§狂信者たちの宴：第10話§

すべてが交わる街

お気楽な逃亡者

【ＧＭ】 「君たちはオレンブルクからテレポートでメカリアに逃げてきました。で、今みんな何してるの？」
【ネイビー】 「どれくらいの時間の猶予があるん？」
【ＧＭ】 「とりあえずメカリア着いてから十日間は何も起こらないから、この期間にやりたいことあったら教えて。あと、レイとルカもある程度好きに動かしてくれていいから」
【ネイビー】 「ナイトゴーグル売って金に替えようよ」
【ウル】 「嫌。本気で金に因ってからでいいじゃん。でも十日って何が出来るかな」
【トウキ】 「結構出来そうで出来ないよね」
【ウル】 「カイワレ大根は育つよ。あ、じゃあカイワレ売って儲けようか。現実逃避(笑)」
【ネイビー】 「私、ターバン買って巻いてる。おしゃれさんやねん」
【キロロ】 「あたしは日焼けサロンで焼いてる〜」
【ＧＭ】 「気楽ですな。ちなみに君らメカリアのどこにいんの？」
【キロロ】 「宿？　でもあたしら隠れなきゃいけないのに宿屋なんかに泊まってたらマズイ？」
【トウキ】 「うん。簡単に足つくじゃん」
【ＧＭ】 「ああ、お金が？」
【ネイビー】 「それ、足つくって言わない。足が出るって言うから」
【ＧＭ】 「……ん？(死)」
【ウル】 「でもメカリアって大都市やろ？　そんな簡単に見つからないと思うけど。ちなみにこの街、宿屋何軒くらいあんの？」
【ＧＭ】 「知らんけど適当に決めよう。５Ｄ×10で190軒」
【ネイビー】 「適当すぎるわ！」
【ウル】 「そんなにあるなら大丈夫やって。みんなで同じ宿泊まろう」
【トウキ】 「同じとこだと狙われない？」
【ウル】 「いや、何か起こるのは確実なんだし、下手にバラけてて一人が狙われるよりみんな一緒にいたほうがいい」
【ネイビー】 「そして十日間何するかやねんけど」
【ウル】 「何も思いつかないな。みんなで体力作りにはげむか？」
【トウキ】 「はげんだから生命力か筋力上げていい？」
【ＧＭ】 「ダメ」
【ネイビー】 「私、武器買っとく。ギャロット。これ、判定がややこしいからＧＭがちゃんと判定できるか心配」
【ＧＭ】 「出来るんじゃない？」
【ネイビー】 「なら買います」
【ＧＭ】 「ちなみにどんな武器だっけ？」
【ネイビー】 「おい！　首しめるんだよ！　ウルで試してみようか？」
【ウル】 「やめてくれ！」
【ネイビー】 「とりあえず私はギャロット買ってキャビアでも食べながら堕落した十日間を過ごします」
【キロロ】 「何でキャビア？」
【ネイビー】 「最後の晩餐」
【キロロ】 「あたしどうしよう。何も思いつかない〜」
【ウル】 「とりあえずどっかかくまってくれそうな神殿探してみる？　シルファスとか」
【ＧＭ】 「絶対無理。特にそこのダークエルフは死んでも無理」
【ネイビー】 「日焼けサロンに通うエルフですが」
【ＧＭ】 「誰も信じないので却下」
【ネイビー】 「じゃあシーフギルドは？　お金払うから」
【キロロ】 「ギルドってかくまってくれたっけ？」
【ネイビー】 「じゃなくて、ピンチになったら笛ぴゅーって吹くから助けに来てよ」
【ＧＭ】 「シーフギルドは犬か！　無理！」
【トウキ】 「ザンナール神殿は？　クートラが攻めて来るから助けてって言えば……」
【ＧＭ】 「破壊を信仰する奴らが助けてくれると思うか？」
【ウル】 「俺なら助けないね。あ、じゃあ、ウィルの名前語ってシルファスに嫌がらせすれば、シルファスがウィルを潰してくれるかも」
