▽ ジュニア暗殺事件 | ▽ 『妖精』捕獲 | ▽ 髭エルフの怪 |
【GM】 奥さんと子供は今日も来てるよ。クッキーとタンポポいっぱい持って。
【ヨッヘン】 じゃあ、何食わぬ顔で受け取っとこう。俺が受け取っとく。
【GM】 「あの箱に入れといてくださいね」
【ヨッヘン】 「は〜い」言うとって、手元に隠す。さりげな〜く。疑ってませんよ〜、いう顔で。
【セフィーロ】 どんな顔や。
【ヨッヘン】 え? エルフの微笑み。祝福の微笑みやで。
【リーディス】 スマイル0円やからな。
【ヨッヘン】 エルフやからね。見た目はすごいよ。
【リーディス】 中身は知らんけどね。
【ヨッヘン】 中身はもう、エルフそのままやで。
【リーディス】 ほう、変なエルフが主流らしい(笑)
【ヨッヘン】 俺の事はどうでもいいから、シーフギルドで探ってな。妻と子供を。
【リーディス】 わかった、行ってくるよ。まず名前から聞こう。
【GM】 名前はね、妻のほうがアリエス。子供がティナ。旦那がビス。それ以上はわからない。「一般市民1人ずつ管理してるわけじゃねえからなぁ、ギルドは」
【リーディス】 まあねぇ。
【ヨッヘン】 それを探って欲しいんや。
【GM】 あ、探んの。いいよ。
【リーディス】 とくに、奥さん。
【ヨッヘン】 クッキー作りのアリエス。クッキーを作る時の手元を、とくに。
……って、ちょっと待って。その毒は、クッキー自体に入っとった? その、クッキーの表面に塗ってあった?
【GM】 クッキーに入ってた。
【ヨッヘン】 クッキーに入ってた。1個だけ。
【GM】 うん。
【ヨッヘン】 ちょっと、なら奥さんじゃないかもよ。1個だけ毒のクッキーをあとで誰かが混ぜる事も出来る。だって、クッキーってどうやって作んの? あれの生地ってまとめて作るから毒入れたら全体に入らない?
【セフィーロ】 まとめて作ってから形抜きして――
【GM】 形抜きして、1個ずつ並べて焼いて。ま、クッキーつっても、アーモンド載ってるやつとか、チョコのやつとか、いろいろバリエーションがあるけど。作り方もいろいろ。
【セフィーロ】 それなら奥さんが鉱山来るときもちゃんと尾行してたら、途中で毒クッキー混ぜに来た奴がいてもわかるんちゃう?
【リーディス】 見とけばええねん。
【セフィーロ】 奥さん自体を見張っとったら、自分で混ぜてるにしろ他人が入れるにしろ分かるやん。
【リーディス】 もしかしてその見張りは私がすんの?
【ヨッヘン】 頑張って。シーフ大活躍や、今日。
【GM】 今日はもう無理。クッキー作って鉱山に来てるよ。で、お婆さんたちも来て、シュウさんも来て――
「ああ、ゼノはどこに行ったんだ?」
【ヨッヘン】 さすがすぐ気付いた。鋭いな。「病院に連れてったんや」
【セフィーロ】 「ノーチラス先生にだけは内緒やで」
【ヨッヘン】 先生、ゼノいないことに気づいてなかったら嫌やな。とりあえず、奥さんの今日のクッキーは預かっておこう。
【セフィーロ】 奥さんに、クッキー勧めたったらええねん。自分で入れたなら、嫌がるかも知れんし。
【ヨッヘン】 「奥さん、1つどうですか」
【GM】 食べますけど。
【ヨッヘン】 食べた。じゃ、やっぱ外部かも知れんな。
【リーディス】 うん、奥さんが知らん間に、入ってる可能性。
【セフィーロ】 来る途中か、あるいは鉱山内で混ぜられてるんかも知れん。
【ヨッヘン】 とりあえず、今日はクッキーは俺の手元に置くから。
【GM】 では翌日の朝にします。この日発病した人はいないけど、ノーチラス先生が慌てて飛び込んで来て、「自分の病院で息子が襲われて、死んじゃったんですけどねぇ」
【ヨッヘン】 な、に〜。
【リーディス】 ゼノ預けてた――
【ヨッヘン】 息子が?
