▽ 入信、ぶどう教 | ▽ 暗号名、ペンギン | ▽ 北の拠点へ |
【GM】 じゃあ、朝早いうちに、お父さんのほうがゴソゴソっと起き出して、「ほな、仕事行ってくるわ」って――
【ヨッヘン】 おお。
【GM】 台車引いて空き缶拾いに行った。
【リーディス】 マジっすかー!?
【ヨッヘン】 これは尾行したほうがいいんやろか。
【リーディス】 んー、ここにおってもしゃあないんやったら、尾行するけど。
【ヨッヘン】 でも、おかんがメンバーやったら……。誰かこっち残るか。誰が残る?
【セフィーロ】 じゃあ、俺が残るわ。母親と子供をじ〜っと見とく。
【リーディス】 わたし、おとんの空き缶拾いについて行く〜。
【GM】 ホンマ、拾ってるだけやで。拾って、金換えてくれるとこに行って、で、「今日はこれだけか」って、家に戻っていく。
【リーディス】 はやっ!
【ヨッヘン】 その間、セフィーロのほうは何もなかったん?
【GM】 おかんが朝ご飯作ってるけど。
【ヨッヘン】 あ、もう3人そろってしまった。探られへん。どうしよう。捕まえる? それとも穏便にいく?
【リーディス】 パワーでいっちゃお。
【セフィーロ】 「ケインさんから伝言を言付かってきた」って言ったら誰か反応するかもよ。試しにやってみようよ。
【リーディス】 家族3人おるとこへ乱入しよう。そしてケインの名前を出す。
【GM】 3人とも誰も知らないって言うけど。
【セフィーロ】 ありゃりゃ。名前が違うんやろか。じゃあ組織名を出そう。「俺たちこの間
【GM】 一家はみんなで顔を見合わせてる。「ん?」って感じで。見た感じ、おかんがちょっと焦ってるみたい。で、とりあえずおとんが「そんな組織は知らんねん。うちに来ても何もないで。帰ってくれ」って。
【セフィーロ】 「そんなこと言われても困んねん」
【GM】 「こっちが困んねん。ワシん家や!」
【リーディス】 そうですね。
【セフィーロ】 「でもここって聞いたし」
【GM】 「知らんわ。黒鷲団なんて知らんわ、帰れ!」
【ヨッヘン】 じゃあ、帰ろう。「何か思い出したら、教会まで」
【GM】 「思い出すもクソもあるかー」
【ヨッヘン】 おかんに聞こえるように言うから。おとん相手にごねてもしゃあない。無関係やし。おかんが団員とわかったから、おかんを誘い出せばいいねん。
【セフィーロ】 「とりあえず帰るけど。また来るかもー」
【GM】 「来んなー!」って言われる。子供が泣く。
【リーディス】 嫌われた。
【セフィーロ】 「ごめんな、坊主。また来るから」
【リーディス】 「来んなー!」やな。
【GM】 うん、おとんが物投げてくる。
【ヨッヘン】 「じゃあ、大事な伝言があるんで。教会にいますから」とおかんに言うて、退散しよかね。
【GM】 その教会、普通の人の家を改造してるから、あんまり知られてないらしい。おとんが「そんな教会、知らんわ〜」って叫んでる。
【ヨッヘン】 おとんは知ってなくてもええよ。じゃあ、教会へ行く。おかん来るかな。「大事な伝言」って言ってあるから、来てくれるやろな。
【リーディス】 縄、用意して待っとく。
【ヨッヘン】 とりあえず、教会に白くじら団の盗賊の片割れまだいるかな?
【GM】 うん、教会の外の門柱の影にいる。
【ヨッヘン】 まだおるんや。
【リーディス】 「やっほー」律儀やな。
【GM】 「えっ! 朝ですか!?」
【リーディス】 寝てたんか! 筋力19で殴る。
【GM】 「いや、昨日ね、神父が入ってくとこはね、見たんですよ。僕も入ろうとしたらね、なんかね、変な本売りつけられたから逃げてきたんですよ」
【リーディス】 断れ、そんなもん!
