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§失翼の魔術師:第15話§

王城の探索

著:林田ジュン イラスト:ササモト
▽ 1 ▽ 2 ▽ 3

【ムーン】 「それでこれからどうする? ラヴァーズさんに会いに行く?」
【シュトルム】 「そうやな。これから敵の本拠地に乗り込むわけやし」
【アンリ】 「お別れ?」
【シュトルム】 「なんてことを。俺死ぬみたいやん(笑)」
【ヴェルナー】 「じゃなくてラヴァーズさんにふられるんやろ?」
【ムーン】 「あの人は絶対ジャッジメントとくっつくと思うな」
【シュトルム】 「……」
【アンリ】 「怒ってる(笑)」
【シュトルム】 「サウス使ってジャッジメント殺そう(笑)」
【GM】 「何でやねん」
【ムーン】 「そろそろまじめにやろう。じゃあオレンジ捜しに行こうか」
【ヴェルナー】 「オレンジなの?」
【ムーン】 「だってそれが一番確かでしょ」
【シュトルム】 「俺たちの当初の目的は終わったんだよな。ユリア見つけたし。でも俺、そういえばラヴァーズさんにナヴィ倒すって約束したからな」
【ムーン】 「ならあんた一人で行けば?」
【シュトルム】 「いや、それはちょっと怖い。一緒に来て(笑)」
【ムーン】 「それで城の中にナヴィの本拠地とつながってる隠し通路があるんやろ? でもそんなのすぐに見つかるかな」
【アンリ】 「最近隠し通路の辺りから変な匂いがするとかないかな」
【GM】 「匂いってあんた」
【ムーン】 「嫌やな。ナヴィ臭いんや」
【アンリ】 「音がするとか」
【ムーン】 「ナヴィあほや。でも城って入れるかな」
【シュトルム】 「国王には話せないもんな。理由」
【ムーン】 「話したら大変なことになるって」
【シュトルム】 「だったらカイルに会いに来たって言えばいいやん」
【アンリ】 「それいいね。じゃあ行こう」
【GM】 「城行くの?」
【アンリ】 「うん。城門までは普通に行けるよね」
【GM】 「行けるよ。門のとこには衛兵がいっぱいいるけどね」
【ヴェルナー】 「いっぱい?」
【GM】 「つーか二人」
【アンリ】 「それ、いっぱいって言わない」
【シュトルム】 「GM数かぞえられんの?」
【GM】 「うるさい(笑)」
【ムーン】 「衝兵に話しかけよう。『ちょっと入っていい?』」
【GM】 「『何の用ですか?』」
【ムーン】 「『カイルに会いに来たの』」
【GM】 「『あなた誰ですか?』」
【ムーン】 「『愛人』(爆笑)」
【GM】 「『じゃあお引き取りください』」
【アンリ】 「カイルに会いに来た、じゃ駄目なの?」
【GM】 「愛人なんか言うからや」
【アンリ】 「あたしはちゃんと名前言うよ」
【シュトルム】 「俺たちカイル助けたし」
【ヴェルナー】 「有名人だね」
【GM】 「だよな。じゃあ会わせてくれるけど、念のためにカイルの部屋までは衛兵が一人ついて行こう」
【ムーン】 「部屋の中にはついてこないね?」
【GM】 「うん。部屋の外で待ってるけどね」
【シュトルム】 「カイル、いる?」
【GM】 「いるよ」
【シュトルム】 「カイルには話していいかな。ナヴィがやってること。さらわれてたんやしいいと思うけどどうだろう」
【アンリ】 「話して協力してもらおうよ。カイルならお城の中動き回れそうだもん」
【シュトルム】 「じゃあ衛兵に聞こえないように小声で話そう」
【ムーン】 「聞こえるか? だって部屋の外にいるんでしょ? 城って壁厚くない?」
【ヴェルナー】 「筆談は?」
【シュトルム】 「あ、それいいかも」
【ムーン】 「私が書こう。上位古代語で」
【シュトルム】 「共通語で書けよ。おまえしか読めない(笑)」
【ムーン】 「うるさいな。じゃあ書くよ。『ナヴィが穴掘ってるかも』」
【シュトルム】 「穴!(爆笑)」
【GM】 「『穴くらいいいじゃないか(笑)』」
【ヴェルナー】 「道路工事みたい(笑)」