【GM】 うん。
【ヨッヘン】 ゼノはどうなったん?
【GM】 ゼノは、他の入院患者と同じとこにいるから大丈夫やったけど。
【ヨッヘン】 かわいそうに。「名医が死んでしまった」と悲しむ。はらはらと涙を流す。
「真の名医が死んでしまったよ、みんな」って。
【GM】 先生は「ワシは今日はちょっと葬式があるので、帰りますじゃー」って、泣きながら帰っていった。
【リーディス】 ゼノがあの病院にいるって私らが喋ったのは――
【ヨッヘン】 誰が聞いたっけ? シュウか。
【リーディス】 と、隊長。
【GM】 シュウは王様とかにも喋ったけどね、きっと。君ら、ノーチラスにしか口止めしてなかったから。
【セフィーロ】 今日はシュウさん、来うへんの?
【GM】 今日はまだ来てない。
【リーディス】 殺人の犯人は隊長かシュウ?
【セフィーロ】 でも、医者殺しても何も得せえへんやん、隊長。だって医者はゼノの解毒剤、作ってたんやろ?
【GM】 うん。
【ヨッヘン】 犯人ってもしかして、解毒剤を阻止したんちゃう? 解毒剤、作ってるって知ってんの、誰? 連れてったことを知ってんのは、シュウと隊長やろ?
【GM】 さあ? NPCだって勝手にどっかで情報収集くらいしますぜ。
【ヨッヘン】 どっかで仕入れてくるってことは、シーフギルドかな?
【GM】 医者本人に聞いても、しゃべるかも知れへんで? ノーチラス以外にやったら。
【リーディス】 えらいことになったなぁ。とりあえず医者はみんなに任せるから、私は奥さんを見張るね。
【ヨッヘン】 うん。
【GM】 奥さんがクッキー作ってる間は、子供は外で花を摘んで。
【リーディス】 持って行くやつやね。タンポポ。奥さんは、普通?
【GM】 奥さんは、普通に作ってる。
【リーディス】 1つだけ生地が違うとか、いうのはない。
【GM】 それは、そういうのはない。全部生地をまとめて作って、チョコを入れるか、上にアーモンド載せるか。
【ヨッヘン】 入れる物が1個だけ違う。
【GM】 それはない。で、リーディスはどこで見張ってんの?
【リーディス】 どこやろ。どんな家?
【GM】 1階建てで、庭が広い。
【リーディス】 窓から覗く。相手は一般人やし。
【GM】 堂々としてんのな。じゃあ庭にいる子供が君を見て「お姉ちゃん、何してんのん?」
【リーディス】 バレた! 「しーっ」
【GM】 「一緒にお花、摘もうよー」
【リーディス】 どうしよう。摘むのはいいけど、そしたら奥さんにばれるかもしれない。「用事あるから」って逃げよう。「ごめんね〜」
【GM】 「えーっ。おもしろいのに。妖精さんが見れるんだよ」
【リーディス】 「何それ? そんなんいるの? 見えるの?」
【GM】 「来るの。妖精さんが来るんだよ。まだ見えないけど来るんだよ」
【ヨッヘン】 妖精は、関係なさそうやな。
【リーディス】 うん。
【ヨッヘン】 妖精が犯人やったらどないしょう、って感じやからな。てゆうか、医者は誰が殺したんやろ。どういう殺され方やったん?
【GM】 魔法で襲われた。
【リーディス】 ほう。
【ヨッヘン】 何の魔法かわからへん?
【GM】 わからない。でも、焦げて死んでた。
【ヨッヘン】 〈ファイアボール〉かな。
【セフィーロ】 〈エネルギー・ボルト〉も――
【GM】 ま、焦げようと思えば焦げる。〈ライトニング〉でも焦げるんちゃう?
【ヨッヘン】 〈ブリザード〉でないことは確かや。
【GM】 んで、見張りはもういいの? クッキーの見張り。
【リーディス】 あー、したいんやけどなぁ。子供がな〜。
【セフィーロ】 どっか、隠れれる所はないん?
