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§狂信者たちの宴:第8話§

少女の過去を根絶せよ

著:林田ジュン イラスト:りょこ
▽ ストーカー参上 ▽ 酒場の攻防 ▽ エリアの気持ち

ストーカー参上

 今回、トウキのプレイヤーがお休みです。
 ということは、暴走するメンバーを止める人がいないということです。
 どうなることやら、不安まみれのスタートです・・・。

【ウル】 「いつも通り壁に落書きしてるけど何か起きますか?」
【GM】 「別に」
【ウル】 「じゃあサーラに会いに行こう。サーラが泊まってた宿に行って店のおやじに聞いてみる。『サーラ知らない?』」
【GM】 「『ああ、その人ならうちに泊まってるけど、今日は朝から出かけてるよ』」
【ネイビー】 「今いないのか。サーラの部屋に忍び込みたいな。面白そうやし」
【ウル】 「『サーラの隣の部屋あいてる?』」
【GM】 「『隣はほかの冒険者が使ってるねぇ。それ以外でいいならいくつかあいてるけど』」
【ネイビー】 「それでもいいや。じゃあ一泊とまるって言って二階に上がってサーラの部屋の前に行こう」
【ウル】 「扉は?」
【GM】 「閉まってるよ」
【ネイビー】 「鍵開けてみよう。図々しいな、私ら」
【キロロ】 「っていうか何しに忍び込んでるんよ」
【ネイビー】 「何か弱み握りたい」
【ウル】 「俺は単なる好奇心。何か荷物ある?」
【GM】 「普通のサイズの布袋が二つ。冒険者が持ってるようなやつな」
【ネイビー】 「中を探る」
【GM】 「冒険者の一般的な装備が入ってる。リディアの方には君らに殺された仲間の形見の品とかも入ってるよ」
【ネイビー】 「形見の品盗んでやろう。どんな顔するかな」
【ウル】 「サーラの着替えとかあるよな。それもらって行こう」
【キロロ】 「それってストーカーちゃうん(笑)」
【ウル】 「それで置き手紙を残して行こう。荷物を返して欲しければ……」
【ネイビー】 「呼び出すの? いいやん、愛してるって書けば」
【キロロ】 「デートして下さい、とか」
【ウル】 「いや、不器用だからこういう形でしか気持ちが伝えられない(笑)。荷物を返して欲しければあとでいつもの酒場に来いって書いて出て行くよ」
【GM】 「では、宿を出たところでルカに会うよ。ルカは君たちを探してたみたいやね。『ウィルが呼んでるよ』」
【ネイビー】 「ふぅん。そう言えばシュバルツどうしたん?」
【GM】 「いるけど忙しいからルカが代わりに来たらしい」
【キロロ】 「忙しいんや。めずらしいな」
【GM】 「うん。昼寝で忙しいんやってさ」
【ネイビー】 「なんやそれ! じゃあウィルの所に行こう」

