≪REV / EXIT / FWD≫

§狂信者たちの宴:第9話§

そして狂いだす歯車

著:林田ジュン イラスト:りょこ 地図:もよ
▽ 真実を告げる者 ▽ 崩壊の足音 ▽ オレンブルクを捨てて

真実を告げる者

【ネイビー】 「サーラのことはまぁいいか。まず村を焼きに行こう。それから考えよう」
【ウル】 「エリア呼んでこなきゃ」
【ネイビー】 「何で? 後で骨だけ見せればいいやん」
【キロロ】 「え? 骨見せたって納得しないやろ。やっぱ目の前で死ぬとこ見せないとあかんのちゃうん?」
【ネイビー】 「でもそんなことできないぞ」
【キロロ】 「幻影とか見せるのじゃ駄目なん?」
【ネイビー】 「ぬう。それだと二手に分かれた方がいいな。第一部隊が先に村に行く。そしてエリアをつれた第二部隊が村に到着した時に、第一部隊が放火して、それからエリアにリナが死ぬ幻影を見せる。
 火事の原因は何でもいい。エリアが来た時に村が燃えていればそれでいい」
【キロロ】 「幻影はレイしか作れないからレイは先発隊だね」
【ネイビー】 「とりあえずレイに話して反応を見てみるか」
【GM】 「連れて行くのはレイで決定やね?」
【ネイビー】 「うん」
【GM】 「なら、レイにどこまで話すのか教えてな。ちなみにレイはエリアがリナってことも知らないから」
【ネイビー】 「全部話せるなら話したいけど」

【ウル】 「リナのことは言わないでおく? 村を焼くことだけ言えば」
【キロロ】 「でもそれじゃ幻影を作る理由が分からへんのちゃう?」
【ネイビー】 「だよなぁ。こっちとしてはリナのこと知ってる人数を増やしたくないんやけど。喋ったらやばいんちゃうかなぁ」
【ウル】 「レイって別に正義の人じゃないやろ?」
【ネイビー】 「それがよく分からへんのやって。いい人っぽいんよな」
【ウル】 「死者蘇生の研究してるのに?」
【ネイビー】 「それだって理由あったやん。昔の仲間に会いたかったんやろ? 悪い理由じゃないと思うけど。クートラに協力してるのもルカがいるから、ロリコンの彼としては……」
【GM】 「誰がロリコンか! 違うわ!」
【ウル】 「でもレイを逃がすの手伝ったの俺らやし、こっちに借りがあるわけだから幻影を見せるのは協力してくれるやろ。レイの手を汚すわけじゃない」
【ネイビー】 「そやな。じゃあ全部話すわ。エリアとリナのことも全部」
【ウル】 「そうやな」
【ネイビー】 「じゃあレイを誘いに行こう」
【GM】 「レイはルカと一緒にいるよ」
【ネイビー】 「レイだけ呼ぶね。『レイと大人の話がしたいの☆』」
【GM】 「そんなん言ったらルカが怒るぜ。『レイを取るなーーー!』」
【ネイビー】 「無理矢理引きずって行く。全部話すよ?」
【GM】 「話した内容教えてな」
【ネイビー】 「ウィルがこれまでやってきたことと、今回の作戦のこと」
【GM】 「ウィルがやってきたことの中に、リナとエリアの関係も含むのかね?」
【ネイビー】 「いいよな、言って」
【キロロ】 「うん。レイってシュバルツと違って頭よさそうだから、理由なしでは動かないと思うもん」
【ネイビー】 「だよな。二人のことも話します」
【GM】 「了解」
【ネイビー】 「レイは魔法かけてくれるだけでいいから。
 ……もう私らは戻れないところまで来ちゃったんだ(笑)」
【GM】 「じゃあレイが言う。『ひとつ質問いいかな? エリアの両親はどうするんだ?』」
【ウル】 「どうするんやろ。別に俺らは助ける気はないけど。生きてたら厄介やろ。両親はリナが誘拐されて村にいないの知ってるのに、エリアは村でリナが死ぬところを見てしまうんやから」
【ネイビー】 「まあこっちから殺しに行くことはしないけど。強そうやし(笑)」
【ウル】 「うん。でも助けるつもりはない」
【GM】 「そう答えたことにしていいんやな?」
【ウル】 「いいよ。来てくれる?」
【GM】 「うん」

