になった。
【カノン】 じゃあ、キャンプや。
【ムードロ】 焚き火を起こして食事にしよう。
【ルミオス】 食ってばっかりやな。
【GM】 食事が終わったら、子供が「そこの目つきの悪い兄ちゃん。トイレ行くからついて来て」って言うわ。
【バルバッツァ】 お呼びがかかってるぞ、ルミオス。弱いわ、目つきが悪いわ、散々な言われようやな。
【カノン】 違うと思うの。バルバッツァのことだと思うの。
【GM】 間違いなく、そうや。
【バルバッツァ】 何を言う。この、いつくスィみの眼差しをもつ俺に対して。しゃあないな、ついて行ってやろう。「さあ、ションベンしてみせろ」。俺もするから。
【カノン】 子供と競争?(笑)
【GM】 そんなことを言いつつ、そろそろ何か出したろっかな。バルバッツァは[危険感知]してや〜。
【バルバッツァ】 (ころっ)失敗。何も気づかずションベン続けてる。そろそろキレが悪くなってきてるねん。
【ルミオス】 最悪や。
【GM】 バルバッツァは3回回避してな。マイナス4のペナルティ付きで。
【バルバッツァ】 シールドは持ってないやろな、ションベンしに来ただけやから。じゃあ、丸腰で回避か。(ころっ)
【GM】 3発いったのに1回だけ当たりか〜、楽しくないことに。ダメージは3点な。ちなみに、子供が巨人に変身してるから。
【バルバッツァ】 スプリガンか!
【GM】 怪物判定もせんと言うなや〜。
んじゃ、とりあえずバルバッツァ以外の部類のほうに行くで。2元中継やから。
【カノン】 『部類』って言われた(笑)。
【ムードロ】 で、何が起こるんですか?
【GM】 バルバッツァが子供とトイレに行ったそのすぐ後、怪し〜い黒服の男が、旅人を装って近づいてくる。
【カノン】 なんか来た、って見とく。
【GM】 その男は突然「やらせはせん! やらせんはせんぞ〜!」と絶叫して、狂ったノームを3体召喚する。
【ムードロ】 ノーム? 強そう……。
【カノン】 ノーム? 弱そ〜。
【カノン】【ムードロ】 え??
【ルミオス】 まったく同時に正反対のことを言うとる(笑)。GM、その男とノームが襲ってくるわけ?
【GM】 いや、男はすぐにテレポートして消えた。
【バルバッツァ】 その男が直接戦ったほうが強いんちゃうの?(笑)
【ルミオス】 というか、なんで私らが狙われる感じになってるんやろ? 魔導砲破壊の情報が、敵に漏れてるんやろか。
【ムードロ】
【GM】 とりあえずノームは襲いかかって来るから、戦ってや。
一見弱そうなノームであったが、〈ストーン・ブラスト〉の魔法はけっこう痛い。エルフのムードロは一撃で生命力を半減させられたりもした。
【ムードロ】 やっぱ、戦士がおらんとキツイよなぁ。
【カノン】 うちが戦士や、っちゅうねん。
ただし、怖いのは〈ストーン・ブラスト〉だけで、やっぱりノームは弱かった。ルミオスたち3人は、順調に戦闘をこなしていく。
一方、スプリガンと1対1で戦うバルバッツァ。1回の攻撃で爪・爪・牙と3度の打撃があるスプリガンに対し圧倒的に不利と悟った彼は、戦線を離脱。仲間のもとへと走った。とうぜん、スプリガンはそれを追う……。
【GM】 んじゃ、合流した。
【バルバッツァ】 「あれ見てん、あれ」とスプリガンを指さす。
【カノン】 なに連れて来てるねん!(笑)
【ルミオス】 こっちはこっちでノームと戦ってんのに〜。
スプリガンも混じって、冒険者たちと魔物どもの戦闘は再開された。
スプリガンの3回攻撃は脅威であった。ファイター技能を持たないルミオスが、スプリガンの攻撃をくらって意識不明の重体に陥ってしまった!
しかし、ムードロの〈ヒーリング〉で復活し、その後、怒りの〈エネルギー・ボルト〉クリティカル2連発でスプリガンを葬った。
その間にカノンとバルバッツァが3体のノームを蹴散らし、戦闘開始から6ラウンドで戦いは終わった。
【バルバッツァ】 しかし、スプリガンが潜んでたとはな〜。あの
【GM】 そうかも知れへんな。そんなこと言いつつ、寝て朝になって起きた。
【ルミオス】 じゃあ、
【GM】 ついに
【カノン】 「あれかぁ」と思って見てる。
【バルバッツァ】 じゃあ、近づいて巻物で〈パーフェクト・キャンセレーション〉をかけてしまおう。
【GM】 いやいや。見えてはいるけど、そんなに簡単には近づかれへんなぁ。さすがに壁で囲ってるし、門には警備がついてるし。
ただ、見学料を払ったら、敷地内に入れるねんけどな。
【ルミオス】 入れるんかぃ!
【バルバッツァ】 そんなら、見学料を払って入ろう。
【GM】 じゃあ、門をくぐって、敷地内に建設されてる施設に入った。見学コースの順路は決まってるから、勝手にはずれたりしないように。ちゃんと順路どおりに進んで行ったら、約30年前からの魔導砲の歴史がわかるようになってるし。
【ルミオス】 わかってどーすんねん!
【GM】 何を〜!? ちゃんと図入りのパネルで、解説してくれてるんやで?
