≪REV / EXIT / FWD≫

§失翼の魔術師:第13話§

望みは十字架の下に

著:林田ジュン 地図:林田ジュン
▽ 1 ▽ 2 ▽ 3

【シュトルム】 「その前に聞いていい? 『あんたはどういう状況でこの組織に入ったんだ?』」
【GM】 「『ああ、シュロ村の城にキャシイを助けに行ったんだが、逆に彼女を人質にとられてしまったんだ。それで、協力する変わりにキャシィには手を出さないでほしいと…』」
【シュトルム】 「じゃあその時はまだキャシィは正常だったんだね?」
【GM】 「うん。それでいつかつれて逃げようと思ってたらしいけど、その前にユリアが可哀想になって」
【アンリ】 「まだキャシィは大丈夫だろうからこっちから、と思ってるうちに裏切りがばれてキャシィも実験体にされちゃったと」
【ムーン】 「さっさとキャシィつれて逃げれば良かったのに」
【GM】 「でもナヴィだってキャシィを取り返しに来ることくらい考えてるさ」
【ヴェルナー】 「まぁそうだよな」
【ムーン】 「でなきゃ人質じゃないからね」
【アンリ】 「だよね」
【GM】 「だからユリアで精一杯だったんだよ」
【ムーン】 「でもそのせいで裏切りがバレた。『ところで片目はどうしてなくなったの?』」
【GM】 「『これはキャシィを取り返そうと思ってナヴィと戦ったときの傷だ』」
【アンリ】 「一応戦ったんだ」
【GM】 「ナヴィははじめアンディーを殺してしまおうと思ってたんだけど、こいつは使えるなと思って人質作戦に変更したらしいよ」
【ムーン】 「使えるのか?(笑)」
【ヴェルナー】 「ナヴィのほうがもっとレベル高いんじゃないの?」
【GM】 「でも5レベルってそんなごろごろいないぞ」
【アンリ】 「だね。『それでキャシィ治すのにいくらくらいかかるの? お金』」
【GM】 「『いや、金の問題ではないんだ』」
【ムーン】 「『何の問題?』」
【GM】 「『今まで見てきたから分かるんだが実はキャシィは失敗作なんだ。一時はユリアのようにバーサークするけど細胞が活性しすぎてそのあとは生命の精霊が急激に衰えてしまうんだ。そうするとあとは衰弱死しかない』」
【アンリ】 「『それは今からじゃもう間に合わないの?』」
【GM】 「『分からない。だがキャシィと同じ状態になった人を数人見てきたが、いずれもそのあと2、3時間で死んでしまったよ』」
【シュトルム】 「そうか。でもスリープかかってる間は大丈夫だろ?」
【GM】 「それは当然」
【ヴェルナー】 「植物人間状態ってことだね」
【アンリ】 「コールドスリープと同じだからね」
【シュトルム】 「じゃあ急ぐことはないな。まずユリアを学院につれていこう」
【ムーン】 「ユリアはそれで問違ないんだよね。キャシィはパーフェクトキャンセレーションじゃ無理なの?」
【GM】 「それで解除できるのは魔法とか呪いとかだけで、キャシィは精霊の状態が狂ってるからね」
【シュトルム】 「どうしようもないのか?」
【GM】 「それでアンディーが言うんだけど、『この街から少し行ったところに生命の精霊と通じている人がいるという噂がある。その人ならなんとかしてくれるかも知れない』」
【シュトルム】 「なるほど。それでその人をつれて来いって言うんだな」
【GM】 「嫌ならいいけど」
【シュトルム】 「やるよ」
【アンリ】 「それまでキャシィは魔法学院にかくまってもらうのがいいよね」
【シュトルム】 「そうだな。…何かアンディーに聞いておきたいことがあったんだけどな。あ、そうだ。『ナヴィの組織は何でこんな人間を改造してるんだ? やっぱり戦争するためか?』」
【GM】 「『それ以外に考えられないな』…他に何か聞きたいことあったら今どうぞ」
【ヴェルナー】 「『アンディーって何でそんなにたくさんお金もってんの?』」
【GM】 「え? 金持ちだから? か?」
【ムーン】 「『ナヴィって何歳?』」
【GM】 「はい?」
【シュトルム】 「どうでもいい質問ばっかりだな(笑)。じゃあまぁその人に会いに行こう」