【ウル】 「それで何の用?」
【GM】 「もう行ったの? じゃあウィルは珍しく不機嫌そうに言うね。『問題が発生してね。エリアがどうも自分の正体に気付きかけてるようなんだ』」
【キロロ】 「そうかー。でも普通気付くよな」
【GM】 「『それで君たちには、彼女にリナがこの世にいないと納得させてもらいたい。手段は問わないよ。たとえばリナの故郷の村を焼いて適当にリナの死体を作ってエリアに見せるとかでもいい。
 とりあえずエリアに、自分はリナじゃないと思わせて欲しいんだ』」
【ネイビー】 「うわ、悪ッ! でもおもしろそうやな。村焼いてやるか」
【ウル】 「死体はどうやって作るの?」
【GM】 「『それは任せた』」
【キロロ】 「本物のエリアの死体って今どうなってるんだっけ?」
【GM】 「火葬にして埋めたらしいよ。墓を掘り起こせば骨は出てくるね」
【ウル】 「でも骨を見せただけじやエリアは納得しないよな」
【GM】 「で、今回は大サービスでクートラ神殿のメンバーだったら誰をつれて行っても構わないよ。もちろんウィル以外やけど。よく考えて決めるように。もちろん誰も連れて行かなくてもいいぜ」
【ウル】 「そんなん答えはひとつやんな。レイしかいない」
【キロロ】 「シュバルツはいらん」
【ネイビー】 「ルカもいらない」
【ウル】 「じゃあ決まりやな。あと、エリアも連れて行かなきゃいけないんやんな、やっぱ」
【キロロ】 「そうか。そうだよね、エリア連れて行かないと死体見せられないもんな。でも難しいな。エリアつれて行ってなおかつ彼女にばれないように死体作らなきゃならないのか」
【ネイビー】 「それに私らが焼き払ってるのもばれちゃあかんよな。あそこ一応エリアの家族いるし」
【キロロ】 「お父さんとお母さんだよね。レイってエリア連れ出すの手伝ってくれるかな」
【GM】 「それは君らにかかってますな」
【ネイビー】 「ところで成功報酬っていくらなん?」
【GM】 「一人一万フィス」
【ネイビー】 「それは断るわけには行きませんな(笑)」

【ウル】 「ところですぐに出発するの? サーラ呼び出しちゃったから一日待って欲しいな」
【ネイビー】 「そうやね。別に今日出発しなくてもいいよな」
【GM】 「うん。でもできれば急いでな」
【キロロ】 「じゃあ明日出発でいいんちゃう?」
【ネイビー】 「……なぁ、サーラ使って何かできへんかなぁ。着替えあるんやろ? 脅せるんちゃうん? それで」
【ウル】 「お前悪いなぁ」
【ネイビー】 「つーか着替え盗んだのお前やろ!」

【ネイビー】 「サーラに村を焼き払わせる」
【ウル】 「それは無理やろ(笑)。でも焼き払うって、一軒一軒俺らが火をつけてまわるの?」
【ネイビー】 「なんかいいアイテムないんかな」
【キロロ】 「FF4のボムの指輪みたいなやつがあればいいのに」
【GM】 「あ、そういうの欲しいならあげるよ。狂った火の精霊を封じ込めた宝石でコマンドワードを唱えるとまわり一帯が火の海になります。術者以外は大変なことになるぜ。クートラ特製アイテムってことで」
【ネイビー】 「すげぇ!」
【ウル】 「じゃああとはリナの死体をどうするかやな」
【ネイビー】 「その辺はレイが手伝ってくれへんかな」
【ウル】 「レイってフィギュア作る趣味とかある?」
【GM】 「ねぇよ!」
【ネイビー】 「美術の成績とかどう? 10点満点で」
【GM】 「7」
【キロロ】 「また微妙な数字やな〜。なんか魔法で作れへんのかな」
【ネイビー】 「クリエイトイメージ?」
【キロロ】 「おおっ! それだぁ」
【ウル】 「でもそれファンブルしたら終わりやん。要するに手段はどうでもいいからエリアにリナが死んだと思わせればいいんやんな」
【GM】 「そう」
【ウル】 「じゃあ別に村を焼く必要はないんやな?」
【GM】 「うん。さっきウィルが言ったのは、ひとつの例にすぎないから別の方法でできるなら全然おっけーやで」
【ネイビー】 「エリアにチャーム!」
【GM】 「いいけどお前一生集中してろよ」
【ネイビー】 「いや、私じゃなくてレイがかけるの」
【GM】 「断るわ、そんなもん!」
【ウル】 「まぁ、死体さえ用意できればあとは楽そうやな」
【ネイビー】 「クリエイトイメージじゃあ無理かな」
【キロロ】 「それって触ったらばれるでしょ」
【ネイビー】 「手の届かないとこに置いとく(笑)」
【ウル】 「すげぇうさんくさいぞ」