【セフィーロ】 「キミのことは、シリウスさんによ〜く言っとくよ」
【GM】 「頑張ったって言ってくださいね。本、買わなかったんですよ」
【セフィーロ】 「あいつは役に立たん」
【ヨッヘン】 「他には?」
【GM】 「えっ、何がですか?」
【ヨッヘン】 「他に気づいたことはないの?」
【GM】 「他はね、暗くてね、眠くなるんですよ」
【セフィーロ】 「いい夢見れたかい?」
【GM】 「はあ、とても」
【ヨッヘン】 帰ってもらおう。
【セフィーロ】 この様子じゃあ、もう1人のほうもあてにならへんな。
【リーディス】 たぶんな。
【ヨッヘン】 まあ、いいや。教会の前で待っとこう。おかんが来ると信じて。
【GM】 教会の前で待ってたら神父が出てきて、「入信希望ですか?」って聞かれるけど。
「神様とかいますよ」
【ヨッヘン】 どんな神様?
【GM】 「えっとね、色が紫でね、ぶどうの神様なんですよ」とかって、いろいろ変な設定をしゃべられる。
【リーディス】 怪し〜。
【セフィーロ】 俺、ちゃんとシルファスの聖印隠しておこう。
【GM】 「この神、信じたら、ワインがおいしく飲めるんですよ」
【セフィーロ】 信じなくてもワインはうまいと思うんやけどな。うまいワインはうまいし、まずいワインはまずい。
【GM】 「いや、ワインを飲んだらね、女神が見えるんですよ」
【セフィーロ】 それはやばいんちゃうかな。
【GM】 とりあえずこの教会で信じられてるのはぶどうの神様らしいよ。その教祖が勝手に作ったぶどうの神。
【ヨッヘン】 どうしよう。
【リーディス】 その『どうしよう』は入信を迷ってるって事?
【GM】 入るんやったら、聖書を買わされるけど。ぶどうについて書かれた聖書。
【リーディス】 それいくら?
【GM】 40フィス。
【リーディス】 買える、買える。
【ヨッヘン】 買ってみよっかな。
【リーディス】 入信希望者1人。ヨッヘン。
【GM】 買ったのね? だったら聖書とぶどう型のペンダントくれた。そして名簿を持ってきて「ここに血印を」って言われる。
【リーディス】 その名簿って分厚い?
【GM】 いや、ヨッヘンで5人目。
【セフィーロ】 この教会っていつ出来たん? 1週間前にできたとか言うんちゃうやろな。
【GM】 「ワシは、2年ぐらい前からやってるんやけども、みんなが素晴らしさに気づかんのじゃよ」
【リーディス】 「それは大変ですねぇ」
【セフィーロ】 「2年前からこの神殿使ってるの?」
【GM】 「そうじゃ。2年前にわしの家を改築して教会にしたんじゃ」 奥さんとかは嫌がって逃げていったらしいけどね。
【セフィーロ】 かわいそうにね。肩、叩いてあげる。
【ヨッヘン】 名簿に名前がある4人のうちの1人が団員なんやろな。
【リーディス】 名前、ぱっと覚えようよ。
【GM】 うん、じゃ、覚えられた。
【セフィーロ】 誰々?
【GM】 えー……。(←考えてない)
【セフィーロ】 (察した)ええわ、言わんでええ。
【GM】 とりあえず神父が、リュークス。お爺ちゃん。
【セフィーロ】 普通に考えたら、神父が団員というのがいちばん妥当やろうけどな。
【GM】 あとの3人はぶどう農家とか、ワイン業者とか。なんかとりあえず信じといたらええことあるかな、って思って入ったんちゃうかな。
【セフィーロ】 神父以外はぶどう関係者ばかりや。
【リーディス】 初めてここにエルフの名前が記されたね。
【セフィーロ】 すごいな。エルフが神を信じるゆうて、すごいことやで。
【ヨッヘン】 ていうか、信じてへんし。おかん、来ないかな〜。
【GM】 まだ来ないねぇ。神父が「いつまでここにいるんですか?」って言ってる。
【ヨッヘン】 『いつまで』ってあんた、俺、信者やねんからいつまでいたっていいだろう。
【GM】 「ミサは日曜日ですからね」 ちなみに庭にいっぱいぶどうが植わってて、「ヒマなら世話でもする?」って聞かれるけど。
【ヨッヘン】 ぶどう畑あるんや。黒鷲団の何かがあるとしたら、畑のほうかな。建物のほうかな?