【ムーン】 「そうじゃなくてこの城に攻め込むための穴なの! とにかくそーゆー事なの!」
【シュトルム】 「どーゆー事やねん(笑)。わけわからんって」
【アンリ】 「それ以前にカイルはこの国のことどう思ってるんだろ。もし嫌いだったら協力してくれないかも」
【シュトルム】 「それもそうやな。じゃあどう思ってるか聞く」
【GM】 「『この国? ご飯もおいしいし好きだよ』」
【シュトルム】 「『好き? 自分の国の占領下にしたいと思う?』」
【GM】 「『別に』」
【シュトルム】 「『思わない? じゃあ協力して』」
【ヴェルナー】 「って言うかカイル向こうの国の王子だけど、そんな支配とか深いこと考えてるの?」
【シュトルム】 「だからご飯がおいしいから好きなんやろ? 深くないやん」
【ムーン】 「それ、この国が好きなんじゃなくてここのコックが好きなだけちゃうんか?」
【アンリ】 「そうかも(笑)」
【ムーン】 「じゃあ早速ルートを探そう」
【シュトルム】 「うん。カイルに言おう。『ナヴィがこの国を滅ぼそうとしていて、攻め込むための穴がこの城につながってるらしいからそれを探したいんだけど』」
【GM】 「『ふーん。でも僕の部屋にはないと思うよ』」
【シュトルム】 「んなことわかっとるわ!」
【アンリ】 「穴が二階にあるわけないよ」
【ヴェルナー】 「そのほうが面白いけど(笑)」
【ムーン】 「それでカイルは分かってくれた? 協力してくれる?」
【GM】 「おっけー」
【ヴェルナー】 「でもどうやって探す? あんまりガサガサしたら怪しまれるよ」
【アンリ】 「かくれんぼしよう、とか」
【ムーン】 「カイルが一緒にいるならいいじゃん」
【GM】 「だけどカイルの権限はあんまりないんですな。この城では」
【シュトルム】 「所詮向こうの国の王子」
【GM】 「だから二階と三階ならカイルの許可だけでいいんだけど」
【ムーン】 「穴は地下でしょ」
【GM】 「地下は重要なところが多いからカイルだけじゃ決められない」
【ムーン】 「行きたい。行かせろ」
【GM】 「カイルには無理なんだってば。『でもそんなに行きたいならラーナお姉ちゃんに頼んであげるよ』」
【ムーン】 「誰?」
【GM】 「この国の王女。人質でローリンエンに行ってる奴以外にもう一人いる。カイルと年が近くてよく遊んでもらってるんだけど、ラーナは勉強好きで地下の書庫に出入りしてるらしい」
【アンリ】 「王子はいないの? そっちのほうが権限ありそう」
【GM】 「皇太子がいるよ。でもそっちはカイルと年が離れてるからあんまり仲良くない」
【ムーン】 「じゃあラーナでいいから会わせてよ」
【シュトルム】 「勉強好きなら眼鏡っ娘かな。血が騒ぐな(笑)」
【ヴェルナー】 「騒ぐなよ」
【GM】 「っていうか眼鏡じゃないぞ」
【シュトルム】 「それでもいいや。美人じゃないって事はないだろう。王族だし」
【ムーン】 「会いに行っていい?」
【GM】 「いいよ。隣の部屋だってさ」
【アンリ】 「ノックする。コンコン」
【GM】 「中から声がする。『誰?』」
【ムーン】 「じゃあ入る。『カイルの友達です』」
【シュトルム】 「美人?」
【GM】 「へ? ラーナ? まぁそこそこ」
【シュトルム】 「そうか。年齢は?」
【GM】 「十代後半って感じやね」
【シュトルム】 「ほほう」
【GM】 「何だよ」
【シュトルム】 「別に(笑)」
【ヴェルナー】 「駄目だろ。あんたラヴァーズさんいるじゃん」
【アンリ】 「そんなこと言ってたら逃げられちゃうよ」
【シュトルム】 「それは因る(笑)」
【アンリ】 「で、何て言うんだっけ? 地下を探したいんです?」
【ムーン】 「とりあえず無難に書庫に行きたいとでも」
【シュトルム】 「『本が見たいです』」
【GM】 「『あ、本が見たいの?』」
【シュトルム】 「『博学なもんで』」
【ムーン】 「嘘つけ」

【GM】 「『良いですけどほかにも人がいるから迷惑にならないようにしてくれますか?』」