【ネイビー】 「それいいね！　なら、シルファス神殿の前に犬の糞ばらまいて、『オレンブルクのウィルより』って書いとく」
【ＧＭ】 「壁に落書きの次は犬の糞かよ」
【ネイビー】 「落書きはウルやもん」
【ＧＭ】 「どっちも似たようなもんじゃい」
【ネイビー】 「で、糞はどうなった？」
【ＧＭ】 「次の日にはちゃんと片付けられてて、『ここに犬の糞をさせないこと』って看板が立ってました。以上。……こんなんで十日過ぎていいのか？」
【ネイビー】 「私はいいよ」
【ウル】 「メカリアのシルファスとクートラに何か動きがないか調べたい。酒場で聞き込みするけど」
【ＧＭ】 「どっちも特に動きはないね」
【キロロ】 「オレンブルクで最近動きがないかとか」
【ＧＭ】 「あったとしても場所が離れすぎてるからまだ伝わって来てないと思うぞ」
【キロロ】 「あ、そっか。あたしらテレポートして来たんや」
【ウル】 「入って来たとしてもそれはウィルがこっち来るのと同時くらいやって」

【ウル】 「じゃあもう十日たったことでいいよ」
【ＧＭ】 「了解。なら、今何やってるか教えて」
【ウル】 「酒場で情報収集してる」
【キロロ】 「旅人とか多そうな所をみんなで手分けして」
【ＧＭ】 「みんなバラバラってことやね。ではウル。冒険者レベル＋知力ボーナスで２Ｄ振ってみて」
【ウル】 「えっ俺？　いきなり何か来たよ！　９」
【ＧＭ】 「じゃあ、君が酒場で聞き込みをしながら何気なく窓の外に目をやると、見覚えのある顔が見えた」
【ウル】 「サーラか？」
【ＧＭ】 「ううん、シュバルツ」
【キロロ】 「えっ！」
【トウキ】 「隠れろ！」
【ネイビー】 「シュバルツ以外は？」
【ＧＭ】 「見えるのはシュバルツだけ」
【ウル】 「十日しかたってないんだよな、あれから。じゃあ相手のレベルが上がってるってコトもないよな？」
【ＧＭ】 「外見は、最後に見た時と変わってない」
【ネイビー】 「アホそうなまま？」
【ＧＭ】 「うん」
【ネイビー】 「じゃあ大丈夫や。弱い」
【ウル】 「尾行しよう。バレる事はないやろ、シュバルツやし。平目で……３？」
【ＧＭ】 「そりゃ見つかるわ」
【ウル】 「マジで？」
【ＧＭ】 「あのな、シュバルツのこと馬鹿にしすぎ。目が合っちゃいました」
【ウル】 「……やあ」
【トウキ】 「何普通に挨拶してんだよ！」
【ウル】 「え？　中国語とかにしようか？　『ニイハオ』」
【トウキ】 「そういう意味じゃなくて！」
【ＧＭ】 「ほんまに(笑)。シュバルツも呆れ顔で『お前、今どーゆー状況か分かってんのかよ？』」
【ウル】 「『分かんないから教えて』」
【ネイビー】 「ウィル側がどうなってるか聞いてよ」
【ＧＭ】 「うん。シュバルツもそういう話がしたくて君らを探してたみたいやねん。で、『みんなに会わせてくれよ。頼みがあるんだ』」
【ウル】 「（あっさり）いいよ。みんな集合ー！」
【ネイビー】 「いや、声かけても私ら聞こえるとこにおらんし。携帯とかないから」
【ウル】 「じゃあシュバルツに俺ら泊まってる宿に先に行かせて、俺がみんなを呼びに行くわ」
【トウキ】 「シュバルツ先に行かせていいの？　僕らが戻ったらクートラサイドの人間がいっぱい待ってました、とかならない？」
【ウル】 「シュバルツそんなこと考えつかないから大丈夫」
【ネイビー】 「アホやもんな」
【キロロ】 「ある意味信用できるよね」

過去を消す薬

【ウル】 「で、俺はみんなを連れて宿に戻るよ。レイとルカもね」