【セフィーロ】 建物ちゃう? 神殿の中、見せてもらわれへんの?
【ヨッヘン】 「神殿の掃除でもしましょうか?」
【GM】 だったら神父は喜んでほうき貸してくれるけど。
【セフィーロ】 俺も暇やから手伝ってあげるわ。入信はしないけど。
【GM】 「キミも欲しくなったらね」ちらちらちらちら。「今なら、庭のぶどう食べさせてあげるから」って、だんだんおまけが増えてくねん。
【リーディス】 じゃ、わたしは2人が掃除してる間にレストランに行ってもう一人のシーフを起こしてこよう。
【GM】 いや、今度はちゃんと起きてた。
「全然来ないから、寝てはるんかと思いましたよ」
【リーディス】 寝てないもん。
「こっちはどうやった?」
【GM】 ケインとナツコは見てないけど、大工のサムが出てきたって言ってる。
【リーディス】 いつ頃?
【GM】 「夜の10時頃かなぁ。店が閉まる頃に出てきて、『次の会はここじゃないんだな?』って、店長に聞いてた」
【ヨッヘン】 レストランの店長も団員やけど、とりあえず次の会はレストランじゃないらしい。 どこやと答えてた?
【GM】 「なんか暗号みたいなんで言われたから、よくわかんない」
【ヨッヘン】 暗号、覚えてる? 聞いたままの言葉で。
【GM】 知らない言葉だったから忘れた。「下位古代語とかそんなん違う?」
【セフィーロ】 そんな学があるんや、サムさんに。
【ヨッヘン】 合言葉やろ。場所だけを暗号化してるんちゃうか。
なら、あの奥さんに「次の会合、ここですか?」って聞きゃよかったな。
【セフィーロ】 うん。
【ヨッヘン】 あ、そうか。俺、知らへんねんな。そっちの出来事。すっかり参加してしまった。
【リーディス】 ほんまや。じゃあそのシーフに「ご苦労さん」って言って、わたしは教会に帰って2人にこのことを報告する。
【ヨッヘン】 「おかえりなさい」
【GM】 「キミもどうだね?」って、横で神父がぶどう食ってる。
【ヨッヘン】 あ、そうや。掃除しながら、ここをちょっと探りたかったんやけど。
【GM】 どこを探したの?
【ヨッヘン】 祭壇を押しのけようとしてみる。地下室の入口ありそう。
【GM】 祭壇? 「あー、ダメだよ、ぶどうの祟りがあるよ!」
【セフィーロ】 どんな祟りや。
【ヨッヘン】 納得した。ここや。祭壇の下やな、入口は。
【ヨッヘン】 ところでおかんはまだ来ない?
【GM】 もうお昼になるけど、まだ来ない。
【リーディス】 迎えに行こか。
【ヨッヘン】 行くかね?
【GM】 「もう行くんかの? 掃除のお礼にお昼ご飯を作ったんじゃが」って神父が。
【ヨッヘン】 マジ? どんなお昼ご飯?