【キロロ】 「それでサーラはどうすんの? ほっといていいの?」
【ウル】 「いいと思うけど」
【ネイビー】 「生かしておくと、いつかエリアに真相を話すと思うねんけど。それは困る」
【ウル】 「じゃあサーラにもレイが作る幻影を見せればいい」
【ネイビー】 「あ、いいな、それ。できるかな。
 ところでリナの死ぬシーンの幻影やねんけど、レイが私にポリモルフをかけて私の外見をリナの姿にしてから村に入って炎を発動させる。そして私は一度死んだふりをしてからそこにエリアの骨を置いて逃げる。ってのはどう?」
【ウル】 「それでいいんちゃう? で、君のリナ姿をサーラに見せたいんやけど、サーラたちを連れて行くのはどう考えても無理やんなぁ。
 本当のこと話して諦めてもらおうよ」
【キロロ】 「え? 本当のことって?」
【ウル】 「全部。リナの体はもうエリアが取っちゃったから、リナはこの世界に存在しないってこと」
【ネイビー】 「そんなこと話したらサーラとリディアはキレて襲ってくるんじゃないか?」
【ウル】 「サーラはそうかも知れんけど、リディアはどうやろ?」
【キロロ】 「リディアってあたしらが仲間殺したから復讐しようとしてるんやんね」
【ウル】 「それならリナのこと聞いて逆上することはないと思うけど」
【ネイビー】 「そうか? リディアは私らを殺したいんやから、サーラがキレたら一緒になって戦うと思うぞ。
 ……つーか君はサーラと戦うことになってもいいのか?」
【ウル】 「うん、いいよ。逃げるし(笑)。
 じゃあ、サーラたちの尾行をやめて声かけます。『本当のことを話すよ』」
【GM】 「『何? じゃあさっき教えてくれたことは嘘だったのね』」
【ウル】 「『今度こそ本当のことだよ。もう信じる気はないやろうけど、聞くだけ聞いてほしい。さっき君が見たリナは確かにリナだけど、それは外見だけで中身はリナのお姉さんのエリアなんだよ』」
【GM】 「そんなこと言ってもサーラにはすぐに理解できないみたいやで」
【ウル】 「『リコールスピリットって魔法、知ってるよな?』」
【GM】 「それを言ったんやな? ではサーラじゃなくてリディアの方が理解した。
 リディアがサーラに何か耳打ちしたあと、君を睨んで言い放つ。
『今はやることがあるわ。次に会う時があんたの最期よ』」
【ネイビー】 「え? じゃあ今は行っちゃうの?」
【ウル】 「何かやばいことになりそう」
【ネイビー】 「私らは何事もなく明日を迎えられるんだろーか(笑)」
【ウル】 「俺は二人を追いかける!」
【ネイビー】 「ちょっと待て、その現場に私らいないぞ。いいのか?」
【ウル】 「うん」
【GM】 「追うわけやね。じやあ二人は立ち止まってライトニング。抵抗しろよ。2発行くから」
【ウル】 「え? 何で? リディアだけじやないの?」
【GM】 「残念でした。サーラもソーサラーLV3以上あります」
【ネイビー】 「何ィィ!」
【キロロ】 「ヤバいじゃん、死ぬよ〜!」
【ウル】 「サーラの方だけ抵抗!」
【GM】 「じゃあ二人あわせて20点のダメージ」
【ウル】 「やばいって。死ぬ死ぬ! 逃げます」
【GM】 「うん。つーかこっちも次のラウンドで離脱するから。サーラは走って、リディアはフライトで」
【キロロ】 「フライト?」
【GM】 「リディアはLV5です。ごめんね☆」
【ネイビー】 「マジで? 油断してた」
【ウル】 「そんな強かったっけ?」
【GM】 「リディアはもとから強いぜ。第一話で使い魔持ってたの忘れたわけじゃないやろな? 君らが殺した猫」
【キロロ】 「あー、あの時でLV3はあったのか」
【GM】 「うん。あの時4あったんよ。サーラはがんばったんやけどね。憎しみは人を変えるんや」
【ネイビー】 「すごいこと言われた(笑)」

