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§狂信者たちの宴:第6話§

ただ君を救いたくて

著:林田ジュン イラスト:りょこ 地図:林田ジュン
▽ 思わぬ再会 ▽ 潜入 ▽ 恋心

思わぬ再会

【ネイビー】 「やっぱりカインももう少し調べてみようかな。私がシーフ技能で宝物庫調べるから、誰かその間にカインと執事の気を引いといてよ」
【ウル】 「俺が壁に落書きしてようか?」
【ネイビー】 「それと女子高生」
【キロロ】 「何?」
【ネイビー】 「あんたはロリータな魅力でカインの気を引いといてよ」
【キロロ】 「あたしロリじゃないだろ(笑)。ガングロだよ、目の上白いよ?」
【ネイビー】 「私から見れば十分子供なの」
【キロロ】 「やーい、ばばぁ! あ、じじいか」
【ネイビー】 「むっかー」
【GM】 「……それで、カインの家まで戻ってきたわけね? また、執事とカインが出てくるけど。『今度は何の用?』」
【ネイビー】 「カインもいるんだな? 『私、あんたのこと好きになったの。だからまた来ちゃった』」
【GM】 「『おお! 嬉しいな!』」
【ネイビー】 「『でね、私もなんだけど、特にこの子(キロロ)があんたに惚れちゃって……結婚したいって』」
【キロロ】 「言ってないーーー!」
【GM】 「『嬉しいけど、ガングロはちょっとなー……』」
【キロロ】 「うわ、むかつく! 何で何で? イケてるじゃんよー。このおやじ、むかつく!」
【GM】 「おやじって言うなよ。カインまだ27歳だぜ」
【キロロ】 「十分おやじじゃんよー」
【ウル】 「27をおやじって言うな!(ウルも27歳) 腹立つな。キロロの顔に白ペンキ塗ってやる」
【キロロ】 「黒以外はだめー!」
【トウキ】 「じゃあ黒ペンキならいいのか?(笑)」
【ネイビー】 「『で、中に入ってもいい?』」
【GM】 「いいよ、入れてくれる。でも、カインはまた宝物見せて語り始めるぞ」
【トウキ】 「誰か一人がそれ聞いてて、その間に家中調べる?」
【ネイビー】 「いや、とりあえずカインを宝物庫から追い出そう。『なんだか喉渇いちゃった。飲み物ほしいんだけど、持って来てよ』」
【GM】 「偉そうだな。まぁいいや。『何がいい? 酒? 普通の?』」
【トウキ】 「普通の、って……。コーヒーとか紅茶とか言えよ、GM」
【ネイビー】 「『お酒。強いのがいい。氷も入れてね』 ……さぁ、この隙に調べよう」
【ウル】 「つーか、今思ったんやけど、盗品置いてある部屋にウィルの関係者案内するか? ここにはないと思うけど」
【ネイビー】 「あ、そうやな(笑)。でも一応(コロコロ)14」
【GM】 「スクロールらしきものは見つからないよ」
【キロロ】 「そもそも、この人、魔法には興味ないんじゃなかったっけ?」
【ネイビー】 「でも隠してるかも知れへん」
【ウル】 「じゃあ、壁に『ディメンジョンゲート』って大きく書いてみる」
【トウキ】 「なんだそりゃ。意味あるんか?」
【キロロ】 「ただの落書き」
【ウル】 「いや、本当に持ってたら何か反応するでしょ」
【GM】 「じゃあ、君の書いたあとを執事が白ペンキで消しながら追いかけてくる」
【ウル】 「あ、何それ。俺に対する挑戦?」
【GM】 「つーか貴様、人の家を汚して吐く台詞がそれかよ!」
【ネイビー】 「何か地味な破壊活動やな(笑)」
【GM】 「かわいいよな」
【キロロ】 「27歳のやることじゃないわ」
【ウル】 「景観を破壊してるねん(笑)」
【ネイビー】 「ところで、スクロール隠すとしたら、やっぱりカインの部屋かな」
【ウル】 「でもカインはスクロールに興味がないし、使う気もなさそうだし。動機がないよ」
【トウキ】 「僕はナザレかルカだと思うよ」
【ウル】 「やっぱ商人たちが怪しいよな」
【ネイビー】 「そうか……。『ごめん、カイン。やっぱ帰るわ。用事思い出しちゃった』」
【GM】 「『えー? せっかく酒持って来たのに、飲んで帰れよ』」
【ネイビー】 「じゃあもらっておこう」
【GM】 「ちなみにウォッカな」
【ネイビー】 「ひー。酔っ払って帰ってきました。ウルに吐きかけてやろう。うげー」
【ウル】 「やめろ! ペンキかけてやる。バシャ」
【トウキ】 「なんだかなぁ(苦笑)」
【ウル】 「じゃあターゲットを商人に絞ろう」
【キロロ】 「弟子かなぁ。ルカは違うかなぁ」
【ウル】 「ルカはきっとナザレから逃げたいんだ」
【ネイビー】 「きっと虐待されてるんだ。すごいな、ドラマができそうや(笑)」
【ウル】 「だけどルカは辞めたくても辞められないんだよ。親が借金して、返す代わりに働いてるとか」