【GM】 ぶどうジュースと、ぶどうパンと、ぶどう。
【セフィーロ】 ぶどうづくしや。
【ヨッヘン】 「じゃ、いただきます」
【GM】 「キミらもどうかの? 40フィスやねんけど」
【リーディス】 金、取るんか。
【GM】 しかも聖書がついてくるし聖印もついてくる。
【ヨッヘン】 聖印と聖書がおまけになってしもた。いつの間にか。
【GM】 なんとか入信させようとしてるみたい。
【セフィーロ】 「遠慮するわ」 俺はぶどう定食は食わずにお昼我慢する。
【GM】 ちなみに、教会の前においしそうな屋台とかあるけどね。
【ヨッヘン】 どうせ肉やろ。
【GM】 うん。
【セフィーロ】 じゃ、そっちの屋台に行く。
【リーディス】 わたしも。
【ヨッヘン】 俺は肉よりはぶどうパンのほうがよっぽど――
【GM】 「だよなぁ」って言われる。神父に。
【ヨッヘン】 ちょっとズレてんねんけどな、神父の「だよなぁ」と俺の「そうですよねぇ」は。
【リーディス】 神父は、ぶどうオンリーやから。
【ヨッヘン】 こっちは肉がダメなだけやで。
【セフィーロ】 「肉よりかはいい」やねん。神父は「ぶどうがいい」やねん。
【リーディス】 全然、違うな。
【ヨッヘン】 でも会話は成り立ってる。じゃあ軽く腹をごしらえをしたら、おかんを見に行くしかないか。来た道を戻ろう。
【GM】 戻ると、前から歩いてくるのに出会う。
【ヨッヘン】 あ、手を振る。「お〜い」って。
【GM】 向こうはちょっと身構える。「何なんですか、あなたたちは。家族の前でそういうことは言わないでください」
【リーディス】 「ごめんねー。新入りなもので」
【ヨッヘン】 「ちょっと次の会合の場所がわからなくなっちゃって」って答える。
【セフィーロ】 「メモしたんだけど、なくしちゃった」
【GM】 「しっかりしてくださいよ。他の人にバレたら、どうするんですか?」
【リーディス】 ごめんね〜。
【ヨッヘン】 「で、どこやったっけ?」
【GM】 しょうがないなぁって顔で、下位古代語の暗号を教えてくれる。リーディスには分かるけど、『ペンギン』っていう意味の下位古代語やった。
【ヨッヘン】 ペンギン?
【GM】 「で、うちの家に何をしに来たんですか?」って聞くけど。
【ヨッヘン】 「いえ、ここかな〜って思って」って言うしかないよな。
【GM】 「全然違いますよ。正反対」
【リーディス】 『正反対』?
【ヨッヘン】 「えっ、あんたの家ペンギンじゃなかったっけ?」って聞く。
【GM】 「全然違う」
【ヨッヘン】 「ペンギンってどこやったっけ?」
【GM】 「ペンギンは、……ペンギンです。ちなみにうちは、暗号名『椰子の実』」 この家は、町の南にあるから。
【ヨッヘン】 んじゃ、いちばん北にあるのは何なん?
【GM】 いちばん北にあるのは金持ちの家。
【ヨッヘン】 貴族の家かよ。
【セフィーロ】 レストランは?
【GM】 レストランは貴族の住宅地寄りやけど、そんなに北じゃない。
【ヨッヘン】 教会は? ちなみに。
【GM】 暗号名? 『ぶどう』
【リーディス】 まんまや。
【GM】 考える人がめんどくさくなったんちゃう?
【ヨッヘン】 貴族でさ、ペンギンが紋章の貴族っておれへんの?
【GM】 そんなん、いない。
【ヨッヘン】 「どうやって行くんやったっけ?」って、聞いてみよか。
【GM】 「自分で歩いて行ってください。さっき来た用事は、それだけですか? 私は帰りますよ。子供たちが昼寝から起きる時間なんで、そろそろ。旦那とか」
【リーディス】 旦那もお昼寝中らしい。
【GM】 朝、早かったから。
【ヨッヘン】 まあ、いいか。ここからは自分らで探すか。じゃ、行こか。北へ。
【GM】 教会のとこ通りかかったら、神父まだぶどう食ってるけど。
【リーディス】 それはもう見なかったことに。
【ヨッヘン】 いちばん北の貴族の家を探してみよか。
【GM】 あ、この街の住宅街は横並びに家が並んでるから、『いちばん北』っつーのはない。いちばん北に1個だけ目立つのがあるとか、そういうのじゃない。
【リーディス】 そうなんや。困ったなあ。
【ヨッヘン】 もう、黒鷲団を狩り出すか。無関係の家も回って「
【リーディス】 1軒ずつ?
【ヨッヘン】 うん。ガラって開けて、ダンダンダンって入ってって。
【GM】 全部? 貴族の家を? 50軒ぐらいあるのに?
【ヨッヘン】 だいたい5人1組になったら、何チーム作れる?