【ウル】 「ところでレイってどうなん? あいつ別にクートラ信じてるわけじゃないやん。そんな奴をこの任務に同行させて安全かなぁ」
【ネイビー】 「確かにレイはクートラじゃないけど、レイの彼女(ルカ)はクートラやから大丈夫やと思うで」
【ウル】 「あ、レイに頼んでエリアにスリープかけてもらってその間にエリアの型を取って人形作るとか(笑)」
【キロロ】 「いいねぇ。そっくりにできるよ」
【ウル】 「造型師っている?」
【GM】 「いねぇよ」
【ネイビー】 「でも眠らせるのはいい案かも。とりあえずエリアが自分の体を疑ってるのが一番の問題やから、眠らせれば時間が稼げるぞ」
【ウル】 「眠らせなきゃならないほど緊急? ねぇGM、エリアが疑ってるっていうのは、自分の体がリナかも知れないって疑ってるの?」
【GM】 「リナだとは思ってないけど自分の体じゃない気はしてるね」
【キロロ】 「そうかー。でもそれだとすぐリナに行きつくよな」
【GM】 「だろーね。で、こないだサーラたちが神殿に踏み込んできたからウィル君は焦ったわけですな」
【ネイビー】 「本物のエリアの骨は埋めてあるんやんな。その骨使えるんちゃうかな。火事で丸焦げになりました……って」
【ウル】 「分かるか、そんなもん!」
【ネイビー】 「でも双子やから骨格は一緒やろ。使っていいかウィルに聞いてみる」
【GM】 「いいってさ。墓の中にあるから持って行きな」
【ネイビー】 「よっしゃ、ありがとう。持って行こう」
【ウル】 「……マジ?」
【ネイビー】 「うん、マジです。墓荒らししてしまった(笑)」
【キロロ】 「あーあ」

酒場の攻防

【ネイビー】 「あ、じゃあさ、村は燃やさずにこの手を使おう。エリアに、この頃連続殺人事件が起きててリナが白骨死体で見つかりました。犯人はサーラです! って言う(爆)」
【GM】 「騙されるか、そんなもん!」
【ネイビー】 「じゃあエリアのお母さんを使おう。お母さんにチャームかけて、クートラ神殿まで来させてエリアに妹が死んだって言わせれば信じるんちゃうかな」
【ウル】 「絶対無理」
【キロロ】 「お母さんだから信じそうだけど、でもお母さんにチャームかけられるかな」
【ネイビー】 「お母さんのレベルどのくらいやろ。お父さんは司祭やから強いの分かってるねん」
【ウル】 「俺としては両親よりもサーラたちを利用したいな」
【キロロ】 「どうするの?」
【ウル】 「今はエリアの外見は完璧リナなわけやん? サーラには、リナは今操られててあんな人格(エリア)になってるって言うねん。死んだことは言わない。
 そうしたら利用しやすくなると思うんだけど」
【ネイビー】 「あ、いいね、それ。おもしろそう」
【キロロ】 「でもどうやって伝えるの? あたしらの顔って相手にばれてるよ」
【ネイビー】 「だったら私ら……いや、ウルだけの方がいいか。ウルが改心したことにすればいい。改心した理由は、サーラに惚れたから。おっけー!」
【ウル】 「改心……ってサーラの荷物盗んだのに?(爆)」
【キロロ】 「そうだよお前はー! 書き置きまで残したくせにー」
【ウル】 「愛情の裏返し★ って言う(笑)」
【キロロ】 「信じてくれ! ってがんばればいけるかな」
【ウル】 「なんとかなるやろ。どう利用するかは後で考えるとして、とりあえずサーラたちを引っ掻き回したい(笑)」
【ネイビー】 「嬉しそうやなあ、お前」
【ウル】 「うん」
【GM】 「最低やな(笑)」