【シュトルム】 「『分かってますよ』」
【ムーン】 「じゃあ行こうか。って言うか地下めっちゃ衛兵おるやん」
【アンリ】 「ここの奥の突き当たり、いかにも怪しい」
【GM】 「そこは地下牢ですってラーナが言う。もちろんラーナは入ったことないけど」
【シュトルム】 「地下牢か。これは入らなあかんやろ」
【ムーン】 「どうやって? …サウス?」
【シュトルム】 「あ! いいやん! それがいい」
【ヴェルナー】 「いいのかよ(笑)」
【ムーン】 「サウス今いきなりなんか悪いことしろよ」
【GM】 「あのな(笑)。ところでラーナはさっさと書庫に入っていくけど?」
【シュトルム】 「じゃあついて行く」
【ムーン】 「どんな本があるの?」
【GM】 「歴史とか料理とか…」
【ヴェルナー】 「料理?(笑)」
【GM】 「星占いとか?」
【シュトルム】 「何か偏った内容やな」
【アンリ】 「王城の書庫っぽくない(笑)」
【GM】 「だってほかに思いつかねぇって」
【シュトルム】 「何でやねん」
【アンリ】 「例えば語学とか」
【ヴェルナー】 「法律とか」
【GM】 「経済とか…釣り?」
【シュトルム】 「(爆笑)」
【アンリ】 「もう!(笑)」
【ムーン】 「じゃあ釣りの本を見る」
【GM】 「ブラックバスの釣り方が載ってる」
【ムーン】 「鮎は?」
【GM】 「鮎はちょっと難しいって書いてある」
【アンリ】 「どんな本やねん(笑)」
【シュトルム】 「忘れてたけどこの部屋に穴があるか調べようよ」
【ムーン】 「でもラーナが邪魔」
【シュトルム(サウス)】 「じゃあ俺がラーナの気を引こう。ジャンピングブーツでジャンプしよう。天井に頭ぶつけてる(笑)」
【GM】 「『駄目ですよ! 騒いじゃ』」
【シュトルム】 「以外と冷静だったな」
【ムーン】 「ここではジャンピングブーツくらい珍しくないんだよ」
【シュトルム】 「そうか。これ王様から貰ったんだもんな。じゃあ次はシュトルムがラーナをナンパしよう」
【ヴェルナー】 「結局それか」
【シュトルム】 「何て言おう。『どんな本がお好きですか?』」
【GM】 「『占い☆』(笑)」
【シュトルム】 「うわぁ、どうしよう(笑)。『13星座はどれですか?』」
【GM】 「13? じゃあ蛇使い座(笑)」
【シュトルム】 「そうだ。ラーナにラヴァーズさんとの恋愛運占ってもらおう」
【GM】 「よーし。じゃあサイコロで。(コロコロ)2Dで3や(爆笑)」
【ヴェルナー】 「何なんだか(笑)」
【アンリ】 「あたし、この間に調べなきゃなんないんやね。(コロコロ)16」
【GM】 「それなら何もなかった」
【ムーン】 「書庫じゃない、と。じゃあもう出よう」
【シュトルム】 「その前にラーナに、地下には書庫以外に何があるのか聞いておこう」
【GM】 「『隣の部屋は宮廷魔術師の部屋で、前に魔法を教えてもらいに行きましたよ』」
【シュトルム】 「だったらムーンが習いたいとか言って入れば?」
【ムーン】 「6レベルなのに?」
【GM】 「宮廷魔術師よりレベル高いかもな」
【シュトルム】 「じゃあ、魔法教えてあげるとか言って」
【アンリ】 「感じ悪いなー(笑)」
【ムーン】 「普通に入るよ。ラーナにもついてきてもらおう。じゃないと入れなさそう」
【GM】 「まぁいいや、ついて行ってあげよう。入れたことでいいよ」
【ムーン】 「中に誰かいる?」
【GM】 「魔術師が3人いる」
【ヴェルナー】 「どんな人?」
【GM】 「一人がヒゲもじゃのじじいで、次がきれいなお姉さんで、最後がおばさん」
【シュトルム】 「きれいなお姉さんがほんまに外見通りの年齢か気になるな。魔法で若返ってたりして」
【ヴェルナー】 「そんなこと言ったらヒゲの人だって実は若いかも」
【シュトルム】 「それはない(笑)」
【ムーン】 「話しかけよう。あ、ついでにナヴィのことも聞いておこう。知ってるかな。『ナヴィって魔術師業界では有名?』」