【ＧＭ】 「ＯＫ、宿に戻ると、一階の酒場でジュース飲んで待ってるシュバルツがいる」
【トウキ】 「ジュースって」
【ウル】 「お子様やん。人目につくといけないから部屋に行こうよ」
【ＧＭ】 「シュバルツは着いて行くよ」
【ウル】 「『で、何？』」
【ＧＭ】 「『頼みがあるんだよ』」
【トウキ】 「『その前に情報教えてよ。ギブアンドテイクでしょ』」
【ＧＭ】 「『何が聞きたいのさ』」
【ウル】 「『オレンブルクで何か起こってない？』」
【ＧＭ】 「『でかいことは何も。ただ、クートラ神殿の人間が何人か……っていうか俺らだけど、オレンブルクを出てメカリアに向かったぐらいだぜ』」
【ネイビー】 「何でメカリアにいることもうバレてるんだ？」
【ウル】 「オレンブルクのシルファスは動いてるかなぁ。サーラが協力要請とかしてそうやもんな」
【ＧＭ】 「『シルファスは特に動いてないみたいだけど』」
【ウル】 「でも何かやってそうやんな」
【キロロ】 「シュバルツが知らないだけかもしんないよね」
【ネイビー】 「『もっと私が知らないことお・し・え・て・よ』」
【ウル】 「なんだかネイビー声が怪しいぞ」
【ＧＭ】 「なぁ。『え……、お、俺のこと……とか？』(笑)」
【ネイビー】 「きゃーーーっ、来た来た、いい雰囲気になってきた！(爆笑)」
【ウル】 「みんな、外、出ようか」
【キロロ】 「あたし鍵穴から覗いてるから(笑)」
【ネイビー】 「きゃ、恥ずかしい☆」
【ウル】 「………で、頼みって何？」
【ＧＭ】 「『実はもう兄貴（ウィル）もメカリアに着いてるんだ』」
【ネイビー】 「神殿長自ら私ら追いかけて来たんや」
【ウル】 「暇人め。他に仕事ないんかよ」
【ＧＭ】 「神殿の仕事はナンバー２に任せてきたらしい。で、『兄貴はお前らを見つけ次第殺すつもりみたいなんだけど……俺は、どうも、さ。友達だし、そんなん嫌じゃん？』」
【キロロ】 「あ、いい奴〜」
【ウル】 「俺はシュバルツと友達になった覚えなんかない」
【トウキ】 「お前な！　って、僕もないけど(笑)」
【ＧＭ】 「ひどい。『それで俺にいい考えがあるんだよ。この街の、イレゴールっておっさんが経営してる珍品屋にグレムリンズグリンつていう記憶全消去のマジックボーションがあるらしいんだわ。そいつをゲットしてエリアに飲ませて、リナの事全部忘れさせて兄貴に引き渡せば許してもらえるんじゃねぇの？』」
【ウル】 「いい考え。てか、ウィルは何でそれをしないの？」
【ＧＭ】 「『これ、俺の考えだし。それにエリアはこっちにいないしさ』」
【ウル】 「『そのアイデアをお前が兄貴に言えよ』」
【ＧＭ】 「『兄費は今エリアよりもお前ら殺す事のが大事なんだよ。ぶちキレてて話し掛けるのも怖いからやだね』」
【ネイビー】 「これだからアホは困る」
【ＧＭ】 「『だけどもし元に戻ったエリアを見れば、兄貴の怒りもおさまるんじゃねぇかなって思っただけ。保証はないぜ』」
【ネイビー】 「なるほどな」
【ＧＭ】 「『もしお前らにその気があるなら、３日後の夜７時に街の南の廃墟にグレムリンズグリンを持ってきて欲しいんだよ。コレがそこの地図。で、俺、お前らといるとこ見つかるとやばいからもう帰るぞ』」
【キロロ】 「そっか。ウィルには内緒か。『帰るってどこに？』」
【ＧＭ】 「さぁ？　それは教えてくれない。この街のどっかやけど」
【キロロ】 「『ウィルもそこにはいるの？』」
【ＧＭ】 「『いる。だから教えられない。あと、一つだけ忠告してやるよ。ナイトゴーグル持ってるよな？』」