【ウル】 「じゃあまずサーラたちに会おう。荷物を返して欲しければいつもの酒場に来いって手紙、読んでくれたかな」
【GM】 「さあ?」
【ウル】 「とりあえず俺は酒場で待ってるよ」
【ネイビー】 「じゃあ私らは遠くから様子を伺っていよう」
【キロロ】 「見る見るー♪」
【GM】 「で、どれくらい待ってるの?」
【ウル】 「二時間くらい」
【GM】 「なら、しばらくすると君の書いた手紙を手に、サーラとリディアがやってくるよ」
【ウル】 「『やぁ』」
【GM】 「やぁ……ってなぁ(笑)」
【キロロ】 「フレンドリーやな」
【GM】 「キミの姿を見てサーラが怒鳴るよ。『いったい何のつもりよ!』」
【ウル】 「『まあ待てよ』 あ、GM、二人の荷物は机の上に置いておくから。本気で返すつもりやし」
【GM】 「あ、そうなん? だったらサーラがその荷物をひったくるよ。『何なのよ!』」
【ウル】 「『今からそれを話すから座れよ』」
【GM】 「『あんたの話なんか聞きたくないわ』」
【キロロ】 「やーい、ふられたー」
【ネイビー】 「何でもいいから、サーラがグッと来るようないいセリフを言うんだ!」
【ウル】 「『……じゃあ一杯おごるから』」
【GM】 「『いらないわよ!』」
【ウル】 「『じゃあ二杯』」

 一同爆笑。

【GM】 「モノでつるなッ! 『リナを返せ!』」
【ウル】 「『だから今からその話をするんだってば。目立つとやばいから座ってくれよ』
【GM】 「わかった、そう言ったなら座るよ。でもテーブルの下で剣握ってると思えよ」
【キロロ】 「怖いなー。がんばれー♪(すごく無責任)」
【ウル】 「『それとこれは秘密の話だから、ここで俺が言ったことは誰にも言うなよ』」
【GM】 「『あたしらからしてみれば、あんたの話なんて聞きたくもないし信じる気もないんだけど?』ってリディアが言うよ?」
【ウル】 「そうなの? じゃあもういいって言って皆のところに帰ろうかな」
【ネイビー】 「何しに行ってん、お前は! 酒場に戻れ!」
【キロロ】 「戻れ!」
【ウル】 「じゃあサーラのとこに戻る。何してんだろ、俺」
【GM】 「知るか」
【ウル】 「『一言だけ言っておくよ。君たちは勘違いしてるぞ。俺は真実を知っている』」
【GM】 「『勘違いか何か知らないけど、あたしらは敵の手を借りるつもりなんてないよ』ってリディア」
【ウル】 「『今は敵じゃないよ』」
【GM】 「『信じるわけないじゃない!』」
【ネイビー】 「時間が無いんだ、って言え!」
【ウル】 「『時間が無いんだ』」
【GM】 「『何の時間よ!』」
【ウル】 「『リナをもとに戻したいんだろ?』」
【GM】 「リナの名前を聞いてサーラが突っかかってくるよ。『もとに、って何よ? だいたいリナはどこにいるのよ!』」
【ウル】 「あ、そっか。二人はリナ(エリア)に会ってないんだっけ。だったらまずエリアを見せなきゃ駄目かな」
【キロロ】 「そのほうがいいかも」
【ウル】 「でも、見せるからついて来いって言ったって来ないよな。エリアって今どこにいたっけ?」
【GM】 「神殿の彼女の部屋だぜよ」
【ネイビー】 「私らがエリアを外に連れ出そうか? 街を歩いてるとこ見せれば信用するんとちゃうの?」
【キロロ】 「あたしらで誘い出せるかな。じゃあエリアの部屋に行こう。コンコン(扉をノックした)」
【GM】 「『誰?』」
【ネイビー】 「『あ・た・し☆ 買い物行かない?』」
【GM】 「『何だ、またあんたらなの? 今そんな気分じゃないんだよね。
 帰ってくれない?』」
【キロロ】 「『じゃあどんな気分なのよ〜』」
【GM】 「『外なんか行く気分じゃないのよ』」
【キロロ】 「『え〜外は気持ちいいよ?』」
【ネイビー】 「『酒でも飲んで気分転換しなよ』 ねぇGM。エリアは私が男だってこと知ってるん?」