【GM】 全部回ってくの? どっかで捕まれ。衛兵呼ばれろ。
【ヨッヘン】 いかにも王国御用達の騎士団のような風体を装って。
【GM】 無理やね。騎士団は制服着てるから、みんな。
【ヨッヘン】 さあ、どうしたもんかな。
【リーディス】 もう、悠長に待ってられへん。
【ヨッヘン】 神父、脅すか。手荒やけど時間がないもんな。
【セフィーロ】 仕方ない。
【GM】 神父はまだぶどう食ってるよ。
【セフィーロ】 「『ペンギン』ってどこ?」
【GM】 「ん??」
【ヨッヘン】 「『ペンギン』ってどこですか?」
【セフィーロ】 「ここは『ぶどう』なんやろ?」
【GM】 「なんだ、お前ら黒鷲のものか。それは入ったときに聞かなかったのかね?」
【ヨッヘン】 「忘れた!」
【GM】 「忘れた奴には教えられん!」
【ヨッヘン】 「だって貴族の家行ったら同じ形の家ばかりで、どれかわからなくなって」
【GM】 「忘れた奴には教えるな、って言われたからのぉ、場所は」
【セフィーロ】 「そういう神父さんは覚えてんの?」
【GM】 「覚えてるよ」
【リーディス】 神父について行ったらええんちゃうん。
【ヨッヘン】 うん。「なんか会合の日にちが今日に変更になったって。今から」
【GM】 「ほう?」ってゆって、変な目をするけど。
「今日に変更になったのか?」
【ヨッヘン】 「うん。ケインさんが言うてた」
【GM】 「知らんな。おまえら偽者やろ!」って。
「今日に変更になったんじゃなくて、もとから今日じゃー!」
【リーディス】 「そのツッコミ、いい!」って言う。
【ヨッヘン】 藪をつついたら蛇が出てきた。じゃあ、屈服させる?
【GM】 「ワシは強いぞ。ぶどうのパワーじゃ!」
【ヨッヘン】 「私もそのパワーを取り込みましたよ」
【GM】 「ワシ、2年も取り込んでるもん」
【ヨッヘン】 「私は180年に渡って取り込みました」
【GM】 それ、生きてるだけや。
【ヨッヘン】 じゃあ、ヨッヘンが知ってるぶどうの種類、全部教えてあげる。
【GM】 こっちのほうが多かった。
【ヨッヘン】 うそ!?
【GM】 ぶどうレベル10やもん。
【ヨッヘン】 俺はレンジャー技能1レベルやぞ。
【GM】 アカン。
【ヨッヘン】 『アカン』て。
【GM】 こいつ自分で勝手にぶどう開発してるからな。奇形のぶどうが生まれたら、『こぶぶどう』とかつけて喜んどるからな。
【セフィーロ】 「教えてくれんかったら、全部ぶどう切り倒す」
【GM】 「ダメじゃー。でも教えるわけにはいかんのじゃ、偽者には」
【リーディス】 じゃあ、いいや。実力行使。殺さない程度に。
【ヨッヘン】 とりあえず、距離はどんな感じ、今?
【GM】 距離は目の前。
【セフィーロ】 「手荒なことはしたくないから、しゃべって欲しいな」
【GM】 「ワシもじゃ。これ以上怒らせたら、すごい技をお見舞いしてやる」つって、口をぷ〜って膨らませる。
【リーディス】 いやぁ〜!!
【セフィーロ】 ぶどうの種でも飛ばしてくるんか。
【GM】 うん、そんな感じがする。とりあえず行動はみんなのほうが早いよ。
【ヨッヘン】 おとなしく縛られてくれる?