【アンリ】 「業界って…」
【GM】 「それなら隣の国の宮廷魔術師だって事くらいは知ってるよ」
【シュトルム】 「『強い?』」
【GM】 「『強いですよー。でもソーサラーよりシャーマンのほうが得意みたいですよ』」
【シュトルム】 「そうなのか」
【ムーン】 「『そいつが悪い奴だって知ってる?』」
【GM】 「『そうなんですか? そんなふうには見えませんよ』」
【ヴェルナー】 「『直接ナヴィに会ったことあるの?』」
【GM】 「前にとなりの国との講和会議に行ったとき一回会ったとさ」
【ムーン】 「何か聞いた? 趣味とか」
【GM】 「何でや(笑)。『会っただけで話しはしてませんよ』」
【アンリ】 「あたし、今のうちにこの部屋調べよう。(コロコロ)18だよ」
【GM】 「じゃあ隠し扉とかはなかったけど、戸棚に魔晶石が隠してあった。フルで残ってるやつが2個」
【ヴェルナー】 「なんで隠してあるんだよ!」
【シュトルム】 「へそくりや(笑)」
【ムーン】 「変なもん探してんじゃないわよ」
【アンリ】 「あたしに言うなよ〜」
【ムーン】 「で、コレもらっていい? 見つけたこと、相手にはバレてないんでしょ?」
【ヴェルナー】 「いいのか?」
【ムーン】 「私らが盗ったとは思わないわよ」
【アンリ】 「了解(笑)」
【GM】 「それでラーナはここでもう少し魔術師と話がしたいって言ってるからあとはカイルと適当にやってて」
【ムーン】 「えー? ラーナいなくなるとあんまり自由に動けないやん」
【シュトルム】 「衛兵6人もいるしなぁ」
【ムーン】 「片付ける気か?」
【シュトルム】 「いや、チャームしようと思ってんけど6人いるとさすがにな」
【ムーン】 「とりあえず向かいの部屋(武器庫)に入ろうとしてみよう」
【GM】 「それは衛兵が止めるぞ」
【ムーン】 「『ラーナ様が入っていいって言ったもん』(←嘘)」
【GM】 「『ここは国王の許可がないと入れません』」
【ムーン】 「『それももらった』(←当然嘘)」
【GM】 「『じゃあ許可証を見せてください』」
【シュトルム】 「偽造しようか?」
【GM】 「すぐバレるぞ」
【シュトルム】 「地下牢入りたいなぁ。『入っていい?』」
【GM】 「駄目。ここも許可がいる。ちなみに牢の前にいるのは衛兵隊長な」
【シュトルム】 「隊長に、『こいつ(サウス)悪い奴やねん』って言う」
【GM】 「何もしてないじゃんよ」
【ヴェルナー】 「じゃあまたジャンピングブーツで騒ぐか?」
【GM】 「それくらいじゃ牢には入れないぞ。怒られるだけ」
【シュトルム】 「ならここで一人殺すか?」
【アンリ】 「それ、二度と出てこれないかもよ」
【GM】 「死刑かもな(笑)」
【ムーン】 「じゃあ王様にシェイプチェンジ」
【ヴェルナー】 「でも王様もこの城にいるんだから鉢合わせるかもよ」
【アンリ】 「衛兵に化けるって手もあるけどみんな顔見知りだろうし」
【ヴェルナー】 「他に誰かが牢屋に入る時ってないの?」
【アンリ】 「食事とか掃除とか」
【GM】 「あるよ。食事は1日2回。掃除は3日に1回」
【ヴェルナー】 「その時に入る人にすり替わったらいいんじゃないの?」
【アンリ】 「でもやっぱりバレる可能性高い思うな」
【ムーン】 「結局シェイプチェンジじゃ牢屋には入れないんだね? …悪いことする?」
【GM】 「悪さの度合いが過ぎたら処刑するぞ?」
【ムーン】 「じゃあ例えば今牢屋に入ってる人は何したの?」
【GM】 「例えば、切りつけたけど相手が死ななかったとか」
【ムーン】 「殺人未遂って言えよ」
【GM】 「……。殺しても一人とか」
【ムーン】 「一人殺せばいいのか。サウス殺せばいいやん」
【ヴェルナー】 「サウスが殺すんじゃなくてサウスを殺すの?」
【シュトルム】 「それはちょっとなぁ」
【アンリ】 「良心がとがめるよ」
【シュトルム】 「いや、駒がなくなる(笑)」
【GM】 「駒って(笑)」