崩壊の足音

【ネイビー】 「じゃあ次の日にしていい? 出発しよう。二手に分かれて行くのでいいかな?」
【ウル】 「サーラを連れて行く必要が無くなったから別に別れる必要もないんじゃない?」
【キロロ】 「最初はみんなで行って、途中でネイビーとレイが抜けたら? でもそれだと不自然かな」
【ウル】 「大丈夫やろ? 街道の宿にでも泊まって、二人は別の用事があるからここで別れる、とか言えば」
【ネイビー】 「そうやな。じゃあはじめは一緒に行こう」
【GM】 「それでいいんやな?」
【ネイビー】 「いいよ。さて、エリアを呼びに行こう」
【ウル】 「『自分の体が気になるなら村に行ってリナを見れば納得するだろ? 盗賊団のこともいろいろあるみたいだし、ちょっと俺らと来いよ』」
【GM】 「盗賊団の嘘も言ったんやな。なら、エリアは行くってさ」
【ウル】 「ルカは行かないかな? ついでに誘ってみよう。『焼身自殺見に行かない?』(笑)」
【GM】 「『行くかぁーッ!』」
【ネイビー】 「そりゃなぁ(笑)。じゃあ5人で楽しく行こうか。なんか旅行気分や♪」

【ネイビー】 「とりあえず街道沿いの適当な宿屋を目指そう。ある?」
【GM】 「いくらでもあるよ」
【ネイビー】 「じゃあその中のひとつに入ろう。ここで別れなきゃね」
【ウル】 「ここから村まではどのくらい離れてるの?」
【GM】 「(1Dを振って)5時間ってとこやね」
【ネイビー】 「私とレイはこのまますぐ出発するよ」
【ウル】 「じゃあ俺達は一泊して行こうか」
【GM】 「了解。じゃあ、ネイピーたちが出発する直前、レイがエリアに何か囁いた」
【ネイビー】 「え? 気になる。もしかしてレイに全て喋ったのはよくなかったか?」
【ウル】 「さぁ……。とりあえず俺らはここで休もうよ」
【キロロ】 「気になるなー……」

【GM】 「じゃあまず、先に村に向かったネイピーたちの方からな。5時間して何事もなく村に着きますぜ」
【ネイビー】 「村に入るとやばいから、外の森の木の上にいるよ(笑)」
【ウル】 「さっきエリアに何て言ったのか聞けよ」
【ネイビー】 「じゃあ聞いてみる」
【GM】 「『答える権利はないが?』」
【ネイビー】 「……それ言うなら義務やろ?」
【GM】 「え? あ!(爆笑)」
【キロロ】 「権利はあるよ(笑)」
【ネイビー】 「あんた(GM)、日本語検定失格な」
【GM】 「ひでぇな、お前」
【ネイビー】 「その価値はあるよ」
【GM】 「嬉しくねぇよ!」
【ウル】 「で、俺らは一泊して行くから木の上で待ってろよ」
【ネイビー】 「うん。がんばって寝とくわ」