 ものすごい想像力だな、お前ら。

【ウル】 「やっぱりルカかな。そんな気がしてきた。ルカに会いたい」
【トウキ】 「その前に、ルカじゃなくて他の弟子に話を聞きたいな。確かあと2人いたよね?」
【GM】 「うん。男と女が1人ずつ」
【ネイビー】 「じゃあ男弟子に聞こう。『ルカってどうよ?』」
【GM】 「『え? 俺はもうちょっと髪の長い子の方が好みなんだけど』」
【ウル】 「そんなこと聞いてねーよ!」
【ネイビー】 「『ルカって悩みとかあると思う?』」
【GM】 「『さぁ? 悩みとか言われても、あいつ、一月くらい前にここに入ったばっかりだから、俺はよく知らないな』」
【ネイビー】 「そうなのか」
【GM】 「『でも、この店以外に、別の所でも下働きしてるって聞いたから、疲れてたりはするかもしれないけど。よく働くよな。真似できないよ』」
【ネイビー】 「ほほう。『それはどこで?』」
【GM】 「『詳しくは聞いてないけど、シルファス司祭の家だとか何とか言ってたぜ? 週に2回くらい行ってるとか』」
【トウキ】 「じゃあ、ルカがそこに行くところを尾行しよう」
【キロロ】 「週に2回ってことは、そのうち行くよね」
【ウル】 「そうやな。もう、ルカ一人に絞ってしまおう。……で、ルカが動くまで、俺らは何して待ってる?」
【GM】 「店に落書きは禁止な。ナザレが怒る」
【ウル】 「じゃあ、破壊活動」
【GM】 「店にはやめろ」
【ウル】 「大丈夫、他のところでやるから」
【GM】 「じゃあどこだよ」
【ウル】 「クートラ神殿(笑)」
【ネイビー】 「私らは行かないからな。一人で行けよ」
【ウル】 「いいよ」
【GM】 「あ、じゃあウルはクートラ神殿に戻ったの? だったら、入信の手続きするカウンターのところに見たことある女が二人いるんだけど」
【ウル】 「誰?」
【GM】 「サーラと、リナの護衛についてた冒険者の生き残り女魔術師」

 一同沈黙。

【ネイビー】 「サーラ!?」
【ウル】 「げ!」
【キロロ】 「何で!?」
【ネイビー】 「……復讐しに来たんや」
【ウル】 「……俺、ナイトゴーグル装着する!」
【トウキ】 「意味ないことするなよ!」
【ウル】 「いや、ゴーグルしたら顔が隠れるから誰だか分かんない……よね?」