【アンリ】 「って言うかその人がどんな人か分からないと探せないよ」
【GM】 「おばあさんらしいよ」
【アンリ】 「おばあさんか。でも魔法学院まではあたしたちついて行ったほうが良くない?」
【ヴェルナー】 「何があるかわかんないしね」
【GM】 「ついて行くのね。じゃあ何事もなく着いて、(コロコロ)魔法もちゃんとかかった。ユリアのほうは治ったよ。そのかわりスリープも解けたんじゃないか?」
【アンリ】 「うん。全部解けるもんね」
【GM】 「ユリアは気がついたよ。『あれ? ここどこ?』」
【シュトルム】 「『もう大丈夫だぞ』で、ジャックは?』」
【GM】 「ちゃんとつれてきた?(笑)」
【シュトルム】 「つれてきたよ、もちろん(笑)。ジャック喜んでる?」
【GM】 「当然」
【シュトルム】 「(しわがれた声で)『よかったな〜ぁ、お若いの』」
【ヴェルナー】 「(爆笑)」
【アンリ】 「変なの」
【ムーン】 「いつもやん(笑)」
【シュトルム】 「『ところでジャックさん(といいつつ指でわっかを作る)』」
【GM】 「何?…あーーーー(爆笑)」
【アンリ】 「こいつは(笑)」
【GM】 「『今、お金持ってないよ』(笑)」
【シュトルム】 「じゃあ後でいいよ』(笑)」
【ヴェルナー】 「貸しにしてる(笑)。さすがや」
【アンリ】 「それでキャシィをここにかくまってもらうことはできそう?」
【GM】 「できるよ」
【ムーン】 「じゃあそうしよう」
【アンリ】 「お願いしまーす」
【GM】 「おっけー。で、ユリアたちはどうするの?」
【シュトルム】 「家に帰そうにもお母さん成仏しちゃったもんなぁ(笑)」
【ムーン】 「って言うか私らが成仏させたって言うか(笑)」
【シュトルム】 「まぁ、じゃあユリアにはまた捕まらないように気をつけろって言っておくか」
【ムーン】 「気をつけろって言われてもねぇ」
【アンリ】 「この二人も全部終わるまでは学院にかくまってもらったほうが良くない?」
【ムーン】 「私としてはつれて歩いたほうが血が飲めていいんだけど(笑)」
【ヴェルナー】 「ダメー(笑)」
【ムーン】 「でも理由がないといくら何でもかくまってくれないよ」
【アンリ】 「じゃあ言っちゃえばいいじゃん」
【ムーン】 「でも言うと大事になるよ。戦争になるかも」
【アンリ】 「だから一部だけ言うの。魔法を悪用してる人がいるからこの二人を守ってほしいって」
【ムーン】 「それならいいか」
【アンリ】 「預かってくれる?」
【GM】 「いいけどね」
【シュトルム】 「あ、そうだ。ジャックに、ロードに恋人ができたことを言っておこう」
【GM】 「ロード? …あ(爆笑)」
【ヴェルナー】 「ちがうーー。僕じゃないー(泣)」
【GM(ジャック)】 「『そうなんだ。良かったな。かわいい子?』」
【ヴェルナー】 「違うってー。ロードは覚えてないんだよー」
【アンリ】 「あのね、かわいい子だよ。かわいいかわいい」
【シュトルム】 「うん。むっちゃかわいい」
【ヴェルナー】 「えへ☆」
【GM】 「えへ☆ じゃねぇよ(笑)」
【ムーン】 「もう認めたのね(笑)」
【アンリ】 「本人が喜んでるし(笑)」
【ヴェルナー】 「……」
【ムーン】 「照れてるよ(笑)」
【アンリ】 「ほら、かわいいじゃないの」
【ヴェルナー】 「いやーん♪」
【GM】 「……」
【シュトルム】 「じゃあそろそろ行くか? その婆さんの所に」
【GM(アンディー)】 「『そうだ。その付近の地理についてはBパーティーが少しは詳しいと思うんだ』」
【シュトルム】 「Bパーティーが?」
【アンリ】 「もしかして1回目の時の薬草探し?」
【GM】 「大当たり。薬草を探しに行かせた近くらしいよ。それで彼らから婆さんの噂を聞いたんだってさ」
【ムーン】 「『あの薬草は何に使ったの?』」
【GM】 「『あれはナヴィに頼まれたものなんだが、実験の材料に使ったようだな』」
【シュトルム】 「そうか。それでBパーティーって確か酒場にいたよな。ってことはラヴァーズさんに会えるぞ(笑)」
