≪REV / EXIT / FWD≫

§久遠の旅人:第1話§

放浪の始まり

著:龍神裕義 イラスト:林田ジュン 地図:もよ
▽ 酒場に集いし冒険者たち ▽ 渓谷の橋 ▽ 乾き大根の伝説

酒場に集いし冒険者たち

【GM】 それじゃあ、新しいキャンペーンを始めよう。どんなキャラクターなんか、教えてみてくれ。
【カノン】 名前はカノン。18歳の女ね。ファイター技能とプリースト技能を持ってる。戦い好きやから、戦神オーシュを信仰してるねん。
【ボイス】 わたしのは、ボイスっていうドワーフ。80歳で男性。当然、ファイターね。
【ムードロ】 エルフ、女の145歳で、名前はムードロ・ペーニン。精霊使いやで。
【ルミオス】 私のキャラは、ルミオスくんです。え〜、19歳、男で、魔法使いです。
【GM】 さて、現在はレムリア暦541年。キミたちは、オムスク地方にある大国、オレンブルク王国にいる。オレンブルク王国は、なんといっても冒険者が多い。まだ荒らされてない、貴重な古代遺跡などがたくさんあるからね。そこから発掘される失われた知識を求めて、賢者や魔術師なども集まってくる。そんな国です。
 キミたちはその王都、オレンブルクに宿をとってたり、あるいは住んでたりする。ちなみに、簡単な街の見取り図があるから。こんな感じね。
【ボイス】 大きい街やな。
【GM】 そりゃそうや。人口約10万の街なんて、他には存在しないよ。普通の国の人口が10万人前後、王都でも3万人前後やからね。ちなみに、オレンブルク王国全体の人口は、約250万ほど。
【ムードロ】 こんな国に睨まれたら、終わりやな。
【GM】 で、キミたちはどんな感じで、オレンブルクにいるのかな?
【ムードロ】 なんとな〜く、流れて来た。
【ボイス】 同じく。
【ルミオス】 私は魔術師ギルドにいるんじゃないかな。
【GM】 オレンブルクの魔術師ギルドには住居も完備されてるから、その可能性もあり。なんせ、魔術師ギルドにいる人間の数は約1500人。もちろん、大陸最大規模のギルドで、ちょっとした街といってもいいほど。『サントルトゥール』と呼ばれる塔を中心にギルドは展開され、居住区や図書館、魔法の道具屋に、どういうわけか酒場まで完備されている。
【ルミオス】 ギルド内だけで、じゅうぶん生活できるな。
【ボイス】 1500人も魔術師がいるの?
【GM】 全員が魔法使いというわけではない。単に知識だけを追い求める賢者が、大多数を占めてるよ。
【カノン】 うちはオレンブルク出身やから、たぶん、ここに住んでる。おとんが神殿長やから、オーシュ神殿が住所。
【GM】 神殿のことが出たついでに言うとくわ。王都オレンブルクには、いわゆる『光の五大神』の神殿は全てそろってる。至高神シルファス、戦神オーシュ、大地母神ミフォア、幸運神ノプス、知識神リンツ。あと、大きな声では言えへんけど、暗黒の神クートラの信徒も少なからずいる。
【ルミオス】 そりゃ、まあ、桁外れの人口の国やからな。闇の信者がまぎれてても、不思議じゃない。
【ボイス】 あんなに大きな魔術師ギルドを持ってるってことは、知識神リンツが国教なんですか?
【GM】 いや、国教は意外にも、大地母神ミフォア。
【ムードロ】 至高神でもないのか。
【GM】 そう。オレンブルク王国は、レムリア暦402年に再興された。一度はニュルブルク王国に滅ぼされたんだけど、冒険者ローランド・グリュッテルとその仲間たちが、大冒険の末にニュルブルク王国を倒し、オレンブルク王国を蘇らせたんやね。
【ルミオス】 ほう。
【GM】 オレンブルクを再興させた英雄ローランドは、ニュルブルク王国に捕らわれていた旧オレンブルク王国の王女サンクフルと結婚し、初代国王ローランド・ローレス・オレアーナとなり、現在の超大国オレンブルクの基盤を築いた。