【バルバッツァ】 ボタンを押したら音声で解説してくれる装置もありそうやな(笑)。
【カノン】 しかも、3ヶ国語ぐらい入ってるねん(笑)。
【ムードロ】 それで順路どおりに進めば、魔導砲のところに行けるんですか?
【GM】 うん、最終的には。魔導砲がよく見える最終地点まで来たで。
【バルバッツァ】 よっしゃ、巻物や! ルミオス、いっちょかましたってくれ。
【GM】 無理! そこはガラスで仕切られた部屋でな、そのガラスというんが古代魔法帝国の遺産やったりするわけや。
【ルミオス】 つまり、魔法を通してくれないと。
【GM】 そのとおり。この部屋の片隅に外に出る扉があるけど、関係者以外は立入禁止。もちろん、警備員が2人も立ってるから。
【ルミオス】 押し通ると大変なことになりそうやな。魔導砲の様子は?
【GM】 魔導砲は敷地内でさらに頑丈な柵に囲われてて、ここの扉と向こうにある作業員用の小屋からかしか、中に入ることはできない。ちなみに、いま魔導砲には作業員がいっぱい取りついてて、何かいじったりしてるから。それを見守る偉そうな奴もいっぱいいる。
【バルバッツァ】 夜になるのを待つしかないか。施設のトイレにでも隠れて、閉館後に行動を開始しよか。
【GM】 トイレってすぐ見つかりそうやけどな。「お客さん、閉館ですよ〜」って。
【バルバッツァ】 んじゃ、音声で解説する装置の中に入っとくわ。ボタン押されたら、俺がしゃべる。
【カノン】 ウソばっかり解説してそう(笑)。
【GM】 別にそれでもいいよ。で、他のひとは?
【ムードロ】 あたし、トイレの掃除箱の中。見つかりそうになったら、〈インビジビリティ〉を唱えるから。
【ルミオス】 トイレで〈カメレオン〉。
【カノン】 うちは施設の外にいる。金がないふりして、外をうろついてる。「見たいのに〜」って。集合場所はトイレでいいよな。
【バルバッツァ】 ……なんか、さっきからトイレばっかりやな。今回のリプレイで何回出てきた、その単語?(笑)
【GM】 じゃあ、そんな感じで夜になったで。施設は閉鎖されるからな。
【バルバッツァ】 様子をうかがいつつ、装置の外に出る。誰もいなかったら、トイレに行くで。
【カノン】 途中でうちを施設に入れてくれ〜。
【バルバッツァ】 なんでおまえは外に出たんや?(笑)
【カノン】 だって、隠れる技能を持ってへんもん。
【ムードロ】 みんな集まったな? じゃあ、魔導砲のところに行こう。最後のガラス張りの部屋に、魔導砲の敷地に入る扉があったよな。
【ルミオス】 昼間の順路どおりに進めば着くから、迷わずにすむな。
順路の途中に見張り用の竜牙兵がおり、冒険者たちの行く手を阻んだ。しかし、カノンがバトル・アックスの2連クリティカルを放って、あっさり撃破した。
その次には、なぜかミノタウロスが配備されていた。今度のは強敵で、カノンが意識不明になるほどの激戦だったが、ルミオスから〈ファイア・ウェポン〉の援護を受けたバルバッツァのクリティカルヒットによって、戦いに終止符が打たれた。
ついに魔導砲の下にたどり着いた冒険者たちだったが、そこに昨夜、ノームを召喚して消えた黒服の男が待ち構えていた。黒服の男はリュンクスを召喚し、さらに2体のオークを作って、再び〈テレポート〉で姿を消した。
【カノン】 リュンクスって強いんかなぁ?
【バルバッツァ】 ようわからんから、全員で当たったほうがいいよな。オークの2体はルミオスにストーン・ザーバントを作って対処してもらおう。
【ルミオス】 なるほどな、それなら放っといても勝てるしな。問題はストーン・サーバントを2体作ると、精神力がほとんど残らんことやけど……ま、いいか。作ってしまおう。(ころっ)成功。じゃ、それぞれにオークと戦わせる。
【ムードロ】 あたしも〈ウィル・オー・ウィスプ〉を1回使ったら、精神力が切れてしまうなぁ。ま、いいか。あとは後ろで応援しとこう。
強敵かと思われたリュンクスであったが、たったの4ラウンドで屠られてしまった。もちろん、オークはストーン・サーバントによって自動的に壊されてしまった。
【ルミオス】 じゃあ、ちゃっちゃと〈パーフェクト・キャンセレーション〉の巻物を使って、〈テレポート〉の巻物で
【GM】 任務は遂行されたんやな。じゃあ、
【バルバッツァ】 なんや、その単位は。それが省地方の通過なのか?
【カノン】 それって、レムリア大陸でも使えるの?
【GM】 使えるんちゃう? 仮にも銀やし。省地方だってレムリア大陸や、ちゅうねん。
【ルミオス】 とりあえず、私らの国に帰してもらおか。
【GM】 そんじゃ、魔導協会が管理してる土地に、魔法の竜巻が発生してる場所があるから、そこに案内される。来たときと同じように、竜巻に乗って帰っていくわけやな。
【カノン】 ということは、エルフの島に戻るの?
【GM】 さあ、それはわからん! インディアン・エルフはこれを使うけど、どこに帰っていってるのか、魔導協会では誰も試してないから。
【ルミオス】 ちょっと待て。じゃ、その竜巻で元の国に帰れるという保証がないわけやんけ。
【GM】 まあ、ありていに言えば(笑)。でも、仮にも冒険者なんやし、そんなこと気にならんやろ?
【ルミオス】 そんなムチャな〜!