【リーディス】 隠れとておきたいんやけど。
【セフィーロ】 とゆうか、その、その妖精さんは何なん?
【リーディス】 「妖精さん、見たい」
【GM】 「妖精さん、見たい? 妖精さんは見えないんだよ」
【リーディス】 見えない。
【GM】 「でも、来るんだよ」
【リーディス】 「なんで来た事がわかるの?」
【GM】 「妖精さん、クッキーうまいんだよ、作るの。置いていくの」
【リーディス】 なにー!?
【GM】 「いつもはね、あの辺に置いてあるんだ」
【ヨッヘン】 「あんたが拾ってって、ポコって入れてたん?」
【GM】 「だって妖精さんは、『クッキーを、みんなに食べて欲しい』って言うから、入れてあげるんだ。一緒に」
【ヨッヘン】 あー、なるほど。
【リーディス】 「それはなに、1つ?」
【GM】 「1つ」
【ヨッヘン】 1つだけか。
【リーディス】 妖精さん。
【ヨッヘン】 幻覚かな、〈イリュージョン〉?
【GM】 いや、妖精さんは見えない。いつの間にかクッキーが置かれてるだけ。「前ね、何もないとこから声がしたんだよ」って。
【ヨッヘン】 ああ、「クッキーをみんなに食べて欲しい」と。
【GM】 うん。「いつか見えるようになるのかなぁ」
【ヨッヘン】 「男の声? 女の声?」
【GM】 女の声。
【ヨッヘン】 〈ウィンドボイス〉かな?
【リーディス】 妖精は毎日来るの?
【GM】 毎日らしいね。声は1回しか聞いてないけどクッキーは毎日置かれてる。「だからママが作ったやつに、一緒に入れとくんだぁ」
【ヨッヘン】 なるほどねぇ。〈ウィンドボイス〉か、〈リプレイス・サウンド〉や。音だけ、言うとうから。
【リーディス】 可能性はある。
【ヨッヘン】 「じゃ、今度妖精さんが来たらな、クッキー俺んとこ持って来てや」
【GM】 「えぇー?」
【ヨッヘン】 「俺も妖精のクッキーが食いたい!」
【GM】 「いいよ、1回だけだよ」
ちなみに今日はまだ持って来てないから。「ママが出かける頃に、置いてあるんだ」
【ヨッヘン】 じゃあ、置く場所聞いといて隠れてみるかな?
【GM】 植え込みの木がいろんなとこにあるから、やろうと思えば可能ですが。
【リーディス】 チャレンジしてみる。
【ヨッヘン】 俺もレンジャーあるからいちおうできるけど、レベル低いから少し遠くに隠れるわ。リーディスの姿が見えるぎりぎりの位置に。
【GM】 OK。2人とも、隠れられたか振っといて。
【リーディス】 (ころっ)7。
【ヨッヘン】 お、10やね。
【GM】 ふうん。では子供が言ってた時間になったら、クッキーだけが浮いて近づいてくるのが見えんねんけど――
【ヨッヘン】 〈インビジビリティ〉や〜。
【GM】 帰ってく。
【ヨッヘン】 帰ってく?クッキーは、見えてるんやな?
【GM】 クッキーは見えてる。
【リーディス】 来たんや、いちおう来たけど帰っていく。私らに気付いたのかな。
【セフィーロ】 追いかけたらええやん。
【ヨッヘン】 俺はそのクッキーにめがけてショート・ボウを撃ちたい。
【GM】 うん、いいけど。
【ヨッヘン】 リーディスは追いかける準備しといてな。君のほうが敏捷速いし。
【リーディス】 はいはい。クッキーを追いかけるよ〜。
【ヨッヘン】 で、俺はクッキーの辺りに向かって撃って――
(ころっ)なかなかいい目やで。13。
【GM】 13。13は当たって、しかもリーディスも追いかけてきたから相手は集中解くから――見えるよね。見たことないエルフが現れるけど。『シャーマン3レベル』って書いてある。
【ヨッヘン】 「奴はシャーマン、レベル3だ! ちょっと強い」
【GM】 うん、そんな感じのエルフが、「しまったなぁ」って感じで。
【リーディス】 エルフか〜。男、女?