【GM】 うんにゃ。ぶどうの種とかを飛ばす気満々やから。
【リーディス】 じゃあ、〈スリープ・クラウド〉。(ころっ)14。
【GM】 ん、寝た。
【リーディス】 ぶどうの種が喉に詰まるとか。
【GM】 なんか、口から種とか皮とか、べら〜って出る。
【リーディス】 あ、汚ねー。いやー! ロープで縛ってから起こそう。ぺちぺち。
【GM】 「むほっ」って起きた。「やるな、おぬし!」
【セフィーロ】 「話してくれる気になりましたか?」
【GM】 「ぬう……話したらワシまで裏切り者にされてしまうじゃないか」
【ヨッヘン】 「黙っといてあげる。キミがしゃべったということはね」
【GM】 「ホンマか? ぶどうに懸けて?」
【ヨッヘン】 「もちろんですよ。私の目を見なさい」エルフのスマイルで言うよ。
【GM】 「なら、わかった。ノーザン伯爵の家」
【ヨッヘン】 『ノーザン伯爵』の家ね。
【リーディス】 お家の位置がわかると……。
【GM】 教えてくれた。えーっと、北のほうのね……まあ、行ったら分かる。一軒だけ屋根青いわ。
【リーディス】 ありがとう。
【セフィーロ】 神父、白くじら団に保護してもらったらいいんちゃう? 手荒な真似はされへんし、黒鷲に裏切り者やって処分されることもないで。
【GM】 「ん〜……くじらの人たちは、ぶどうが好きか?」
【リーディス】 嫌いじゃないと思うけど。
【GM】 んじゃ、とりあえずそっち行くって言うてる。
「この辺には怖い女も住んでるし」
【ヨッヘン】 怖い女?
【GM】 スラム街の女。
【リーディス】 あの母親、怖かったんや。
【セフィーロ】 どんくらい強いん?
【GM】 「なんかすごいぞ。シーフとかいうねん」
【セフィーロ】 参謀の人よりは弱い?
【GM】 「サンボーって、誰?」
【ヨッヘン】 ナツコの似顔絵見せる。
【GM】 「ああ、あの人よりは弱いなぁ」
【リーディス】 この神父が弱過ぎるだけやろ。
【GM】 うん、神父、一般人で技能なし。
【ヨッヘン】 で、この参謀とハーフエルフの似顔絵見せるけど知ってるんやんな。
【GM】 知ってるよ。ハーフエルフのほうが、ノーザン伯爵。
【ヨッヘン】 どんな技使うの、この人。
【GM】 えっ? ……殴るのが強い。
【ヨッヘン】 必殺技の名前は?
【GM】 「さあ? 誰もくらったことがないでのぉ」
【ヨッヘン】 ん。女のほうは? 何者か。
【GM】 女のほうは伯爵に雇われてる護衛。いつもだいたい一緒にいるらしい。
【セフィーロ】 他に強そうな人は?
【GM】 「ああ、大工がおるんじゃが、大工が。木材を振り回して怖い」
【ヨッヘン】 ほう。
【GM】 「あと、レストランの人は、なんか包丁持って追いかけてくるかもよ」
【リーディス】 軒並み怖いっすね。
【セフィーロ】 意味合いが違う。
【ヨッヘン】 これは、神父・ビジョンで物言うてるやろ。
【GM】 うん、そう。
【セフィーロ】 強さ的にランキング付けすると、どんな感じ?
【GM】 とりあえず、ぶどうがいちばん怖がってるのは、スラム街の女。家が近いから。
【リーディス】 近所におるから怖いだけやねん。
【セフィーロ】 じゃあ、白くじら団のとこ連れて行って、神父を約束どおり保護してあげなきゃ。
で、俺たちが知り得た情報をシリウスに教えてあげるよ。
【GM】 「あー、ノーザン伯爵邸か。警備きついぞ」と、シリウス。
【ヨッヘン】 「誰かおとりになってよ」
【GM】 それはなぁ。この人たちにもやる気はあるねんけど、技能が伴わへん。なんせ一般人やからな。
【ヨッヘン】 技能があるのはシーフ2人だけ?