【アンリ】 「結局サウスの扱いってこうなのね」
【ムーン】 「他は? 人殺し以外で」
【GM】 「盗みとか詐欺師とかクートラ信者とか」

【シュトルム】 「あ、マジ? それなら俺の持ち物にクートラの聖印あるんやけど(←昔の冒険で拾ったらしい)それをサウスに何気なく持たせよう。で、サウスに『それクートラの聖印やん』って言って、サウスが『バレた!』って言う(爆笑)」
【GM】 「そんなもんこの場で逮捕じゃ!(笑)」
【ヴェルナー】 「え〜?僕たちも?」
【GM】 「サウスだけ!」
【シュトルム】 「やった!サウス捕まったぞ!(←すごく嬉しそう)」
【ムーン】 「それでサウスは牢屋は入れたんやね?」
【シュトルム(サウス)】 「じゃあ入って辺りを見回す」
【GM】 「って言うか二人用の独房みたいなのに入れられた(←二人用なら独房って言わないんじゃないか? あれ?)」
【ムーン】 「どんな人が一緒なの?」
【GM】 「ひげもじゃのドワーフ」
【ムーン】 「よりによってドワーフか」
【シュトルム(サウス)】 「話しかけよう。『あんた何したんだ?』」
【GM】 「『酔っ払って暴れて斧振り回したら店が壊れたんだ(笑)。兄ちゃんこそ何したんだよ?』」
【シュトルム(サウス)】 「『気がついたらクートラの聖印持ってたんだよ(笑)』」
【GM】 「『そいつはいけねぇなぁ。あっはっは』」
【アンリ】 「まだ酔っ払ってる」
【シュトルム(サウス)】 「とりあえず何か調べられないかな、ここで。見た感じで怪しそうなところとかある?」
【GM】 「今いるところではないねぇ」
【ヴェルナー】 「檻(?)から顔出して見てみたら?」
【GM】 「『引っ込め!』って衛兵が殴る」
【シュトルム(サウス)】 「うーん。囲ったな、どうしよう。サウスあほやな。捕まって損した。出ようか、ここ」
【ムーン】 「逃げられそうな技能ないの?」
【シュトルム(サウス)】 「ない。『俺はシルファス信者だ!』って言う。衛兵に」
【GM】 「でもクートラの聖印持ってたやん」
【シュトルム(サウス)】 「『あれは何かの陰謀だ!』」
【GM】 「知らんわ。で、ムーンたちはどうしてるのさ」
【シュトルム】 「面会させてほしいって言う」
【GM】 「『本日の面会時間は夕食の後になってます。それまでお待ちください』って言われるよ」
【ムーン】 「私らの夕食は出してくれるの?」
【GM】 「ねぇよ。外で食ってこいよ」
【シュトルム】 「じゃあいつもの酒場に行こうよ」
【ムーン】 「ラヴァーズに会いに? じゃあ行くか」
【シュトルム】 「『ラヴァーズさ〜ん』」
【GM】 「『あら、シュトルムじゃないの』」
【シュトルム】 「しばらくいちゃついていよう(笑)」
【ムーン】 「私はご飯食べる」
【ヴェルナー】 「食べよう食べよう」
【GM】 「ちなみに今日はロードもいるよ」
【ヴェルナー】 「いなくていい(笑)」
【GM】 「『よう、ヴェルナーじゃねぇか』」
【ヴェルナー】 「『…あー、元気?』」
【アンリ】 「嫌がってる(笑)」
【ムーン】 「ラヴァーズとロード以外は誰がいるの?」
【GM】 「ジャッジメント、アルタイル、アンタレス、シリウスやね(と言って、いるメンバーのキャラクターシートを見せる)」
【シュトルム】 「ロード、実は強いんや。シーフLV6やって」
【ムーン】 「え? ロード、仲間にならない?」
【GM】 「無理。今レポート書いてる。明日締め切りの」
【シュトルム】 「いつもやん。進歩ないな」
【ムーン】 「かわりに私が書いてやる。セージ5LVだぞ」
【GM】 「『マジ? じゃあ書いてくれよ。300フィスでどうだ?』」
【ムーン】 「『お金のお礼いらないからちょっとついてきてよ。シーフ技能でお礼して』」
【GM】 「『ついて行くって、どこに?』」
【ムーン】 「『城』」
【GM】 「『…いいねぇ! 城っていい女いるか?』」
【シュトルム】 「アホや!(笑)」
【ムーン】 「『まぁね。でも私ほどじゃないわね』」