【ウル】 「あるよ。俺の」
【ＧＭ】 「『それにロケーションかかってるから』」
【ネイビー】 「えっ？　じゃあこっちの居場所バレてるんじゃ？l
【ＧＭ】 「『だいたいはな』」
【ネイビー】 「やばい、やばいって！　今すぐ売ろう。イレゴールの店で売ってしまえ」
【キロロ】 「でもそしたらイレゴールの店が間違ってウィルに襲われない？」
【ネイビー】 「知ったこっちゃない。これだからクートラはいいねぇ♪」
【ＧＭ】 「では、シュバルツはもう帰るよ。いい？」
【ウル】 「今考えたけど、ここでシュバルツを人質に取ったらどうなるかな」
【ＧＭ】 「『たぶん兄貴は俺の命なんてどうでもいいと思ってるぜ』」
【ネイビー】 「かわいそうに。私と一緒にいようよ」
【ＧＭ】 「でも君らより兄貴の方が怖いから戻るってさ」
【トウキ】 「だけど、エリアの記憶消したってウィルが許すとは思えないんだけど。だったらそのポーション、ウィルに飲ませた方が確実じゃない？」
【ネイビー】 「それは私も思った」
【ＧＭ】 「『ま、それはみんなで決めて。とりあえず、俺の案を実行する気があるなら３日後の夜７時に約束の場所に薬持ってきてくれ』って言って、シュバルツは帰りました」
【ネイビー】 「うん。私はすぐにイレゴールの店に向かうよ。場所は知ってていいの？」
【ＧＭ】 「いいよ」
【ウル】 「ゴーグル売らなきや」
【ＧＭ】 「行ったら、本日定休日の張り紙が」
【ネイビー】 「がーん！」
【トウキ】 「この際どこでもいいからゴーグルだけは売っちゃおうよ！」
【ネイビー】 「だね。じゃあ適当な店で売る」
【ＧＭ】 「はい、６万５千フィスで売れました」
【ネイビー】 「で、どうしよう。休みとはなぁ」
【トウキ】 「イレゴールの家探して行ってみる？」
【ウル】 「怪しまれない？」
【キロロ】 「本日定休って事は、明日来たらいるんじゃないの？」
【ネイビー】 「ていうかさ、いないなら中入って盗めばいいんちゃうの？　忍び込んでみる。鍵開け……10！」
【ＧＭ】 「鍵は外れた……けど、今昼やで？　通行人が不審な目で見てるけど」
【ウル】 「夜やれよ！」
【ネイビー】 「撤収〜。むう(笑)」
【ウル】 「どうする？　薬いらないんじゃない？　シュバルツの作戦たぶん無理だよ」
【ネイビー】 「いいねん。グレムリンズグリン手に入れたら何かに使えるって」
【トウキ】 「ウィルに飲ませる」
【ウル】 「どうやって？」
【ネイビー】 「私らが飲んでさ、全て忘れて残された時間を楽しく過ごすのはいかがでしょう(笑)」
【ウル】 「俺はサーラの記憶消したい」
【キロロ】 「うわ……」
【ウル】 「ＧＭ、そのためにこのアイテム出したんでしょ？」
【ＧＭ】 「違うわ！」
【ネイビー】 「とりあえずグレムリンズグリンは明日でいっか」
【ウル】 「いいよ。じゃあ俺ら、別の宿に移ろうぜ。ゴーグル探知されてたから場所バレてる」
【トウキ】 「だね。ていうかウィルは何人くらいでこっち来てるんだろう」
【ウル】 「ま、私怨に大人数つれてくるような事はしないでしょ。むしろ本人来てた事に驚いた」
【ネイビー】 「ヒマやねん、きっと」
【ウル】 「あと、エリアが今どうなってるのか知りたい」
【トウキ】 「よく考えたらエリアいないと薬飲ませられないじゃん」
【ネイビー】 「多分シュバルツの事やからそこまで考えてなかったと思うよ」
【キロロ】 「シュバルツたちはエリアの情報つかんでるのかな」
【ウル】 「ないやろ、それは。今のエリアはシルファス側やで」