【GM】 女の子。
【リーディス】 ふーん。取り押さえるで。ロープがあるから、縛ってやる。
【GM】 1ゾロじゃなかったら、いいよ。
【リーディス】 (ころっ)お〜、すごい。11です。余裕で巻き巻きしたで。「で、何でこんなことしたの?」
【GM】 「頼まれただけなんですぅ」
【ヨッヘン】 やろね。「誰に?」
【GM】 「名前は知らないんですけど、男の人です」
【ヨッヘン】 『男』ね。
【セフィーロ】 「どんな人?」
【GM】 「メガネの人でした。これ、1日やったら、200フィスももらえるんですよ」
【ヨッヘン】 「うそっ!? やりたい、俺」
【リーディス】 「こらーッ!」
【セフィーロ】 クッキー置いてくるだけやろ? それで200フィス?
【GM】 うん、置いてくるだけで。
【ヨッヘン】 「そのクッキー、何か知ってる?」
【GM】 「さあ、知りません」
【ヨッヘン】 「毒」
【GM】 「えっ、そうなんですか!?」
【リーディス】 「食べてみ」
【GM】 「きゃー!」
【ヨッヘン】 「それ食った人ね、熱が出るんだよね」
【GM】 「あ、死んでないんですか。よかったー」
【ヨッヘン】 「あ、いや、死んだよ」
【GM】 「えっ?」
【ヨッヘン】 「医者が死んだ」
【GM】 「医者、食べたんですか?」
【ヨッヘン】 「食ってないけど間接的に殺されたよ」ところでそのメガネの男はどんな格好してた。 杖、持ってた?
【GM】 杖は、持ってない。普通の、官僚みたいな男の人で――
【ヨッヘン】 官僚。あのー、オールバック?
【GM】 「いや、顔は隠して深い帽子をかぶってたんですけど。メガネしか見てません」
【ヨッヘン】 ふーん、メガネか。「メガネにゴミ、ついてた?」
【GM】 「いや〜、そこまでは見てません」
【ヨッヘン】 「背丈はどれくらい?」
【GM】 「高いですねぇ」
【セフィーロ】 「そのクッキーはいつもどこで受け取ってんの?」
【GM】 「ここに来る前に受け取ってるけど」
【セフィーロ】 どこで。誰に?
【GM】 その男の人。
【ヨッヘン】 男の人。メガネの官僚。
【セフィーロ】 じゃ、そいつは毎日作ってんねんな、律儀に。
【リーディス】 声とか、ってわかるんやろか。
【GM】 「あんまりしゃべってないですけど普通の声でしたよ」
【リーディス】 普通の声ね。
【GM】 普通の。心に残るような声じゃなかった。
【リーディス】 ってか、弱々しいとか。
【GM】 いや、普通やったって。
【リーディス】 偉そうとか。
【GM】 偉そうでもなかって。いつも「これ、今日の分」みたいなことしか言ってないし、最初も、「これをあそこにこっそり置いてきてくれたら、1日200フィス払うわ」みたいな感じで。
お金は次の日、一緒にもらってる。クッキーと一緒に。
【ヨッヘン】 「明日も、もらいに行く?」
【GM】 失敗した事は相手にはばれてないから、その時間に行けばいると思うよ。
【ヨッヘン】 なら、明日200フィスの現場押さえに行くか?
