≪REV / EXIT / FWD≫

§終わらない歌を君に§

ミドルフェイズ03

著:笹本ユーリ

シーン 01 刀@混沌の足音___六

【GM】 では、前回のシーンから数日たったことにします。
【大和】 俺はレオナが見つからないから元気がなくなってることで。
「もう死んじゃったのかもしれないな」
【GM】 じゃあ吹雪が心配してくれる。「お友達はきっと生きてますよ!」
【大和】 「無責任なこと言うなよ」
【GM】 「そんな…!!」
【六】 「そんな事言ったら吹雪ちゃんがかわいそうだろ? 心配して言ってるんだぜ?」
【大和】 無視する。周りにとけ込めなくなってきてるから。
【六】 (その辺の兵士になって)「俺が新しい彼女紹介してやるよ」
【大和】 「うるせえよ!」って感じでやさぐれてます。
【六】 俺は、そんな大和を見ながら「こいつより先に見つけねば」って思ってます。
【GM】 じゃあ、考え込んでる六のところに部下が走ってくる。「軍曹、大変です!」
【六】 「どうした?」
【GM】 「基地内に合衆国兵がうろついているとの情報が入っています」
【六】 「何だと?! それはどんな奴だ?」
【GM】 「見つかった奴は男らしいです」
【六】 よかった、心置きなく殺せる(笑)。
【大和】 怖!(笑)
【GM】 「まだ逃走してるとのことなので、見つけ次第射殺せよとのことです」
【六】 よし。俺が見つけよう…って思ってる。そいつを探そうと思って大和から離れるけど、いい?
【大和】 俺はいいよ、別に。まだふさぎ込んでるから(笑)。
【GM】 じゃあ、六さん。<探知>で振ってみてよ。
【六】 感覚ベースか。11個振れるぞ。2個成功。
【GM】 では、廊下を歩いてると向こうから一人の兵士がやってきます。キミと同じ軍服を着てるけど、様子がなんかおかしい。挙動不審な感じがするね。
【六】 通り過ぎるのを待って、通り過ぎた瞬間に「おい、キミ」って呼び止める。
【GM】 「な、何ですか?」
【六】 「ここで何をしている?」
【GM】 「え、いや、ちょっと道が分からなくなって」
【六】 「そんなはずは無いだろう? ここは実家よりも詳しくなきゃならん所だ。そうだろう?」
【GM】 「……くッ!」銃を抜こうとする(笑)。
【六】 相手が銃を抜く前に、みぞおちに手刀を叩き込む。
【GM】 じゃあ気絶した。
【六】 なら、俺が着てるタンクトップを脱いで、それで縛ろう。
【大和】 何で自分の服で縛るんだよ。そいつが着てるのを脱がせればいいじゃないか(笑)。
【六】 ……あ、ほんまや(笑)。
【大和】 どんだけ脱ぎたいねん(笑)。
【GM】 露出狂かよ(一同爆笑)。
【六】 なッ?! ち、違うッ!!(爆笑) じゃあそいつを自室に連れて行って、自分のベッドに寝かして起こしてみます。
【大和】 ベッド? エロいな(笑)。エロいからパトス1枚あげる。
【六】 そんなもらい方嬉しくないわ!(笑) で、起こして、ナイフを突きつけながら「貴様何者だ?」って言う。
【GM】 「……ふん」
【六】 この野郎(笑)。じゃあ、相手のあごに手をかけて「言ってみな?」
【GM&大和】 エロすぎるわ!!!(爆笑)
【GM】 「…言わなくても大体分かっているんだろう?」
【六】 「まぁな。合衆国の人間だな。スパイに来たのか?」
【GM】 否定しようとはしない。「好きにするがいいさ。俺がしくじっても、まだ変わりはいる」
【六】 「ひとつ聞かせてもらおう。大塚レオナという女を知っているか?」
【GM】 「……それを聞いてどうする?」
【六】 (素で)え?
【大和】 考えてなかったのかよ!!(笑)
【六】 「悪いようにはしないさ。ただ、そいつに会いたがってる奴がいるんだ。できる事なら会わせてやりたい」
【GM】 「おめでたい奴もいるもんだな。だが…それは無理だ」
【六】 「どういうことだ?」
【GM】 「そいつはもう、こちら側の人間なのだからな」
【六】 ズキュン! 撃ち殺す。
【GM】 何ィ?!(笑) じゃあ、部屋の外を通りかかった奴が扉を叩く。「軍曹、今の銃声は?! ご無事ですか?!」
【六】 「なんでもない。ちょっとムカついたから殺した」(笑)
【GM】 「そいつは…もしやスパイ?!」
【六】 「ああ、そうだ」……って、ベッドが汚れた―――!! 今夜寝れない(笑)。
【GM】 知るか!!
【六】 で、大佐に報告したい事があるので大佐の部屋に行く。今の事を報告する。
「大塚レオナの件ですが、彼女はすでに合衆国の手に渡ったと思われます」
【GM】 「そうか。ならば残念だが、仕方が無い。見つけ次第殺せ」
【六】 「はっ」
【GM】 「大和に知られずに事を運ぶのが最善だが……、もしも彼が邪魔するというなら、二人とも消せ」
【六】 「了解しました。……ところで大佐。ベッドが汚れちゃったんですけど、今夜寝るところが無いんです」(爆笑)
【GM】 おい!(笑) 「生憎だが私のベッドは一人用だ!」
【六】 ナンパ失敗。しょんぼり。
【GM】 成功してたまるか!(笑)