エリアの気持ち

【GM】 「さあ……? じゃあシーフ技能プラス2D振ってみて。それで決めるわ……っと、こっちの勝ちやな。知ってるぜ」
【ネイビー】 「ばれてるなら男口調で誘おう。『俺だってたまには女と飲みたい日もあるんだ』」
【ウル】 「でもお前、女の格好してるんやろ? 意味ないじゃん」
【GM】 「『女ならキロロでいいじゃん』」
【ネイビー】 「『あれは……なんか嫌だ』」
【キロロ】 「ひっどーい、なんだよ、むかつくーーー!」
【ネイビー】 「『な、いいだろ。一晩だけだからさ』」
【ウル】 「つーかエリア、こんな奴について行ったら頭ヤバいぞ」
【GM】 「うん。行くかよ」
【ネイビー】 「ってウル。お前のためにやってんのにヤバいって言うな(笑)」
【キロロ】 「『じゃああたしと飲みに行こうよ〜』」
【GM】 「『あんた酒飲めんの?』」
【キロロ】 「『飲めるよ〜。ビールもガンガン飲んでるよ〜』」
【GM】 「『信じらんね〜』」
【キロロ】 「ひどぉい。『じゃあ飲めるとこ見せたげる。行こうよ』」
【GM】 「『いいよ、見てやろうじゃん』」
【キロロ】 「あ、ついて来たのね? やったぁ」
【ウル】 「じゃあ早く酒場に来いよ」
【キロロ】 「うん。行った」
【ウル】 「来たね? サーラに言う。『リナだ』」
【GM】 「それならサーラは声をかけに行くぞ?」
【ウル】 「捕まえる。『今はやめろ』」
【GM】 「『何でよ?』」
【ウル】 「『キロロがいるじゃん』」
【GM】 「『あんなの一人じゃん』」
【キロロ】 「あんなのって言われた。サーラむかつく〜」
【ウル】 「『一人じゃない。実はリナのまわりにはクートラの奴らがいっぱい隠れてるんだ』」
【ネイビー】 「じゃあ私もエリアの側に立っていよう」
【ウル】 「『あいつらはクートラだけど俺はザンナールだからもう仲間じゃないんだ。だから信じてよ』」
【GM】 「つーか、クートラよりザンナールの方が悪い気がするのは気のせいかね?」
【ウル】 「気のせい(笑)」
【GM】 「『だいいちあなたはリナを誘拐したじゃない、あいつらと一緒に』」
【ウル】 「『それは仕事だったんだよ。もう仕事は終わったから関係ない』」
【GM】 「『でも、あたしの仲間を殺してリナを誘拐したことにはかわりないね』・・・と、これはリディアの台詞ね」
【ウル】 「『……とにかく今のリナはリナじゃない。操られてるんだよ。いま下手なことをすると取り返しがつかなくなるぞ。キロロたちがいなくなる時を待つんだ』」
【GM】 「『それであなたは、そんな事まで私に教えて何のつもりなの?』と、サーラ」
【ネイビー】 「言え!」
【キロロ】 「言え! 君のことが好きなんだ!」
【ウル】 「言った!」
【GM】 「『ふざけないでよッ!』」
【ウル】 「やっぱりー(笑)。『とりあえず忠告はしておいたよ』」
【GM】 「『聞くだけは聞いておいたわ』」
【ネイビー】 「まあこっちは一応成功かな。聞いてくれたみたいやし。さて、私はキロロとエリアの飲み沈べの結果が気になるぞ」
【キロロ】 「え? やるの?」
【GM】 「じゃあ2Dプラス精神抵抗で振ってみて。……って負けとるし、エリア!」
【キロロ】 「やったぁーー! 勝ったぁ! いえーいっ!」
【GM】 「くっそー。エリアは酔いつぶれました。じゃあ、たまたま通りかかったウィルがそれ見つけて、『何やってんだ、お前らー!』」
【キロロ】 「えへ★ ちょっと調子に乗っちやいました〜★」
【GM】 「『遊んでないで仕事しろーッ!』」
【ネイビー】 「職務怠慢やねん(笑)」
【ウル】 「今の酒代、経費で落としたからね」