【ムーン】 「……」
【アンリ】 「行くの、明日にしよっか(笑)」

【シュトルム】 「あ〜(泣)」
【GM】 「別にいつ行ってもいいけどね(笑)」
【アンリ】 「じゃあ次の日のお昼に行こう。シュトルムこうもり(笑)」
【ヴェルナー】 「でもラヴァーズもそうだよ。どっちにしてもいい雰囲気やん。うらやましいぞ」
【シュトルム】 「ロードがいたらいいのにな(笑)」
【ヴェルナー】 「やだよ。いなくていい(笑)」
【アンリ】 「でもロードは覚えてないんだよ」
【GM】 「うん。覚えてるのヴェルナーだけ。それで結局酒場にはいつ行くの? 次の日?」
【アンリ】 「やっぱり今日の夜にしておく?」
【シュトルム】 「そうしよう。ところでBパーティーって誰が残ってるんだっけ?」
【GM】 「アルタイルとアンタレスとシリウスだよ」
【アンリ】 「ベガは旅に出ちゃったんだよね」
【ムーン】 「死んだの誰だっけ?」
【シュトルム】 「ペテルギウス。それでリゲルは敵のほうに行っちゃった」
【ムーン】 「あ。リゲルはユリアのこと狙ってるんだっけ」
【ヴェルナー】 「今どこにいるんだろう」
【ムーン】 「さぁ? 取り敢えず私らはBパーティーに聞くこと聞いておこうよ」
【GM】 「じゃあ酒場に着いたよ」
【ムーン】 「『こんにちは』」
【GM(シリウス)】 「『やぁ』」
【ムーン】 「『この前薬草を取りに行った場所のこと、まだ覚えてる?』」
【GM(アルタイル)】 「『うん。でもあんな場所のことなんか聞いてどうするんだい』」
【ムーン】 「『ピクニックに行こうと思って』」
【GM(アルタイル)】 「『あ、そうなんだ。いいなー。じゃあおいしい野苺が生えてる場所教えてあげるよ』」
【ムーン】 「え? どこ? 行きたい(笑)」
【GM】 「ちょっと待ってね。…どうなってるんだっけ。説明するから何か紙くれない?」
【ムーン】 「サウスのキャラシートの裏なんかどう?」
【アンリ】 「ひどい(笑)」
【シュトルム】 「しょうがないからこれ使おう(レポート用紙)」
【GM】 「サンキュー」
【アンリ】 「…それってさぁ、マス目の中進んでいったら何か起きるってやつ?」
【ムーン】 「野苺はどの辺?(笑)」
【GM(アンタレス)】 「『野苺を見つけたのはこの辺だったわ(B2)』」
【ムーン】 「『その辺で誰かに会わなかった?』」
【シュトルム】 「『婆さんとかいなかった?』」
【GM(アルタイル)】 「『婆さんなんかいなかったよ。でもあの野苺おいしかったなぁ。ペテルギウスの奴が両手いっぱい抱えたまま転んで、服が真っ赤になってたよ』」
【シュトルム】 「ペテルギウスか。あー、涙が(笑)」
【アンリ】 「『じゃあ話もいなかったの?』」
【GM(シリウス)】 「『そう言えばこの辺に(C2)小屋が会って爺さんがすんでたよ。物知りで薬草のこととかいろいろ教えてもらったんだ』」
【ムーン】 「じゃあそこに行ってみる? でも下のほうも気になるな」
【GM(シリウス)】 「『そっちのほうには高い岩山が見えたよ』」
【ムーン】 「ふぅん。ま、とにかく爺さんに会ってみようよ」
【アンリ】 「婆さんはそこにはいないんだよね?」
【シュトルム】 「わからん。でも爺さんって言ってるぞ」
【アンリ】 「爺さんなら知ってるかな。婆さんの居場所」
【ムーン】 「たぶんそうでしょ」
【GM】 「さぁ? で、Bパーティーは君達に、もしリゲルと戦うことがあっても殺さないでくれって頼むよ。『これでも一応仲間だから』」
【シュトルム】 「もちろん殺さないよ」
【アンリ】 「クス☆」
【シュトルム】 「おいおい(笑)」
【アンリ】 「まぁまぁ(笑)。じゃあおじいちゃんのお家に行きましょう」
【GM】 「今から行くの?」
【ムーン】 「いま夜でしょ? 私、夜のほうが強い」
【シュトルム】 「そうだけど大丈夫か? 一日休んで回復してからにしないか?」
【ムーン】 「そうしようか」