【GM】 「でわ宿屋に泊まる人たち。どういう部屋割りで泊まるのかね?」
【ウル】 「3人一緒で……」
【キロロ】 「駄目! あんたは別の部屋!」
【ウル】 「ちっ(笑)」
【GM】 「ならエリアと同室はキロロだけやね? ちなみにキロロさん、夜はどうやって過ごす?」
【キロロ】 「もちろん寝るよ〜」
【GM】 「寝る、と。じゃあ2D振って。シーフ技能ないから平目で」
【キロロ】 「え〜? 何? 怖いなぁ。9だよお」
【GM】 「それなら気付かない、と。朝になったら隣で寝てたはずのエリアがいないから」
【キロロ】 「ええーっ!」
【ウル】 「ああ〜、やっばり〜。どうしよう。しょうがないから二人で村に向かおうか。ほかに方法ないし」
【キロロ】 「そだね」
【ネイビー】 「私らはそんなこと知らんから、今ごろレイにポリモルフかけてもらってるんやろなぁ。
 で、村に炎の宝石もって侵入するんやろなぁ」
【GM】 「ちなみに聞くけど、村のどのあたりに行く?」
【ネイビー】 「あんまり人目につかない端のほう(笑)」
【GM】 「じゃあ何人かの村人が君の姿を見て、『リナが帰ってきたぞ』、とか言って喜んでる……けど、その中の一人が、『俺、今さっき神殿の方でリナちゃん見たぜ』って言う」
【ネイビー】 「え? 神殿? ……あ、エリアか!」
【GM】 「村人は、『どうなってんだ?』とか言い始めるけど?」
【ネイビー】 「そいつらの声は私にも聞こえてるんやな?
 聞こえないふりしたいけど、それなりに知力もある私は行動を中止することにします」
【キロロ】 「やめるの?」
【ネイビー】 「やめたほうがよくない?」
【ウル】 「もうこうなったらやっても無意味だな」
【ネイビー】 「とりあえず村の外に出てウルたちを待つよ。ところでレイはどこにいるの?」
【GM】 「君と一緒にいるぜ」
【ネイビー】 「ここはいろいろ問い詰めたいところやけど、でも私はエリアが宿から消えたことを知らないからなぁ。
 それに、レイはもう味方じゃないかも知れないから下手に動けないぞ。むぅ。
 早くみんな来てくれ〜」
【ウル】 「じゃあ着いた。いい? GM」
【GM】 「おう。いいぜよ」
【ウル】 「俺らが着いた時、村はどんな感じ?」
【GM】 「質問。君らはどのくらい急いで村にむかった?」
【キロロ】 「そりゃ急ぐよね」
【ウル】 「ものすごく走って」
【GM】 「わかった。じゃあ着いた時刻はエリアとそう変わらないことにしてあげよう。村人たちが家の外に出て、リナが帰ってきた〜って騒いでるよ」
【ネイビー】 「よし、ウルたちと合流するぞ」
【キロロ】 「あたしらはまず、エリアがいなくなったことを報告するよ。リナが戻ったこと、まだ知らないから」

【ネイビー】 「さて、つーわけでエリアがとった行動が分かったわけやけど。……提案。このまま逃げるか?」
【キロロ】 「え?」
【ネイビー】 「これはもう、エリアにすべてバレたと坂定していいでしょう。となるとクートラ(ウィル)は敵や。……逃げるか?」
【ウル】 「その前にさ、いまエリア、神殿にいるんやろ? リナの姿したエリアが両親とどんなふうに会うのか見に行かない? めっちゃ興味あるんやけど」
【ネイビー】 「ちょっと待てよ、今はそんな……」
【キロロ】 「でも行きたい。見たい〜」
【ネイビー】 「……ちょっとだけやで?」
【キロロ】 「いえ〜い」
【ウル】 「つーわけで神殿のそばまで行く」
【GM】 「なら、神殿内に飛び込んだエリアに両親は、『帰ってきたのか、リナ!』と言います。
 でもエリアは、自分がリナと呼ばれたことには気も止めず、『今すぐ神殿から……この村から逃げて! リナはどこ? リナも逃げて!』と叫ぶ」
【ネイビー】 「はい? どうなってんだ?」
【キロロ】 「リナも……って言うことは、まだエリアは自分の体のこと知らない?」
【ネイビー】 「わからん」
【ウル】 「まぁ見てよう。エリアの両親はどんなかんじ?」
【GM】 「両親も何が起こってるかよく分かってないみたい。『逃げろだなんて、リナ、どうしたんだい?』」