潜入

【GM】 「まぁ、いいけど」
【ウル】 「じゃあしました。それでこっそり聞き耳立てる。何してるんだろう」
【GM】 「見たとおり、入信の手続きしてるよ」
【ウル】 「あ! 前に俺らがあの村でやったこと(シルファスに入信したフリをして潜入作戦)の真似しようってんだな」
【ネイビー】 「これは早めに殺しておいたほうがいいような気がする」
【ウル】 「なら、背後から狙撃……って、ここに来てるの、もしかして俺一人?」
【ネイビー】 「うん。私らナザレの店の前」
【ウル】 「ちょっと待てよ! 相手のほうが数多いやんか!」
【GM】 「知らんがな」
【ウル】 「シュバルツもいないの?」
【GM】 「そこにはいないよ」
【ウル】 「……じゃあ、大人しく壁にペンキ塗っとこ」
【ネイビー】 「つーか、ウィルに報告したらいいんちゃう?」
【ウル】 「ならウィルのところに行く。……けど俺、クートラ信者じゃないのにこんなパシリみたいな事したくないなぁ」
【トウキ】 「それで、ウィルには会えたの?」
【GM】 「うん。部屋で暇そうにしてるからすぐ会えた。『どうしたんだ?』」
【ウル】 「『いま入信カウンターのところにいる二人ね、俺は別にいいんだけど、信者にしないほうがいいと思うよ』」
【GM】 「『何故? 信者は多いほうがいいじゃないか』」
【ウル】 「『そう思うなら勝手にしろよ』」
【ネイビー】 「理由言えよ、お前は!(笑)」
【ウル】 「でも別に俺は困らないし」
【ネイビー】 「だから、ウィルが困るんだってば!」
【ウル】 「いいや、別に。入信したっていいや」
【ネイビー】 「こらー!」
【ウル】 「だって、そっちのほうが面白そうじゃんよ。ねぇ、GM?」
【GM】 「なぁ(笑)」
【トウキ】 「なんじゃそりゃーーーー!」
【ウル】 「つーことで秘密にしておくな。ところで俺、こんなに堂々とウィルの部屋まで一人で入って来ていいのか? 暗黒神じゃなくて破壊神信者なのに」
【GM】 「大丈夫。ウィルは君のこともクートラ信者だと思ってるから」
【ネイビー】 「あほかー!」
【ウル】 「そういえば俺、ナイトゴーグルかけたまま来ちゃったんだけど」
【GM】 「あ、ほんまやな。じゃあ君のゴーグル見て、ウィルは『おう! お前もナイトゴーグル買ったのか!』って言う」
【キロロ】 「バカじゃん」
【GM】 「だってウィルはナイトゴーグルが盗まれたことは知らないもん」
【ウル】 「最新モデルだぜ、って言っておこう」
【GM】 「なら、それを聞いたウィルは立ち上がって、『俺のも最新だぜ。見せてやるから待ってろよ!』って出て行ったけど?(笑)」
【ウル】 「やばい! 逃げます!(爆笑)」
【GM】 「次回のミッションは、『盗まれたナイトゴーグルを取り返せ』な(嘘)」
【ウル】 「ひー(笑)。じゃあ、去り際にサーラの肩をたたいて『じゃあな』って言っておこう」
【GM】 「君、まだゴーグルしてるんやんな? なら、顔は分からないから『誰?』って顔をしてるぞ。その辺のクートラ信者が声かけてきたとしか思ってないみたい」
【ウル】 「にやりと笑っておこう。いやらしく(笑)」
【トウキ】 「こいつはー」

【ネイビー】 「で、ナザレの店に話を戻すけど、ルカはどんな感じ?」
【GM】 「ルカは住み込みの弟子だから、営業時間が終わったら店の奥の居住スペースに帰って行くよ」
【トウキ】 「てことは、今日はシルファス司祭の家には行かない、と」
【ネイビー】 「夜の間に店の中調べられないかな。危ないかな」
【ウル】 「忍び込むのか? 別に普通の家だろ? 大丈夫じゃないか?」
【キロロ】 「店とナザレの家は繋がってるんだよね」
【GM】 「うん。一緒になってる」
【ネイビー】 「なら、夜まで待ちます」
【GM】 「了解。何事もなく夜になって、店には人の気配がなくなったよ。通りも、何軒か怪しげなネオンを放つ店が営業中なだけで、人通りはほとんどなくなった」
【ネイビー】 「そうか。忍び込むけど、罠はないよね?」
【GM】 「絶対ない」