【キロロ】 「はい、領収書〜★」
【ネイビー】 「これでサーラがエリアに近づいてくれるといいんだけどな。サーラがうざいから村を焼こうってエリアに言えるし」
【ウル】 「そんな理由通じないと思うけど」
【キロロ】 「とりあえずあたしはエリアのそばにいてサーラが来ないか見張っておくよ」
【ウル】 「俺はサーラを尾行してるから」
【GM】 「そりゃあサーラはエリアに接触しようとするよな。でもそんなに堂々と近付いたりはしないけど。
 わざとらしくエリアの前を横切ってみたりとか、そんな感じ」
【ウル】 「かわいいな」
【キロロ】 「声をかけたりとかはしないのね?」
【GM】 「エリアのそばに君がいるからね。エリアの周りをうろうろしてるだけ」
【ネイビー】 「なんだかなぁ。ウーンズでも飛ばしてやりたいわ」
【キロロ】 「どこがいいの?」
【ウル】 「そういうところ♪(照)」
【GM】 「それで、当然やけどエリアはサーラに気がつくよな。同じ村の出身やから、エリアもサーラを知ってるからね。『あの子も冒険者になったのかな』って言う」
【ネイビー】 「そうか、そう言うのか。つーことはエリアはサーラに対してどっちかというと親しみ感じてそうやなぁ。じゃあ、うざいからってのは使えないか」
【キロロ】 「だよねぇ。同じ村だもんなぁ」
【ネイビー】 「じゃあちょっとエリアに聞こう。『あんたは盗賊団のメンバーだったらしいけど、家とは連絡とってるの?』」
【GM】 「とってないってさ」
【ウル】 「取ってたらリナのことばれてるって」
【ネイビー】 「それなら嘘をつきやすいな。『家族や村の人があんたのこと悪く思ってるの知ってる?』」
【GM(エリア)】 「『そりゃ、シルファス神殿の娘が盗賊団に入って、しかもクートラだよ?』」
【ネイビー】 「『家族があんたのこと殺そうとしてたらどうする?』」
【GM】 「そう聞いたの? ならエリアはちょっと悲しそうな顔をする。『お父さんとお母さん、大好きだけどもう会えないよね。悪いもんね、あたし……』だとさ」
【ネイビー】 「悲しそう? あー、あかん、親のこと好きなのか。キレてくれたらやりやすかったのに。作戦変更。盗賊団って何人くらいいた?」
【GM】 「それはエリア入れて6人。でもエリアが死んでからは、ウィルが絶対安静だとか言って神殿から出してくれなかったから最近は会ってないらしいよ」
【ネイビー】 「そうか。盗賊団使えないかな。村がそいつらを消そうとしてるとか言ってエリアを連れ出すねん。まだ間に合うから親を説得しろ、とか言って。大事な仲間やろ」
【キロロ】 「それいいかも」
【ネイビー】 「これで連れ出す理由ができた。あとは村を焼く理由がいるんやけど……」
【ウル】 「別に村が焼けてたって俺らのせいだとは思わないんじゃないか?」
【キロロ】 「火の不始末?」
【ネイビー】 「……いいねぇ。じゃあ村焼いて、神殿のリナの部屋のあたりにエリアの骨置いといて見せようよ」
【ウル】 「でもサーラは真実を知ってるぞ?」
【ネイビー】 「殺す」
【ウル】 「え?」
【ネイビー】 「どっちなんだ、君は。殺したいのか殺したくないのか。君の意見を聞きたい」
【ウル】 「……サーラが殺されたら俺の体でリコールスピリットをかける。これで二人はひとつ(爆)」
【GM&キロロ】 「うわ!」
【ネイビー】 「そんな自虐的な愛はやめなさい」
【ウル】 「おかまに説教された(笑)」

÷÷ つづく ÷÷
©2005 Jun Hayashida
Illustration ©2005 Ryoko
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