シーン 02 刀@届かない声___大和

【GM】 じゃあさっきのシーンの直後。大佐の部屋から帰る途中の六と大和が廊下で出会いました。
【大和】 「あ、六軍曹」
【GM】 ついでに吹雪も通りかかります。
【六】 大和に話しかける。「学校はどうだ? 友達は出来たか?」
【大和】 「まぁまぁっすね」
【六】 むかつくなー、こいつ(笑)。
【大和】 「で、レオナのこと何か分かりました?」
【六】 「いや、全く分からん」
【大和】 「・・・・・・ちっ(舌打ち)」(一同爆笑)
【GM】 態度悪―――ッ!(笑) 
【大和】 心の中で、「使えない奴だな」って思っとこ。
【六】 めっちゃむかつくし!!(笑)
【大和】 まぁ、そんなことは微塵も出さずに悲しそうな顔をしてるけどね。
【GM】 さっき舌打ちしたのは誰や!(笑)
【六】 なぁ(笑)。じゃあ、そんな大和を哀れな目で見つめる。
【GM】 吹雪ちゃんも心配してくれます。「どうしたんですか、大和さん。元気出してくださいよぅ」
【大和】 「うるせえな! 放っておいてくれよ」
【六】 ほんまに彼女には冷たいなぁ。
【大和】 うん(笑)。じゃあ、そのまま背を向けて去って行きます。
【六】 俺は何も言わずに見送る。
【GM】 では、大和が退場するのでいったんシーン切ります。