 なに断言してるんだよ、GM。

【ネイビー】 「鍵開け成功。まず店に侵入したから。商品とか探ってみるよ。(コロコロ)17」
【GM】 「特に怪しいものはないよ」
【ウル】 「やばいものは店頭には置かないよな」
【トウキ】 「家のほうには行けないの?」
【ネイビー】 「行くつもりやけど、行ける?」
【GM】 「それなら、店の奥に扉があるよ。さっき、営業時間を終えたルカたちが引っ込んで行った扉やね」
【ネイビー】 「よし、まずは聞き耳。(コロコロ)うわー、11」
【GM】 「特に何も聞こえないよ」
【ネイビー】 「じゃあ行こう。鍵はかかってる?」
【GM】 「かかってないよ」
【ネイビー】 「そうか。そっと開けて……そして(1)の扉に聞き耳。(コロコロ)14」
【GM】 「ここも特に音はしないね」
【ネイビー】 「誰もいないのかな。ノックしてみる」
【GM】 「返答はない。ちなみに鍵もかかってないよ」
【ネイビー】 「開けます」
【GM】 「中はキッチン兼食堂になってる。結構散らかってて、洗ってない皿とかもあったりなかったり」
【ネイビー】 「一応、スクロールがないか調べるよ。(コロコロ)13」
【GM】 「腐ったオレンジとかは出てきたけど、スクロールはなかったね」
【ネイビー】 「汚い部屋やな。じゃあ廊下に出て、次は(2)の部屋に聞き耳。(コロコロ)15」
【GM】 「だったら、いびきが聞こえる」
【ネイビー】 「そっと開けて、誰が寝てるか見てみよう」
【GM】 「ナザレやね」
【ネイビー】 「どうしよう? ここは思い切って……夜這い?」
【キロロ】 「こいつ、やだ(笑)」
【ネイビー】 「冗談、やらないわよ(笑)。一応、そっと部屋を探ってみるね。(コロコロ)16」
【GM】 「何も見つからなかったよ」
【ネイビー】 「なら、次は(3)の部屋。(コロコロ)聞き耳は11」
【GM】 「ここも、誰かが寝てる感じがする」
【ネイビー】 「開けてみる」
【GM】 「中年の女の人が寝てるよ。どうやらナザレの奥さんかな、と思った」
【ネイビー】 「ここも一応調べておくか。(コロコロ)18」
【GM】 「宝石とかの貴金属類は結構見つかったけど、その中にスクロールはないね」
【ネイビー】 「じゃあ2階に行ってみる」
【ウル】 「宝石盗らないの?」
【ネイビー】 「お前と一緒にするなよ(笑)」
【ウル】 「何だとー。つーか、俺ら悪人やで?」
【ネイビー】 「そうやけどさ。とりあえず(4)の部屋に聞き耳は(コロコロ)12」
【GM】 「この部屋からもいびきが聞こえる。どうやら男のいびきっぽい」
【ネイビー】 「男の弟子か? じゃあルカの部屋はこの隣かな。(4)に入る前に(5)の部屋にも聞き耳してみる(コロコロ)14」
【GM】 「人が寝てる気配がするね。どうも一人じゃなさそうな予感やけど」
【トウキ】 「もう一人の女の弟子が一緒なんだろうね」
【ネイビー】 「だったら男の弟子の部屋から探る。(コロコロ)15」
【GM】 「なら、スクロールはないけど、机の引き出しからルカじゃないほうの女弟子に当てたラブレターが出てきた(笑)」