【リーディス】 行きたいな。
【ヨッヘン】 そのほうが手っ取り早い。というか、このエルフは信用できるんかな。
【GM】 さあ。
【セフィーロ】 大丈夫やろ。エルフもこっちに協力してもらおうよ。
【ヨッヘン】 そうやな、「じゃあ、俺らに協力したら、毒を運んだこと、見逃してあげるから」
【GM】 うん。じゃあ使っていいよ。キャラシートも渡しておくわ。でも、現場抑えたら返してな。
【ヨッヘン】 おっけい。明日は現場を押さえよう。セフィーロも穴堀せずに来てな。戦闘なるから。
【セフィーロ】 うん。
【ヨッヘン】 官僚……シュウかスティンクか。ま、どっちかは楽しみにしとこ。
【GM】 じゃあ、翌日になりました。女エルフがクッキー受け渡し現場のそばまで連れて行ってくれる。
「あそこの角なんですけどね」
ここで、すれ違いざまにクッキーとお金をもらって何もなかったように去っていくねんけど。いつも。
【リーディス】 いつもそうなら、みんなで行けばいいんちゃうん。
【ヨッヘン】 角って事は接近するまで向こうにもこっちの姿が見えへんいうことやもんな。相手の手がぴゅっと出てったら、シャっと捕まえたらええんやな。
【リーディス】 うん。うん。
【ヨッヘン】 誰がその役やる? 俺はやめとくけどね、筋力4やから。
【セフィーロ】 先頭はいつも通り女エルフが行った方がいいよ。相手も油断してるやろうし。で、手が伸びたら俺たちが出て捕まえよう。だから、女エルフの後を少し離れてついて行こう。
【ヨッヘン】 んじゃ、行きましょう。
【リーディス】 ゴー。
【GM】 では、普通に歩いていって――角まで来ると、物陰に誰かがいるのが、わかりますね。で、相手が手を出して、エルフが物を受け取ったのはわかった。
【セフィーロ】 今や! 女エルフに相手の手を捕まえてもらおう。
【GM】 じゃ、やってくれるよ。相手は「放せ!」とか言ってるけど。
【リーディス】 おっ、足止めできた。
【ヨッヘン】 じゃ、行こう。
【セフィーロ】 ちなみに正体は誰やったん?
【GM】 行ったんやんな? じゃ、帽子かぶった、メガネが見えるけど。
【ヨッヘン】 帽子、パーンって取ってよ、エルフ。
【GM】 バーンってやったら、スティンク。
【ヨッヘン】 スティンクやったんか! やられたぁ。
【GM】 「なんだ、キミたちは! なんでここにいるんだよ!?」
【ヨッヘン】 「あなたを捕まえに来ました」
【GM】 「えっ!? バレちゃ……ったら、しょうがねえ〜!」
【ヨッヘン】 「バレちゃったら、って言うか〜」――
【リーディス】 けっこう、開き直り早いかも。
【ヨッヘン】 「最初から、あなたを疑っていたんですよねぇ」
【GM】 「マジ?」みたいな。
【ヨッヘン】 嘘やけど。なんか、悔しいやん。
【GM】 「ばれたらしょうがないじゃないですか! 殺すしかないじゃないですか!」
【セフィーロ】 受けて立つ。「シルファスの名の下に」
【ヨッヘン】 いちばん速いのは、リーディスやで。
【リーディス】 女エルフは一緒に戦ってくれる?
【GM】 うん。
【セフィーロ】 心強いぞ。
【ヨッヘン】 シャーマン3。俺より強いし。
【リーディス】 じゃあ、〈エンチャント・ウェポン〉ですね。セフィーロの剣に。
【セフィーロ】 やった。打撃力プラス5で28や。じゃあ、次、俺が斬りかかっていいかな?
(ころっ) 15。
【ヨッヘン】 エルフと俺は、同時行動やけど俺から行くよ。〈スネア〉。
(ころっ)ん〜っと、あんまりええ目ちゃうで。12。
【GM】 (ころっ)抵抗。
【ヨッヘン】 エルフは、〈ミュート〉。(ころっ) 13。
【GM】 それも抵抗したよ。じゃあ、こっちはどうしよっかな〜。リーディス精神抵抗してちょ。(ころっ)
16。
【リーディス】 負けた。
【GM】 じゃあ〈ライトニング〉が飛ぶねんけどさ。11点ダメージ。
【リーディス】 うぇ〜。9点、来た。
【セフィーロ】 頑張れる?
【リーディス】 どうかなぁ。
【ヨッヘン】 なんぼ残っとん?