【GM】 あと、シリウス。シリウスはプリースト持ってるけど。シルファスのプリースト3レベルで、ファイターとセージも1レベルずつ持ってる。
それとセージレベル2の奴が一人の計4人。あとは一般人。
【ヨッヘン】 一般人は戦闘には参加されたら困るから、警備を薄くするために働いてもらう。ノーザン邸周辺で騒いでもらう。
【リーディス】 「火事だ〜」とか。
【ヨッヘン】 そうそうそうそう。シリウスは一緒に来てもらお。プリースト3はおったほうがいいかも知れん。
【セフィーロ】 名を上げるチャンスやで。白くじら団。
【ヨッヘン】 リオを救出するチャンスやないか。
【セフィーロ】 あとは寝なかったほうのシーフも連れてってもいいかな。
【ヨッヘン】 どっちも連れて行こう。人数は多い方がいい。
【セフィーロ】 ネルとネナイや。
【ヨッヘン】 セージ2はどうする?
【GM】 眼鏡かけて、頭いいですよって顔してる。
【ヨッヘン】 連れてくか。「行く?」って聞く。
【GM】 「い、い、行きますよ、行きますよ」
【セフィーロ】 「ホンマに? シルファスに誓える?」
【GM】 「いや、信じてません」
【ヨッヘン】 さ、どうしたもんか。問題はノーザン邸にどうやって入るかやねん。警備がきついらしいから。
【リーディス】 力押し。
【ヨッヘン】 力押しは、死ぬかもよ。
【セフィーロ】 今日、集会あるんやろ?
【ヨッヘン】 集会に入るときって、どんなんなん?
【セフィーロ】 合言葉言ったら通れるとか。
【GM】 そうやけど、向こうはちゃんと団員の顔把握してるから君らが行ってもバレるよ。
【ヨッヘン】 そっか。じゃあ7人で神父の格好に化ける。メイクして。
【リーディス】 みんなで?
【ヨッヘン】 7人。「ちょっと増えましてん」
【GM】 増えません。絶対、増えません。
【ヨッヘン】 あの、ぶどうの房から生まれたんです。
【GM】 ないっ。
【ヨッヘン】 ノーザン伯爵の屋敷のどこで会合すんの?
【GM】 地下に広〜い部屋があるらしいよ。
【ヨッヘン】 やっぱり地下か。
【GM】 上は伯爵の家族がいたりいろいろあるやん。
【セフィーロ】 家族は黒鷲のこと知らんの?
【GM】 さあ、それはわからない。
【ヨッヘン】 じゃあ、リオはどこに捕われてんの?
【GM】 それは神父に聞いたんやんな?
【ヨッヘン】 それしかおらんから。情報源。
【GM】 「ワシャあ、知らんけど」
【ヨッヘン】 「噂に聞いたことない?」
【GM】 「全然」
【セフィーロ】 ぶどう以外興味ないんや。
【ヨッヘン】 まあ、いいや。どうやって乗り込む? とりあえず、警備を薄くせなアカン。
【リーディス】 忍び込むのもいつがええやろ。集会中に行くか、関係ない時間に行くか。あんまりメンバーとかおらんほうがいいよな。
【ヨッヘン】 とりあえず、リオを助け出せばいいねん。伯爵も何とかしたいけど、その前にリオがどこにおるかを探らなアカン。
【リーディス】 神父に聞くけど、屋敷ってめちゃくちゃ広い?
【GM】 「部屋、15〜16はある気がする」
【リーディス】 多過ぎ〜。とりあえず、現場行ってみる?
【ヨッヘン】 俺らケインたちに顔、バレてるからさ。
【リーディス】 あ、そうか。
【ヨッヘン】 変装せなアカンで――あ、わかった。〈インビジビリティ〉を今こそ。姿消して俺が行く。
【リーディス】 行ってらっしゃ〜い。
【GM】 じゃあ、青い屋根の豪邸につきました。ちなみにこの貴族街に青い屋根なんてここしかないから、ここが絶対ノーザン邸なんやけど。
で、正面の入口のとこに、警備が4人。城より警備が厳しいね。それで裏門にはドーベルマンを連れた兵士が1人いてる。
【ヨッヘン】 中にも入るさ。正面からね。
【リーディス】 そよ風のように。
【GM】 塀の中は正面玄関があって、そこにも衛兵が2人いてる。建物は等間隔に窓とかあって、裏に勝手口があるよ。この扉に衛兵はいないけど、裏口のドーベルマン連れた奴の視界に入る。
【ヨッヘン】 OK。建物は2階建てなん?