【GM】 「『じゃあいいや』」

 一同爆笑。

【ムーン】 「むかついた。レポート目茶苦茶書いてやる。『教授死ね』とか(笑)」
【GM】 「『うわ〜、やめろー!』」
【ムーン】 「上位古代語で書くからロードには読めない」
【アンリ】 「別にロードじゃなくてもシーフならシリウス連れていけばいいのに」
【シュトルム】 「でもロードのほうが扱いやすそう。『よし、じゃあ知念里奈のポスターあげるからついて来いよ!』」
【アンリ】 「何でやねん」
【ムーン】 「つーか私、レポート書いてやったから強制的に連れていくから」
【GM】 「教授死ねって書いたくせに。まぁロードはそんなこと知らんからついて行くよ」
【ムーン】 「じゃあ戦力も増えたことだし、食事したら面会に行こうか」
【GM】 「じゃあね、食事の途中でBパーティーから、さっきグレープとストロベリーを見たっていう話を聞くよ」
【シュトルム】 「『どこで?』」
【GM】 「『この街の中心だよ』」
【ムーン】 「『レベル、いくつになってた?』」
【GM】 「知るかい。『でも強そうになってたよ』」
【シュトルム】 「レベル8とかだったら嫌やな」
【ムーン】 「ってことはあの二人はオレンジの手がかりを見つけたのかな。そこに行けばナヴィに会えるんちゃうの?」
【シュトルム】 「ならストロベリーたちを探すか?」
【ヴェルナー】 「サウスは?」
【シュトルム】 「知らん(笑)。でもあの二人、今どこにいるんだろ」
【ムーン】 「盗拭ギルドに行ってみたら? 何か知ってるかも」
【アンリ】 「そうだね。じゃあ行ってみるよ。『グレープとストロベリー知らない?』」
【GM】 「『話それ?』って言われる」
【アンリ】 「だよねぇ。冒険者なんていっぱいいるもんね」
【ムーン】 「城の穴のこととか聞いてみたら?」
【シュトルム】 「それを言ったらギルドの情報にされてしまう。やばいぞ。せめて城の地下の情報が知りたいとかにしておかないと」
【アンリ】 「じゃあそれを聞いてみる。『お城の地下が知りたいんだけど。牢屋とか』」
【GM】 「『地下牢の地図ならあるが?』」
【シュトルム】 「お!」
【ムーン】 「さすが!」
【ヴェルナー】 「(地図を見て)地下二階まであるのか」
【GM】 「ちなみに下の方ほど悪い奴が入ってるよ」
【ムーン】 「クートラ信者ってかなり悪いような気がするんだけど、サウスは上の牢屋だよ?」
【GM】 「あれはいきなりだったからとりあえず空いている所に」
【アンリ】 「あとで検証されるのかな。じゃあその時にシルファス信者しか使えない魔法使ったら出てこれるよ」
【シュトルム】 「うん。シルファス神官の立ち会いがあったらいけると思うぞ」
【ムーン】 「じゃあサウスは放っておいていいや」
【ヴェルナー】 「会いに行ってもいい情報は入らなさそうだし」
【シュトルム(サウス)】 「何か泣けてくるな(笑)」
【ムーン】 「でもサウスはいいとして地下牢には入りたいな」
【シュトルム】 「だよな」
【ムーン】 「衛兵を倒すしかないのかな」
【シュトルム】 「衛兵たちに電報を打つか? 『父危篤』って(爆笑)」
【アンリ】 「そんなことより弱み握ったほうが早くない?」
【ムーン】 「衛兵の弱みって盗賊ギルドでわかる? 全員じゃなくても隊長のだけでいいんだけど」
【アンリ】 「聞いてみよう。『知らない?』」
【GM】 「はい? 『隊長の名前はマッキンレー』ってことしか分からないぞ」
【ムーン】 「弱みは?」
【GM】 「んなもん知らんわ(笑)」
【ムーン】 「ハゲとかさ」
【ヴェルナー】 「それ、弱みか?(笑)」
【ムーン】 「とりあえずもう一回隊長の所に行ってみる」

÷÷ つづく ÷÷
©2004 Jun Hayashida
Illustration ©2004 Sasamoto
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