【ボイス】 なるほど。
【GM】 そして、ローランドの冒険仲間に、アジャン・ラーシャというハーフエルフの女性がいた。彼女はミフォアの司祭で、友人である国王の勧めでこの国に神殿を築いた。それが、いまのミフォア大神殿。英雄である彼女の人望は厚く、またたく間に大地母神の教えがこの国に広まった。
【カノン】 それで、国教がミフォアなのね。
【GM】 ちなみに、アジャン・ラーシャはいまも存命で、神殿長を務めている。それから、ルミオスのいる魔術師ギルドも、国王ローランドの親友であった魔術師ルドルフ・ハイドフェルドが、413年に開いたもの。
【ルミオス】 ホンマに冒険者たちが作った国なんやな。
【GM】 そのせいでかどうかは知らないけど、国の重臣の登用ですら、家柄や血統ではなく、ついつい実力で選んでしまうらしい。オレンブルクでは、女性騎士というのも珍しくないよ。ハーフエルフの騎士だっているし。
【ルミオス】 ここは、レムリア大陸ではかなり異質な国ってことやな。
【GM】 異質にして最大。他の国から見れば、これほどやっかいな国はない。
【ルミオス】 保守的な国やったら、他国のこととはいえ、口を出したくなるやろな。
【GM】 オレンブルク王国内でも、当初は旧オレンブルクの保守派から反発があったよ。それでも、なんとか妥協点を見出して、うまいこと国を運営してきた。国王が世襲制なのは、保守派の意見を取り入れてのことだしね。ちなみに現在の国王は、第9代ローランド・オスロ・ローレス・オレアーナ。ローランド3世陛下です。
【ボイス】 この国だったら、ドワーフのわたしでも騎士になれる可能性があるわけやな。
【GM】 それにふさわしい実力と品性があればね。こういう国だから、各地で迫害されてるハーフエルフだとか、ひと旗上げようという冒険者だとか、学問を究めようという者たちが、どんどん入って来てるんやね。
【ムードロ】 そんで、人口が膨れ上がってるんやな。
【GM】 そういうこと。さて、ある晩、キミらがそれぞれの場所で眠っていると、ちょっとした地震があった。棚から物が落ちるほどの大きさではなかったけど、敏感な者は目を覚ましたかもね。
【カノン】 じゃあ、うちは絶対起きてない。朝起きたら、壁がなくなっててビックリしたもん(笑)。
【GM】 ……それは、プレイヤーの話やろ。俺は揺れる前に起きてたけどな。──って、それはどうでもいい話。とりあえず、そんなこともありまして、朝になった。さて、ルミオス。キミは、先生であるゴラン・イクセビッチ導師に呼び出されたよ。至急、サントルトゥールまで来なさい。
【ルミオス】 はいはい、何でございましょう。
【GM】 ルミオスはゴラン導師の私室にやって来た。てっぺんがハゲた頭、豊かな髭のゴラン先生は、講義のときと同じように渋く咳払いすると、「ルミオス、キミには重大な使命が課せられた」と言う。
【ルミオス】 レベル1の私にですか。
【GM】 「レベルなど関係ない。これは栄誉なことだと思いなさい。ギルド長に直々に申し渡されたことなのだから」ちなみに現在の魔術師ギルド長は、第3代プリシラシェル・パメラルース・オレアーナ。40歳の女性です。
【カノン】 あれ? オレアーナって……。
【GM】 よく覚えてたな。パメラルース・オレアーナ家は、王家本筋のローレス・オレアーナ家の親戚です。
【ボイス】 あれ〜? 確かオレンブルク王国って、実力主義なんやろ。王家の親戚やからっていうだけで、ギルド長になれるん?
【GM】 もちろん、実力でギルド長になったんだよ。彼女は23年前に、世界を巻き込む妖魔たちとの大戦争、『クラリオン大戦』を終結させた英雄のひとり。勇者シュカと共に、魔王クラリオンに決戦を挑み、撃破したんやで。
【ムードロ】 大変なお人や。
【カノン】 そんな人に、何を申し渡されたんやろ?