恋心

【キロロ】 「おおー」
【ネイビー】 「ほほう。にやりと笑って燃やしてしまおう」
【ウル】 「違うって。封筒の中身を『死ね』って書いたやつに入れ替えとくねん」

 一同爆笑。こっそりと悪いな、お前。

【ネイビー】 「じゃあ、最後にルカの部屋を(コロコロ)17」
【GM】 「では、予想通り、ルカのベッドの引き出しにディメンジョンゲートのスクロールが入ってるよ」

【ネイビー】 「さて、どうしようか」
【トウキ】 「そのままルカを抱いてつれてくるとか」
【ネイビー】 「それも強引やろ?」
【ウル】 「いいやん、ちょっとくらい」
【ネイビー】 「まぁいいや、まずスクロールだけ持って出てくるよ」
【ウル】 「何で? 別に取り返さなくてもいいんやろ? この依頼は。犯人さえ連れてきたら」
【ネイビー】 「でもとりあえず持って出るわ。それで次の日になったら、ルカに、スクロール見せながら『ちょっと話があるんだけど』って言う」
【GM】 「スクロール見せながら言うんや。じゃあルカはめっちゃ焦り気味で『あーーーーッ! それ!』って大声で叫ぶ」
【トウキ】 「声がでかい!」
【GM】 「『何だよお前! 返せよ! 泥棒!』」
【ウル】 「泥棒はお前だっつーの(笑)」
【ネイビー】 「さあ、みんなで今からこいつをクートラに勧誘しよう。ルカ、すでに信者ってことはないよね?」
【GM】 「もちろん違うよ。ちなみにどの宗派も信じてない」
【ウル】 「俺は勧誘には参加しないぞ。ザンナールだもん」
【ネイビー】 「いいじゃん、細かいこと言うなよ」
【ウル】 「細かくねぇよ(笑)」
【GM】 「ルカは、スクロール返せってわめいてるけど?」
【ネイビー】 「『返してもいいけど、クートラ神殿に一緒に来てくれるかな?』」
【GM】 「『嫌だよ!』」
【ネイビー】 「『何もあんたを犯人として突き出すつもりなんかないわよ。ちょっと入信届けにサインしてくれるだけでいいの(笑)。返事によってはスクロールも返してあげるわよ?』」
【GM】 「『何であたしがクートラなんかに入らなきゃならねーんだよ! いいから返せよ!』」
【トウキ】 「ルカ、本当に女の子か? 怖いなー」
【キロロ】 「『でもあんた、裏の商人のとこで働いてるじゃん。だったら別に暗黒神くらい抵抗ないんじゃないの?』」
【GM】 「『別に、暗黒神が好きだからこんなとこで働いてるんじゃないもん! 他に理由があるんだから、仕方ねーじゃんか!』」
【トウキ】 「そうだよな。暗黒神が好きだったら、至高神の司祭の家で働いたりしないよな」
【ネイビー】 「何か理由がありそうやな。気になる」
【ウル】 「やっぱり親の借金か?」
【ネイビー】 「どうだろう。『まぁ、何でもいいから入信してよ』」
【GM】 「『やだよ』」
【ウル】 「『そうだよ、クートラなんかやめとけよ(笑)』」
【キロロ】 「破壊神教徒、うるさーい!」
【ウル】 「『クートラよりザンナール入れよ(笑)』」
【ネイビー】 「お前は黙ってろ(笑)」
【ウル】 「ところで、この依頼の成功報酬聞いてないや」
【GM】 「だって君ら、聞かずに出て行ったもんな」
【トウキ】 「『ところでこのスクロール、何で盗んだの?』」
【GM】 「それを聞くと、ルカはちょっと考えてから小声で『使うから』って言う」
【トウキ】 「『何に?』」
【GM】 「じゃあ、ルカの顔が赤くなった」
【ウル】 「何だ? 覗きか?(爆笑)」
【GM】 「お前と一緒にするな(笑)」
【トウキ】 「っていうか、ディメンジョンゲートじゃ覗けないやん。行っちゃうよ(笑)」
【ウル】 「夜這いや、夜這い」
【GM】 「違うわ!」
【キロロ】 「じゃあ何だよー」
【ネイビー】 「『恥ずかしがらずに言いなさいよ』」
【GM】 「『やだ』 ルカはうつむいてしまいました」
【キロロ】 「『言いなよ〜。聞きたいー』」
【GM】 「『……手伝ってくれるなら、言ってもいいけどさ……』」
【ネイビー】 「……何をだろう(笑)」
【トウキ】 「そりゃ、内容によるけどさ」
【キロロ】 「でも赤くなってんだよ?」
【トウキ】 「面白そうだけどな」
【ウル】 「『教えろよ。手伝うからさ。何に使うんだ?』」
【GM】 「じゃあ、うつむいたまま答える。『ある人を助け出すんだ』」
【ウル】 「誰だろう。『誰?』」
【ネイビー】 「『もしかして、好きな人?』」
【GM】 「それ聞いたの? なら、ルカの顔がもっと赤くなった(笑)」
【トウキ】 「図星だー」
【ネイビー】 「どこから助け出すんだ? もしかして、シルファスか?」
【ウル】 「『シルファスに捕まってる人?』」
【GM】 「『うん』と、耳まで赤くしたルカは言うね。『働いてるシルファス司祭の家に、エルフのソーサラーが捕まってるんだよ。あたしが食事とか運んでたんだけど……いい人なの!』」
【キロロ】 「かわいいな(笑)」
【ウル】 「でも、そんなことに協力する義理はないな」
【ネイビー】 「確かにないけどさ」
【GM】 「『じゃあスクロール返せよ! 一人でやるから!』」
【ネイビー】 「『ちょっと待って! 手伝う代わりにクートラに入信するってのはどう? 何も、形だけ入信したことにすればいいのよ。ウルがシルファスの聖印持ってるみたいに(笑)。それだけで私ら4人が味方につくのよ? 安いもんでしょ』」
【GM】 「確かにな。『レイを助けてくれるなら……いいよ』」
【ウル】 「それがエルフの名前か。言いふらしてやろう。『ルカなぁ、レイが好きなんだぜ』」
【ネイビー】 「お前は!(爆笑)」
【GM】 「やめんかー!」
【トウキ】 「悪いなぁ(笑)」
【ウル】 「ザンナールやから」
【ネイビー】 「人の心の破壊活動やな(笑)」

÷÷ つづく ÷÷
©2005 Jun Hayashida
Illustration ©2005 Ryoko
Map ©2005 Jun Hayashida
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