オレンブルクを捨てて

【ウル】 「エリアのそれは演技じゃない感じ?」
【GM】 「うん。本気だね」
【ネイビー】 「私らが村に火を放つことを知って逃がそうとしてるんじゃないか?」
【ウル】 「でもエリアはそれ知らないはずやろ? 盗賊団の嘘情報しか言ってないもん」
【ネイビー】 「盗賊団なんてもう関係ないやろ。全て知ってるレイがエリアに耳打ちしてるんやで」
【キロロ】 「本当のこと言ったのかなぁ」
【ネイビー】 「言ったと思うよ、私は」
【GM】 「でね、そこにサーラとリディアが戻ってきます。神殿に入ろうとするけど何かする人?」
【ネイビー】 「げ、サーラ? サーラはエリアがリナってこと知ってるんやんか! やばいぞ!」
【ウル】 「やばすぎる! 村の外まで逃げる!」
【ネイビー】 「どうしよう。急いでオレンブルクに戻ってトウキ連れて逃げるか?」
【キロロ】 「え、そうなの?」
【ウル】 「ほかに方法ないよ。エリアにリナのことがばれたらその時点でウィルも敵になるやろ。
 ところでレイはまだ一緒にいるん?」
【GM】 「いるよ」
【ウル】 「じゃあ聞いてみよう。『お前エリアに何言った?』」
【GM】 「『彼女に聞いたんだ。両親は大切か、と。
 そうしたら彼女は領いた。だから教えただけだ。君たちが村を焼く計画を立てていることを。そして、君たちが彼女の両親を見殺しにするかもしれないことを。
 今ならまだ間に合う、逃がしてやれ、とね。』」
【ネイビー】 「言ったのそれだけ? エリアがリナってことは喋ってないのか」
【GM】 「うん、それは言ってない。レイは『お前たちは、彼女の親を助けるつもりはないと言ったが、大切な人を失うのはつらいことなんだぞ……』と言って昔の仲間を思い出して遠い目をしてますな」
【ウル】 「あー、じゃあエリアは単純に神殿が焼き討ちされると思っただけかぁ。でもさっきサーラたちが神殿に入っちゃったもんな、全部ばれてるよ、今ごろ」
【キロロ】 「言うかな、サーラ。……言うよな〜」
【ネイビー】 「こうなった以上このミッションは失敗やね。失敗なのはいいとして、この状況どうよ? エリアにばれると、ウィルから……」
【ウル】 「おしかりを受ける、か?」
【ネイビー】 「それどころじゃ済まんと思うねんよ」
【キロロ】 「うん」
【ネイビー】 「だから、逃げる。もう作戦実行は無理。とりあえずレイにポリモルフ解いてもらうね」
【GM】 「解いたよ」
【ウル】 「待って。サーラたちはまだ神殿にいるんやろ? じゃあ神殿のまわりに火をつけて、エリアだけ何とか連れ出せないかな?」
【ネイビー】 「焼くの? これ以上罪を重ねないうちに……」
【ウル】 「それは誰に対しての罪?」
【ネイビー】 「レイ。これ以上何かするとレイまで敵にまわってしまう可能性がある。それは避けたい」
【キロロ】 「あー、だよねぇ」
【ネイビー】 「私、もう今はウィルから逃げることしか考えないぞ。レイには良心があるから、これ以上私らが何もしなかったら敵にはまわらないと思う。だからテレポート一回だけ協力してもらって、それでオレンブルクに戻ってトウキを連れて逃げる」
【ウル】 「じゃあトウキだけじやなくてルカも連れて来いよ」
【ネイビー】 「え? だってレイは逃げる必要ないやん」
【ウル】 「でもテレポートを協力するってことは俺らの逃走に手を貸すってことやから、間接的にウィルの敵になるやん」
【ネイビー】 「テレポート、ばれるか?」
【ウル】 「だってレイ以外にそんなことできる奴いないじゃん」
【キロロ】 「というかさ、レイも村に一緒に向かった時点で、ウィルにとっては共犯なんじゃないの?」
【ウル】 「そうだよ。だからルカも連れてきてもらおう」
【ネイビー】 「わかった。じゃあレイに言う。『私らはウィルから逃げる。あんたがどうするかは自由だけど、テレポート一回だけ協力して欲しい』」
【GM】 「『私も一緒に行くよ。作戦が失敗したのは、エリアのことしか考えなかった私の責任だ。責任は取るよ』」
【ネイビー】 「そうか。じゃあ……逃げよう、みんなで!」