【GM】 「ちなみにこの街からそこまで3時間かかるよ。その後は1マス1時間」
【ヴェルナー】 「この地図の出発地点はどこ?」
【GM】 「A1だよ。3時間でここからA1に行ける」
【ムーン】 「時間って何か関係あるの?」
【GM】 「あるの」
【ムーン】 「急がないとナヴィが追いかけてくるとか」
【シュトルム】 「それは嫌だな。じゃあもう出発しちゃうか? 」
【ヴェルナー】 「えー? そうなの?」
【ムーン】 「でもそれだと回復できないから辛いと思う」
【アンリ】 「あたし生命点2点しか減ってないけどみんなやばいよね? 特に精神点とか。休めるときに休もうよ」
【シュトルム】 「そうだな。じゃあラヴァーズさんと一晩中語り合っていよう(笑)」
【アンリ】 「わ。みんなで覗きに行こう(笑)」
【シュトルム】 「みんな回復しなくてええんか?(笑)」
【GM】 「じゃあもう次の日にするよ。みんなちゃんと寝ろよ(笑)」
【シュトルム】 「朝か。また俺こうもりだな」
【ヴェルナー】 「今回珍しく昼間に行動してるね」
【シュトルム】 「本当は夕方が理想なんだけどな」
【ムーン】 「でも今回は時間が気になるし」
【アンリ】 「それでどうする? A1には9時頃着いたことにする?」
【GM】 「じゃあ6時にこの街を出るんだね」
【ヴェルナー】 「はやい。5時頃起きるのか」
【シュトルム】 「ラヴァーズさぁんって泣きながら出ていく(笑)」
【GM】 「ラヴァーズはまだ寝てるよ(笑)」
【シュトルム】 「あ〜(泣)」
【ヴェルナー】 「おはようのキスができない(笑)」
【アンリ】 「ねぇ。やっぱり4時に起きて8時に到着しようよ。前の夜9時に寝たら6時間寝れるから回復できるし」
【ムーン】 「別にいいけど」
【GM】 「わかった。じゃあ8時にA1ね。ここは普通の草原原で変わったものは何もない。次どっちに行く?」
【ムーン】 「斜め移動はできるの?」
【GM】 「それはできない」
【ムーン】 「じゃあB1」
【GM】 「そこも草原だね。(コロコロ)モンスターもでない」
【ムーン】 「出ることもあるのか。嫌だな」
【アンリ】 「次は野苺のB2。10時になるのかな」
【GM】 「そうだね。でも野苺はちょっと時期がずれたみたいであんまり実はないけどね」
【ヴェルナー】 「がーん。食べたかったのに」
【GM】 「いや、あんまりないってだけで探せばあるよ(笑)」
【シュトルム】 「それ、とっていい?」
【GM】 「いいよ」
【ヴェルナー】 「ね、時期がずれたって言うのはまだ緑ってこと?」
【GM】 「そうじゃなくて」
【アンリ】 「熟し過ぎってこと?」
【GM】 「そうそう。そっちの方」
【アンリ】 「それなら甘くておいしいかも」
【ムーン】 「食べよう。ところでここ、他に何もないの?」
【GM】 「うん。野苺が生えてるだけ」
【ムーン】 「そう。この野苺、食べてみたら実は毒だったとか言うことないかな」
【ヴェルナー】 「でもBパーティーも食べたんだよ」
【シュトルム】 「ラヴァーズさんに少し持って帰ってあげよう。おみやげ」
【ムーン】 「毒だったりして(笑)」
【シュトルム】 「それは困る(笑)」
【アンリ】 「そろそろ爺さんの所に行かなきゃ」
【GM】 「じゃあ11時に爺さんがいるC2でいい?」
【アンリ】 「いいよん。爺さんの家、ノックするね。コンコン」
【GM】 「あ、もう直行したの? だったらC2の下のほうは川が流れてるから。爺さんの家の所からも確認できるよ。ちなみに」
【シュトルム】 「川があるのか」
【ムーン】 「それで小屋には誰かいる?」
【アンリ】 「コンコン。『すみませーん』」
【GM】 「そしたらしばらくして『誰じゃね?』って返事が帰ってくる」
【シュトルム】 「『儂じゃが』」
【ムーン】 「誰やねん(笑)」
【アンリ】 「『ちょっとお訪ねしたいことがあるんです』」
【シュトルム】 「もういいや。ガチャって開けちゃえ(笑)」
【GM】 「いきなり開けるんかい(笑)。部屋の中はあんまりきれいじゃなくて、すみに爺さんが座ってるよ」