【リーディス】 7。
【ヨッヘン】 それ、もう一発くらうと死ぬもんな。次のラウンドでエルフにヒーリング使わせて回復してあげるからパリィしとき。
【リーディス】 いや、でも何か攻撃しときたいし。〈エネルギーボルト〉撃ちますわ。
【セフィーロ】 撃っちゃってください。
【リーディス】 うん。(ころっ) 14か。
【GM】 あ、じゃ、効いた。
【リーディス】 (ころっ)
【ヨッヘン】 おっ、出た、出た。クリティカルした。
【リーディス】 13。
【セフィーロ】 攻撃するさ。(ころっ)んーっと、11。
【GM】 当たった。
【セフィーロ】 よし。まだ28レーティング。(ころっ) 13ダメージ。
【ヨッヘン】 スティンクはもうへろへろかね?
【GM】 さあ。どっちかというと逆ギレ気味。
【ヨッヘン】 逆ギレ気味かねー!
【リーディス】 一定のダメージを与えたらモンスターになるとか。
【ヨッヘン】 しゃあないなぁ。俺はやっぱり〈スネア〉やな、渋く。
(ころっ)12。
【GM】 あ、抵抗したっぽい。 (ころっ)出た。
【リーディス】 全快や。でも、精神力の減りが激しい。
【セフィーロ】 それは仕方ない。
【GM】 ではこっちの番。セフィーロ精神抵抗振ってみー。
【セフィーロ】 嫌や。
【GM】 じゃあ、失敗で。
【セフィーロ】 うそうそ。(ころっ) 14でござる。
【GM】 まぁ、どっちみち抵抗失敗やねんけどな。(ころっ)〈ライトニング〉が12点。
【セフィーロ】 痛いな〜。
【GM】 あ、別に〈ライトニング〉じゃなくてもよかったんじゃーん。
【セフィーロ】 何があったん?
【GM】 〈ファイアボール〉。
【ヨッヘン】 4レベルあんのかいな。
【GM】 あるよ。
【セフィーロ】 怖いなぁ。次のラウンド、スティンクに回したらやばい。それまでにみんなで囲んでボコにしよう。
【ヨッヘン】 うん。
【リーディス】 リンチ。朝から路上で何をしよんねん、って感じやな。
【GM】 通勤の途中の人が、「なに?」って見てる。
【リーディス】 じゃあ私はまた〈エネルギーボルト〉。最後の一発。(ころっ)
12。
【GM】 抵抗した。
【リーディス】 ダメージは5。
【セフィーロ】 じゃ、攻撃するさ。(ころっ)おおーっ! 6ゾロだ。
【GM】 はい、当たった。
【ヨッヘン】 よっしゃ、次で1ゾロ出たら大笑いやけどな。
【セフィーロ】 (ころっ)まあ、似たようなもんか。8ダメージ。
【GM】 それなら倒れたよ。生死判定は成功。
【セフィーロ】 「召し取ったり〜」
【ヨッヘン】 鷹揚に近づいて行く。「うむ」って言いながら。
【セフィーロ】 じゃ、とりあえず魔法を使えんように指輪をはずしておこう。
【リーディス】 あ、それちょうだい。
【セフィーロ】 あげる。
【リーディス】 やったー。もらった。
【ヨッヘン】 魔晶石は持ってないかね。
【GM】 持ってない。
【リーディス】 追い剥ぎや。
【GM】 クッキーは持ってたけど。
【セフィーロ】 「食べる? 食べる?」
【ヨッヘン】 証拠の品や、持たしとこ。じゃあこいつ連れて王様んとこ行くか?
【セフィーロ】 うん。直行するね。
【ヨッヘン】 では城に行って王様に、「こいつです。『かくかくしかじか』というわけでして」
【GM】 「おぉー、まさかそんな……。スティンク、なんてことをッ!」
【セフィーロ】 引っ立てたで。これでしばらく新たな患者が出なかったら、もう確定やから。
【GM】 わかった。これからはシュウが現場指揮に就任する。
【ヨッヘン】 「そのほうが絶対いいと思いますよ」って。
【リーディス】 うん。賛成。
【GM】 「ワシも思っとったんじゃがの〜。んー、最初、スティンクにしてしもうたから、しょうがないかな〜と」
【リーディス】 言い訳や。
【ヨッヘン】 「人の上に立つものは、ときに心に鬼を飼わねばならんのじゃ」言うてみる。
【GM】 「だってトンネル工事ぐらい、誰でもできそうだと思ったんじゃもん」で、スティンクは引っ立てられて行っちゃったよ。
【リーディス】 ばいばーい。
【ヨッヘン】 じゃあ、動機とか後で聞かしてね。
【GM】 それは自分で聞いてね。
【ヨッヘン】 えぇー、そうなん。じゃ、拘留所に――
【セフィーロ】 クッキーの差し入れ持って。
【GM】 「クッキーはいらないっ!」
【セフィーロ】 「いや、これ、大丈夫やから」
【ヨッヘン】 ブラック・ユーモアやで。アクアマリン。
【セフィーロ】 たくさんクッキー渡して、「毒は1個にしか入ってないから大丈夫」(笑)
【GM】 ロシアン・ルーレット。
【ヨッヘン】 で、動機は何やったん?