シーン 03 刀@飛び立った堕天使___大和

【GM】 じゃあさっきの直後。大和がしょんぼりと基地内を歩いていると、キミと同じ軍服を着た少女とすれ違います。
【大和】 え? 知ってる人?
【GM】 うん。レオナ。
【大和】 「・・・・・・あ! 久しぶり〜」(一同爆笑)
【六】 あれだけ必死で探しておいてその反応かよ(笑)。
【GM】 「大和くん?! どうしてここにあなたがいるの?!」
【大和】 「どうしてって・・・」その次に「お前に会いに来た」って続けようとするんだけど言えずに口ごもる。
【GM】 レオナは大和が徴兵されたことは知らないので驚いてますな。
【大和】 「ま、お前と同じ立場って事さ。よろしくな」
【GM】 それを聞いたレオナは少し視線を落として「同じ立場、か・・・」って呟く。
【大和】 「お前、こんなとこ来ちゃって、歌手になれなかったな」
【GM】 「・・・・・・そうだね」
【大和】 「ま、戦争が終わったら何とかなるさ」
【GM】 「・・・終わらないよ、きっと」
【大和】 「そんな事言うなよ。そうでも考えないとやってられないじゃないか」
【GM】 「それはそうだけど・・・」
【大和】 「ところでレオナの部屋はどこ? 誰に聞いても知らないって言うんだ。ずっと探してたんだぜ」
【GM】 そしたらレオナはうつむいて、「ごめん」って言う。
【大和】 「別に押しかけたりしないから、教えてよ」(笑)
【GM】 「そうじゃないの。私は、ここに居場所なんてないから・・・」
【大和】 「分かったよ。部屋が汚くても幻滅したりしないから」(一同爆笑)
【六】 会話が噛み合ってないし!(笑)
【GM】 そういう意味で言ってるんじゃねえよ!(笑)
レオナは続けます。「大和くん。あなたならきっと、戦争を終わらせることが出来るわ。だから、私の分まで頑張って。私にはもう、無理みたいだから・・・」
【大和】 プレイヤーは状況分かってるんだけど、大和はレオナの事情を知らないからうまい受け答えが出来ないぞ(笑)。
【六】 そうやなぁ。俺、教えてないもんなぁ(笑)。
【GM】 じゃあ、レオナは「ごめんね、私、行かなきゃ」って言って立ち去ろうとする。
【大和】 ああっ、追いかける! 「まだ次のデートの約束してないのに!」(笑)
【GM】 つーか、デートしたことなんか一回もないから(笑)。
【六】 先走りすぎや(笑)。
【大和】 追いかけるよ。
【GM】 レオナはシュネルギアの格納庫に向かってるようです。さて、六軍曹。廊下を歩いてると、走ってゆく大和の姿が見えるよ。
【六】 大和の視線の先にレオナの姿は見えますか?
【GM】 貴方はレオナの顔を知らないので何とも言えませんが、少女が走ってるのは見えますな。
【六】 まぁ、状況から判断してそれがレオナだと思うやろうな。じゃあ、「大和!」って叫んで駆け出す。
【GM】 たまたまその辺にいた吹雪もそれに気付いたみたいで、駆け寄ってくるよ。
【六】 「大和! 止まれ!!」
【大和】 「うるさい! それどころじゃないんだよ!」
【GM】 レオナは格納庫に入ったよ。
【大和】 追いかける。
【六】 その大和を追いかける。
【GM】 格納庫に入ると、見慣れた自分達の機体のほかに一機、合衆国のギアが混ざってるのに気付きます。一人乗りの機体で、フーファイターって名前です。それを見て吹雪は「どうしてここに敵の機体が?!」って叫んでる。
【大和】 じゃあ俺も立ち止まる。「どうしてそんなもんがここにあるんだ・・・?」
【GM】 吹雪は何も答えない。フーファイターとレオナと、今の状況を見て全て察したらしいぜ。で、レオナはそのフーファイターに乗り込みます。
【大和】 俺はまだ状況が飲み込めてないことで。「それは危ないぞ、敵の機体だ」ってレオナに言う。
【六】 俺はやっと追いついた。「ちっ、遅かったか!」
【GM】 フーファイターに乗り込んだレオナは、最後に一度だけ大和を振り返って「ごめんね」って呟く。
【大和】 えっ、何でだろう・・・(笑)。「デートが出来なかったから?」(笑)
【六】 こいつ鈍いわ!(笑)
【GM】 鈍すぎやろ(笑)。吹雪は大和に言うよ。「あたしたちも追います! ギアに乗りましょう!!」
【大和】 「いいこと言ったな、吹雪。初めて役に立ったな」
【GM】 何ィ?!(笑)
【六】 ひどいな(笑)。
【GM】 じゃあ、吹雪と大和はギアに乗り込む・・・で、いいのね? ちなみに出撃許可は出てないけど。大佐は今の状況知らんし。
【六】 あ、そうなんや。
【GM】 というわけで、ここは一番階級が高い人が決めてください。軍曹、貴方です(笑)。
【六】 俺の判断なんかでいいの?
【大和】 俺はもう迷わずギアに乗ってるよ。
【六】 「行け! 吹雪ちゃん、ついでに大和」って言って、俺も自分の戦闘機に乗る。
【大和】 「おっさんは来なくていいから」
【六】 むかつく!(笑) 「そんなことばっかり言ってたら眉間を狙うぞ?」
【大和】 聞こえなかったフリをしてレオナを追いかけよう(笑)。
【GM】 レオナの機体は格納庫の屋根をブチ破って大空に羽ばたきます。で、今になって整備兵たちが異常に気付いて大慌てしてたりすんねん。
【大和】 レオナがぶち破った所から続いて外に出る! 「大変だ、レオナが合衆国に連れて行かれてしまう!」
【GM】 まだそう思ってるんや(笑)。
【六】 かわいいな(笑)。ヒロインを信じてるなぁ。
俺は、整備兵に入り口の扉を開けさせる。屋根から出て行くのはちょっと嫌だ(笑)。
【GM】 「でもまだ大佐の命令は出てないっすー!!」
【六】 「構わん! 大佐は後で俺がベッドで説得する!」(一同爆笑)
【GM】 できるか―――ッ!!!(笑)
【大和】 パトス一枚あげるわ、おっさん。これ、「エロポイント」な(笑)。
【六】 俺だけ自信満々やから(笑)。
【GM】 じゃあ、整備兵はすげえ不安そうな顔で開けてくれた。吹雪はやる気満々やで。「大和さん、敵を倒しましょう!!」
【大和】 「何言ってんだよ、あそこに乗ってるのはレオナじゃないか」
【GM】 「大和さんこそ、何言ってるんですか。あの機体に乗ってる人はみんな敵です!」
【大和】 「違う、黙れ! レオナは敵じゃない!! だから・・・!!」って言いながら追いかける!
【六】 その後を追います。
【GM】 じゃあそこでシーン切ります。

シーン 04 刀@月の涙___マスターシーン

【GM】 マスターシーン挟みます。
月夜の下、風を切る3つの機体。先頭を行くフーファイターに月光が反射して冷たく輝く。その機内、レオナは震える手で通信機のスイッチを入れた。相手は、合衆国兵です。
「偵察失敗。見つかってしまいました」
レオナの声も、同じく震えていて。
その彼女に、通信機の向こうから答える。
「何としてでも帰って来い。お前を必要としているのは、我々だけだ」
「・・・・・・はい」
そう言ったレオナの声は、フーファイターの駆動音にかき消された。

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©2006 Yu-ri Sasamoto
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