 一同沈然。その後なぜか大爆笑。やけくそか?(笑)

【キロロ】 「えらいことになったぁ(笑)」
【GM】 「で、村はどうするん?」
【ネイビー】 「放っておく。これ以上敵は増やせない(笑)」
【ウル】 「それにあの炎の宝石、持ってたら何かに使えそうだし」
【ネイビー】 「そうしたらテレポートでオレンブルクに戻ってトウキとルカを連れ出そう。まだウィルには作戦失敗の知らせは届いてないはずやから、簡単にできるやろ。
 さあ、逃走生活レッツゴー(笑)」
【ウル】 「なんかある意味望んでた展開やな(笑)」
【GM】 「じゃあ、ウィルに作戦失敗が伝わるのは明日と言うことにしよう。何かやることある人?」
【ネイビー】 「ない。もうオレンブルクに長居はしない。レイにテレポートでどこか別の街に連れていってもらおう」
【ウル】 「オレンブルクしか知らんかったりして(笑)」
【ネイビー】 「ひー(笑)」
【GM】 「レイは元冒険者だぜ」
【ネイビー】 「おお! よっしゃあ! どこなら知ってる?」
【GM】 「じゃあメカリアまでなら行ったことあることにしよう。それより向こうは知らないってさ」
【ネイビー】 「よし、ならメカリアに逃げるぞ! ……何か楽しくなってきたぁ(笑)」
【ウル】 「最後にオレンブルクのクートラ神殿の壁に『ばーか』って書いて行くね(笑)」
【GM】 「最終回は敵だらけやな」
【ネイビー】 「トウキごめんね(大爆笑)」

 というわけで、今回の経験点はミッション失敗の500点でした。敗因は、エリアの両親をどうするかというレイの質問にあんな答えを返したことと、レイとエリアを接触させたこと。そして何よりサーラに真相を話したことですな。
 ちなみにシュバルツを連れていったら作戦は無条件で成功してたんですがね。まぁ、絶対レイを選ぶと思ってましたが。(ルカを選んでいてもレイと同じことが起こったんですが、テレポートが使えないぶんルカのほうが大変なことになっただろうなぁ)

【キロロ】 「あ、そういえばシュバルツってどうなるん?」
【GM】 「そりゃ、敵になるやろなぁ」
【キロロ】 「でもあいつ弱いし」
【ウル】 「きっとものすごくレベル上がって来るんだよ」
【GM】 「たぶんな(笑)」

 では、今回の冒険はここまでです。彼らの逃走劇は次回、ということで……。

 最後に一言。トウキ、ごめんな(笑)。

÷÷ つづく ÷÷
©2005 Jun Hayashida
Illustration ©2005 Ryoko
Map ©2005 Moyo
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