【ネイビー】 「じゃあ今日は新しい宿屋で大人しくしていよう」
【ＧＭ】 「では、君らが宿にいるとドアがノックされます」
【キロロ】 「何だろ。みんな同じ部屋にいるんだよね？」
【ウル】 「うん、そう。警戒しながら『誰だ？　何の用か言え』って言う。ドアは開けないよ」

少女の願い

【ＧＭ】 「ドアの向こうから聞こえる声はこの宿のマスター。『あんたら宛てに手紙が来てるよ。女の子が持ってきてくれたよ』」
【トウキ】 「女の子？　何か嫌な予感がするぞ。『どんな子だった？』」
【ＧＭ】 「『黒髪のロングヘア。ヘアバンドしてたっけな』」
【ネイビー】 「サーラや！」
【ウル】 「やったね☆」
【ネイビー】 「何だろ。ドアは開けずに、ドアの下の隙間から手紙だけ中に入れてって言う」
【ＧＭ】 「了解」
【ウル】 「カミソリ入ってたらどうしよう(笑)」
【ネイビー】 「ウル以外の全員で読もう。お前には見せてやんない」
【ウル】 「ひどーい」
【ＧＭ】 「文面は『頼みがあります』で始まってますが」
【ウル】 「何？　ラブレター？　付き合ってくれって？」
【ＧＭ】 「そんな可能性ないし。『本当はあなた達なんかに頼みたくないのですが、事情を知ってる人で他に頼めそうな人がいないので仕方なく頼ります。エリアが今、精神的にかなり危険な状態になっています』」
【トウキ】 「だろうなぁ。リナの事知っちゃったし」
【ＧＭ】 「『だから、エリアの記憶を消してあげてリナとしてあの神殿に返そうと思います。そのためには、グレムリンズグリンという……』」

　一同爆笑。

【ウル】 「そう来たか」
【トウキ】 「狙いはみんな一緒」
【ＧＭ】 「『でも、私にはどうやって見つけたらいいのか分からないし、リディアも何か別の事をしているようなので頼めなくて。もし見つけてきてくれたら、あなた達への復讐は忘れます。協力してくれるなら、３日後の夜10時に街の北にある公園に薬を持って来て下さい。それと、この事はリディアには言わないで下さい』だとさ」
【キロロ】 「しかもシュバルツと同じ日やん」
【ＧＭ】 「時間はサーラのほうが遅いけどね」
【トウキ】 「仇の僕ら頼ってくるってことは相当向こうも焦ってるってこと？」
【ネイビー】 「エリア、どうなってるんだ？」
【ウル】 「ちょっと待って。サーラに渡したら、サーラ復讐やめちゃうんやろ？　そんなんヤダ。追いかけてくれなきゃヤダ」
【トウキ】 「知るか(笑)。結局サーラとシュバルツは同じこと考えてるんやんな。＜エリア＞にするか＜リナ＞にするかの違い以外は」
【キロロ】 「でもサーラと違ってシュバルツはあれでしょ？　こうすればいいんじゃないかって提案してくれただけ」
【ウル】 「だけどそれは本当にシュバルツの案なのか？　裏でウィルが糸引いてないか？　ってのは考えすぎ？」
【トウキ】 「それならサーラのことも疑わなくちゃいけないよな」
【キロロ】 「あたしら、サーラ本人は見てないわけだし」
【ネイビー】 「裏はないと思う。ただ、ここでサーラに薬を渡すと私ら善人になっちゃいそうで嫌だ」
【ウル】 「渡すんじゃなくてサーラに飲ますの」
【ネイビー】 「飲ますの？」
【ウル】 「うん。飲ませて、あとは俺の意のままに操る。サーラは俺の人形。これで最低のシナリオが完成するぞ」
【ネイビー】 「ほんまや！　悪や！　これにしよっか。いいかも知んない」
【トウキ】 「そんなの何の解決にもなんないじゃん」
【ウル】 「俺は解決するからいいの」