【GM】 この人、ソーサラー技能を買われてお城に雇用されてんけど、魔法以外は無能で給料も低くてさ、そんなときに、サイフォンの偉い人が来たんよ。で、「トンネル工事を中止させてくれたら金をやるぞ」と、言われて前金もらって。
【リーディス】 ふ〜ん。
【GM】 でね、一人ずつ病気になったら王様が「呪いや〜」とか思って工事を中断してくれへんかな〜と思って。
【ヨッヘン】 頭、悪かったんやな。
【リーディス】 消極的なのか、大胆なのかよくわからない。
【ヨッヘン】 「ああいうのってさ、全員食中毒にして一発で仕留めときゃ、工事、中断したよ」
【GM】 「そんなん、食中毒とかになったら、私の責任になるじゃないですか。呪いやったら、関係ないじゃないですか!」
【リーディス】 なるほど。
【ヨッヘン】 頭、いいんか。ちょっとだけ。
【GM】 ちょっとだけ。
【リーディス】 自分に得になるようには、いいらしい。
「とりあえず、職場はきれいにね」
【ヨッヘン】 「うん、不衛生が悪かったね。あれがなかったら、呪いと思ったかもね」と、アドバイスしとく。
【リーディス】 次があればね。
【ヨッヘン】 セカンド・チャンスはないやろね。
【GM】 うん、ないね。処刑されるかもね。
【ヨッヘン】 かわいそうに。
【GM】 1人殺したし。ノーチラスの息子。
【ヨッヘン】 あれ、こいつが魔法で殺したんか。「大胆なことしたなぁ」
【GM】 焦ったんちゃう? 毒やってバレたから。シュウから聞いたらしいねん。
【ヨッヘン】 で、焦り過ぎて〈スリープ・クラウド〉と、〈ファイアボール〉を間違えたと。
【GM】 いや、違う。〈ライトニング〉を、炸裂させたと。
【リーディス】 狂気や。
【ヨッヘン】 狂気に落ちたんや。「殺すつもりはなかった」言うとけば、罪、軽くなんのにバカだねぇ。
【GM】 殺す気、満々やったけど。
【リーディス】 嘘はつけないんや。
【GM】 解毒剤のほうは、魔術師ギルドのほうがそのうち作ってくれるらしいよ。
【セフィーロ】 そやな。うん、専門家やし。
【GM】 じゃ、経験点は2500。
で、お金は1人2000。
【ヨッヘン】 「お〜。髭は〜?」王様の髭も欲しい。
【GM】 「髭?」
【リーディス】 髭。
【GM】 ちょきちょきちょきちょき。
【リーディス】 あ〜ッ! 王様の髭や。
【ヨッヘン】 すごい、すごい。つけよう。
【リーディス】 あーッ! 装着された。
【セフィーロ】 付くんか?
【GM】 シュウさんにしばかれる。バシっ。
で、とりあえず、工事は順調に進められることになって――
【ヨッヘン】 よかったな。
【GM】 最初の危機は乗り越えてシュウのおかげで中もきれいに、出入りも自由に、隊員は夜帰れるように、ご飯も3度に。
【ヨッヘン】 すごい良くなってるやん。
【リーディス】 すごい。
【セフィーロ】 てゆうかな、今まで悪過ぎたんや。
【GM】 そして、工事も前より進んで。
【リーディス】 おお〜。
【リーディス】 プロジェクトX完成や。
【GM】 病気も治って、シュウが昇格してよかったね、と。