【シュトルム】 「さわやかな笑顔で入っていこう(笑)」
【ムーン】 「こうもりがさわやかなの?(笑)」

【アンリ】 「『ちょっと道をお訪ねしたいのですが』」
【シュトルム】 「『生命の精霊と通じている婆さんを知りませんか?』」
【アンリ】 「『この近くにいるって聞いたんですけど』」
【GM】 「『おお、それなら噂で開いたことがある。何でも赤い十字架の下にいるとのことじゃ』」
【ヴェルナー】 「赤い十字架?」
【ムーン】 「赤十字病院にいるとか(笑)」
【ヴェルナー】 「看護婦さんかなぁ(笑)」
【アンリ】 「『それはここからだったらどっちの方向?』」
【GM】 「『そこまでは知らんよ。ただの噂じゃからな。儂は薬草のことしか知らんのじゃ。すまんな』」
【ムーン】 「じゃあ普通の爺さんなんだ」
【GM】 「そうだよ」
【ムーン】 「だったらもう他に何も知らないんだ」
【GM】 「何か知りたいの? じゃあこの辺(B4、B5、B6)は湿地だから危ないって教えてくれた」
【シュトルム】 「『湿地だと何が危険なんですか?』」
【GM】 「『沼にはまるじゃろ?』」
【シュトルム】 「ごもっともです(笑)」
【ムーン】 「それでヒントは赤い十字架だけ?」
【GM】 「うん。爺さんもそれ以上は知らない」
【ヴェルナー】 「家の屋根に赤い十字架がついてるの?」
【GM】 「そんなことは分からない」
【ヴェルナー】 「とにかくそれがキーワードなのか」
【アンリ】 「ところで高い岩山があるって言ってたけど」
【GM】 「それならもう南のほうに見えてるよ。岩肌は赤茶色」
【シュトルム】 「じゃあそろそろ行くか?」
【GM】 「『何じゃ。もう行くのか。せっかくだからお茶でも飲んでいきなさい』(笑)」
【シュトルム】 「あ、飲みたい(笑)」
【ヴェルナー】 「僕も」
【ムーン】 「毒が入ってるかも知れないから調べてからのほうがいいんじゃない?」
【シュトルム】 「いい。俺は人を疑わない性格やねん(笑)」
【GM】 「うん。普通のお茶だよ」
【ムーン】 「じゃあ私も飲もう」
【ヴェルナー】 「おいしい?」
【GM】 「まぁ普通ってとこかな」
【ヴェルナー】 「あんまりおいしくもないらしいぞ(笑)」
【アンリ】 「薬草爺さんがいれたんだからドクダミ茶かも知れないね」
【シュトルム】 「あ、そうだ。ここを出る前に野苺のこと聞いていい? 『これに毒とか入ってませんよね?』」
【GM】 「『ああ、それなら大丈夫じゃ。前に来た冒険者も山ほど食っておったぞ』」
【シュトルム】 「あいつらか(笑)」
【ヴェルナー】 「『おじいさんは野苺食べないの?』」
【GM】 「『儂は甘いもんが苦手でな』(笑)」
【シュトルム】 「爺さーん(笑)」
【GM】 「『じゃがこの辺りにおる野兎はうまいぞ。罠をかけてとるんじゃ』(笑)」
【シュトルム】 「あ、何かいいな。じゃあもう行こうか?」
【ムーン】 「どこにあるんだろうね。赤い十字架」
【シュトルム】 「進んで行ったら分かるさ。あ、その前に川があるんだったら一応調べておきたい」
【GM】 「C2の川だね? いいよ」
【ムーン】 「私レンジャーとセージあるから調べようか?(コロコロ)セージが14」
【GM】 「何もないよ」
【ムーン】 「何も?」
【GM】 「うん。魚も泳いでるし結構きれいな川だよ」
【ムーン】 「この川が向こうの湿地に流れ込んでるの?」
【GM】 「知らない」
【ムーン】 「知らないって見て分からないの?」
【GM】 「だって1マス1時間かかるんだよ。そんな速く見えるか?」
【ヴェルナー】 「あー、無理だね」
【ムーン】 「広いんだなぁ」
【ヴェルナー】 「うーん。じゃあどっちに行く? 川のまわり見回してみるけど何か赤い十字架に関係してそうなものない?」
【GM】 「それはどういうものを探してるんでしょうか? 十字架を探してるの?」
【ヴェルナー】 「うん。赤い十字架を探してるの」