【キロロ】 「悪いなぁ。ところであの手紙に『リディアには内緒』ってあったのが気になるんだけど。シュバルツといいサーラといい、何で単独行動するんだよ〜」
【ネイビー】 「分からん。ＮＰＣに何が起こってるんや？　とりあえず、どうするかはグレムリンズグリン入手してから考えよう。次の日にしてよ」
【ＧＭ】 「それがまだ無理なんですわ。夜の12時頃、起きてる人？」
【キロロ】 「それならまだ起きてそうな時間だよね」
【トウキ】 「みんな起きてるよ。あ、ルカは寝てるかも知んない」
【ＧＭ】 「では、またしてもドアがノックされます」
【トウキ】 「次は誰だ？　警戒しながらドアを開けます」
【ＧＭ】 「すると丸腰のエリアが一人で立ってるけど」
【ネイビー】 「えええっ！　本人？　何で？」
【トウキ】 「『どうしたの？』」
【ＧＭ】 「『頼みがあるの』」
【トウキ】 「私の記憶を消して？」
【ＧＭ】 「『……私を殺して。殺して、そのあとこの身体にリナの魂を呼び戻して！』」
【トウキ】 「そんな無茶な！　って、ねぇ、今のエリアの体、もとはリナのでしょ？　死んだあとリザレクションしたらどっちの魂が戻ってくるわけ？」
【ネイビー】 「直前に入ってた魂（エリア）……じゃないか？　あれ？」
【ウル】 「じゃあどうやってリナを戻すんだよ？」
【ＧＭ】 「『クートラのあなた達ならどんな手使ってもやってくれるでしょ？　呪術とかでも何でもいいわ、とにかくリナを戻して！　ウィルには頼めないし、親にも言えないし……。自殺も考えたけど、親に見つかって自殺が出来ないギアスかけられたわ。あなた達なら……と思ってサーラについてメカリアまで来たの。殺して！　そしてリナを戻して！』」
【ネイビー】 「どわー……。すごい展開になってきたぞ」
【ウル】 「エリアに一つ聞きたい。リディアは今何してんの？」
【ＧＭ】 「メカリアまでは一緒に来たけど、こっちに着いてからは別行動取ってるらしくて分からないってさ」
【トウキ】 「サーラは一緒やんね。よく抜け出して来れたね」
【ＧＭ】 「サーラ寝ててん」
【ネイビー】 「っていうか、何でこの場所分かったの？」
【ＧＭ】 「『分かんない。けど、何かに引き寄せられる気がして来てみたら、会えた』ってさ。確かネイビー君、エリアの骨持ってたよな？」
【ネイビー】 「うん」
【トウキ】 「骨が魂呼んでた……とか？」
【ＧＭ】 「そんな感じかも」
【トウキ】 「でもさ、ここでサーラの考えてる事エリアに喋るのはまずいよな？」
【ネイビー】 「言わない方がいいと思うな。でも何にせよエリアの身柄は確保しておきたい。ウィルとサーラ両方に対する人質にできる。レイってスリープ使えたよな」
【ＧＭ】 「余裕で使えるさ」
【ネイビー】 「なら使ってもらう。レイが……成功！　エリアゲット〜！」
【ウル】 「宿の床下に隠そうぜ」
【トウキ】 「シーフギルドに隠しといてもらえば？」
【キロロ】 「ギルドはそんなんしてくれへんやろ？」
【トウキ】 「お金払えばいいじゃん」
【ＧＭ】 「その金額以上を払う人が出てきたら情報漏れるかもね」
【キロロ】 「それにウィルはクートラの幹部だよ。そんな人来たら言うでしょ。政治的な力からむと」
【ウル】 「それに、俺らの手の届かない所に置いておきたくない。だからここに隠すしかないって。どうせスリープで仮死状態なんやから、壁に塗りこめておくか？(笑)」
【ネイビー】 「いいけど、いざという時に取り出しにくそうやから、床下でいいやん」
【ウル】 「じゃあそうする」