【GM】 2階で、1個塔みたいなんがあるけど。
【ヨッヘン】 どこに塔があんの?
【GM】 勝手口がある場所の少し南側の屋根に。塔って言うより、そこだけ3階建てになってて見晴らしがよさそうな感じ。
【ヨッヘン】 誰かおる? そこ。外から見た感じ。
【GM】 いや、全然わからへん。
【ヨッヘン】 バルコニーとかあんの?
【GM】 ある。
【ヨッヘン】 じゃあ、建物の中に入るか。
【GM】 入れませんわ。扉閉まってるもん。
【ヨッヘン】 開くまで待つさ。
【GM】 開かへんで。
【ヨッヘン】 なんでやねん。
【GM】 誰も出入りしないから。
【リーディス】 窓とか。
【GM】 鍵閉まってるよ。
【ヨッヘン】 どうしよっかな。外はもう何も無い?
【GM】 馬小屋があるけど。白い馬ばっかり飼われてる。
【ヨッヘン】 白い馬ばっかり? 偏ってるなぁ。で、俺はこれ以上探りようがないからみんなの所に帰るよ。
【セフィーロ】 「お帰り〜」 いちおう、裏のほう警備は薄そうやな。
【ヨッヘン】 犬と衛兵を〈スリープ・クラウド〉で眠らして、この勝手口から入る。あー、リオの居場所だけでも分かればなぁ。この屋敷にいるのは確実やと思うねんけど。とりあえず忍び込んで、会合の間に探すとか。
【GM】 会合は9時かららしいけどね。
【ヨッヘン】 なら会合してる間に探すか、ちまちまと。
【セフィーロ】 それがいちばん賢いね。
【ヨッヘン】 じゃあ会合が予定通り行われるように、俺ら見つからずに中に入らないとな。
あの裏口の警備の人と犬を眠らして縛って服剥いで、誰か白くじら団の奴にそれ着せて衛兵のふりして立っといてもらったらいいかも。帽子、目深にかぶって。
で、一般人のメンバーには、あとで俺たちが脱出する時に馬小屋に火炎瓶を投げ込んでもらうとか。馬が驚いて暴れて、そのどさくさに紛れて脱出。
【リーディス】 会合中にリオを探せたらね。会合っていつも同じ時間に終わってる?
【GM】 いや、そんなことはない。スムーズに話が終わったら、すぐ終わるし、長引きゃ長引くほど……。あと、なんか用事ある人が先帰ってったり、話終わってもお酒飲んでだべってる人がいたりとかね。その辺は適当やけど。
【ヨッヘン】 じゃ、リオを救出したら〈ウィル・オー・ウィスプ〉飛ばして合図するから。そしたら外にいる一般人のメンバーに火炎瓶を投げ込んでもらう。
【GM】 「OK〜」
【ヨッヘン】 じゃ、行くかね。
【リーディス】 行きますか。
【GM】 何時に行くの?
【ヨッヘン】 会合が始まる9時に間に合うように行きましょか。じゃあ、裏口の近くまで行く。
【リーディス】 衛兵と犬を眠らせたい。
【ヨッヘン】 これで失敗すると悲惨やで〜。
【リーディス】 失敗したら気づかれんの?
【GM】 うん、そらそうだ。
【ヨッヘン】 かなり責任重大やと思ってくれたまえ。
【リーディス】 大丈夫、大丈夫。かけまーす。(ころっ)おおー、16。
【GM】 犬も衛兵も寝た。しかも犬1ゾロとか出たから熟睡。犬、経験点もらえた。
【セフィーロ】 まず、
【ヨッヘン】 犬はもちろん、起きても吠えないように口を縛って。男のほうは、身包み剥いで……。
【リーディス】 白クジラ団に着替えさすの?
【セフィーロ】 ネナイさんに着替えさせて、立っといてもらう。
【ヨッヘン】 衛兵はどっか暗がりの溝の中にでも隠しとこか。
【リーディス】 じゃあ、勝手口まで行く。
【GM】 鍵かかってます。
【リーディス】 開けてみる。 (ころっ)13。
【GM】 開いた。
【リーディス】 イエー。