【GM】 「それなら今は何も見当たらないね」
【ムーン】 「赤いものは?」
【GM】 「赤? だったら野苺(笑)。あと岩山が赤茶色。褐色って言うのか? とにかくそんな色」
【ムーン】 「野苺が関係ある?」
【アンリ】 「ないと思う。岩山ってどのへんだっけ?」
【GM】 「南のほうに見えてるよ」
【アンリ】 「詳しい位置は分からない?」
【GM】 「まだ遠いから確定はできないね」
【ムーン】 「取り敢えず沼のほうに行ってみる?」
【ヴェルナー】 「行くの? 危険だとか言われたよ?」
【ムーン】 「ってことは何かあるかも知れないよ」
【ヴェルナー】 「沼にはまるから危険なんじゃなかったっけ? まぁいいや、行ってみよう。じゃあC3ね」
【GM】 「C3に12時。ここも草原で(コロコロ)モンスターもいない。それでC2から川がつながっててD3に向かって橋が架かってる。木でできた橋ね」
【ヴェルナー】 「じゃあそれを通らないと向こう岸には行けないの?」
【ムーン】 「その橋にセンスマジックしてみる。(コロコロ)成功したよ」
【GM】 「魔法はかかってないよ」
【シュトルム】 「その橋古そう?」
【GM】 「そんなに新しくもないね」
【アンリ】 「どうする? 渡る? それとも他行ってみる?」
【シュトルム】 「どっちがいいかなぁ。心理的にはD3に行きたいんだけどそこをあえてC4に行くとか」
【ムーン】 「川がどこにつながってるか知りたいしね」
【GM】 「だったら13時にC4でいいね?」
【ムーン】 「そろそろ昼飯の時間」
【ヴェルナー】 「野苺食べよう(笑)」
【GM】 「ちなみにこの辺りからちょっとずつ地面がぬかるみ始めるよ」
【ムーン(サウス)】 「ジャンピングブーツで飛べばマシかも(笑)」
【シュトルム】 「そのままどっかに飛んで行っちゃえ(笑)」
【GM】 「(コロコロ)それでね、前のほうになんかヌメヌメしたのがいるんですわ」
【ムーン】 「ミドガルズオルムだ」
【ヴェルナー】 「あ、何かそういうのがいたなー。記憶が走り抜けたぞ(笑)」
【GM】 「懐かしいな。FF6?」
【ヴェルナー】 「でもあれはヌメヌメしてなかったよ」
【ムーン】 「そうだっけ(笑)」
【ヴェルナー】 「わかんない。ポリゴンだからかくかくしてた」
【GM】 「それでそいつはゆっくりと君達のほうに向かってくるんだけど」
【アンリ】 「あたしは飛んで逃げる(笑)」
【ムーン】 「私もこうもりだよ」
【シュトルム】 「サウスはジャンピングブーツな(笑)」
【GM】 「それジャンプするだけでまた同じところに戻ってくるんやけど(笑)」
【シュトルム】 「いいねん、サウスやから(笑)。で、どうする? 逃げる?」
【ムーン】 「って言うかそいつ一体何なの?」
【GM】 「大きなナメクジに見えるけどね」
【アンリ】 「気持ち悪ーい」
【GM】 「(コロコロ)しかもお腹が空いてそうだ」
【ヴェルナー】 「僕たちが餌?」
【アンリ】 「塩撒いて逃げようよ」
【ムーン】 「それだとかなりの量いるし、だいいち塩持って来てないじゃん。それにナメクジごとき大したことないよ」
【シュトルム】 「戦うか?」
【ヴェルナー】 「えー? 戦うの?」
【シュトルム】 「どっちなんだよ(笑)」
【ヴェルナー】 「あのね、そんな弱そうなのを相手にしてるほど暇じゃない(爆笑)」
【ムーン】 「じゃあもう無視しちゃったらいいじゃん」
【シュトルム】 「そうだな。逃げるか」
【ヴェルナー】 「やっぱりそれって逃げることになるの? 戦略的後退とか(笑)」
【GM】 「何か無意味にかっこいいな(笑)」

÷÷ つづく ÷÷
©2004 Jun Hayashida
Map ©2004 Jun Hayashida
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ひと言ありましたら
 
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