【ルミオス】 しかも、直々にって……。
【GM】 直々に申しつけられたのは、ゴラン先生。で、先生はルミオスを見込んだわけ。先生は、おもむろに封書を取り出す。「これは、セフェリア王国ファノンの魔術師ギルドへの、畏くもプリン様の親書なのだ。ルミオス、キミはこれを、ファノンの魔術師ギルドへ届けなくてはならない」
【ルミオス】 セフェリアのファノンといえば、大陸南部のアリステア地方ですね。
【GM】 「そのとおり。えらいぞ、ルミオス。さすが、私が見込んだ弟子だけある」そして、ゴラン先生は小さな袋を渡す。「しかし、ひとり旅は危険だ。冒険者の店で、旅の道連れをつくりなさい。これは、そのための資金も含めた路銀だ。2000フィス入っている」
【ルミオス】 「お気遣い、ありがとうございます」
【GM】 オレンブルクは冒険者の国というだけあって、冒険者の店がアホほどある。その中で、ルミオスがたまに食事に行ったりして店の主人と顔見知りなのは、ギルド南の宿場街にある『大いなるナマズ亭』という酒場。
【ルミオス】 じゃあ、『大いなるナマズ亭』に入ってみよう。
【GM】 店に入ると、顔なじみのつるっパゲでナマズ髭を生やした恰幅のいい主人が、「らっしゃい」と迎えてくれる。店のあちこちでは、冒険者らしき者たちが、各々昼食を取っている。その中に、カノンやムードロ、ボイスもいる。
【カノン】 うち、神殿で食事するんとちゃうんや。
【GM】 カノンは、貧民街を抜けた先にある、ケート岬に行く途中。昔、女優をめざしてた貧民街の女性が練習をしていたという街外れの岸壁で、なんとなく、トレーニングするのに心地いい場所だから、1週間に1度ぐらい通ってるんやね。
【ルミオス】 とりあえずカウンターに行って、マスターに「諸事情により、遠国まで旅をしなくてはならないので、旅の道連れになってくれるような冒険者を紹介してもらえませんか」と話しかける。
【GM】 「そうだな、パーティを組む相手を探してる奴は、けっこういるみたいたぜ。そこのドワーフなんかはどうだ?」と、ボイスを指さす。
【ルミオス】 じゃあ、ボイスさんに「マスターからの紹介で──」ということで、仲間に勧誘してみます。
【ボイス】 「うむ、ワシに任せろ! ワシがいれば百人力じゃ」とうそぶく。
【ムードロ】 嘘なんかぃ。
【ボイス】 だって、ルミオスとそんなにレベル変わらんし。
【ルミオス】 多少不安は覚えながらも、ドワーフに仲間になってもらう。他にいないかな、と周りを見回すけど。
【GM】 「2階にヒマしてるエルフがいるぞ」と、オヤジが言う。ちなみに2階は宿泊施設。
【ムードロ】 さあ、さっさと上がって、誘いに来なさい。
【ルミオス】 はいはい、2階に行きますよ。コンコンとノックして、「マスターからの紹介で、以下略」と、誘いをかけてみます。
【ボイス】 ちっ、エルフなんかに声かけよって。
【ムードロ】 あっ、ドワーフがいる!
【GM】 ということで、レムリア大陸においても、エルフとドワーフはあまり仲がよくないことになりました。で、ムードロはルミオスの誘いに乗るの?
【ムードロ】 「しょうがありませんわね。力を貸してあげても、よくってよ」
【ボイス】 「エルフなんぞおらんでも、ワシがいれば千人力じゃ!」
【ルミオス】 「まーまー」……って、私はなだめ役になるんかい? 再び1階の酒場に下ります。あとは、できればプリーストが欲しいんですけど。
【GM】 「そういうことなら、あっちの隅でチビチビやってる女はどうだ」とオヤジは言う。指し示めされた先には、もちろん、カノンがいる。
【カノン】 「ヘロー♪」って、酔っぱらってる。
【ボイス】 司祭が昼間っから! トレーニングに行く途中じゃなかったの?
【ムードロ】 さては、酔拳の使い手やな。
【ルミオス】 あー、じゃあ、首に縄つけて連れて行こう。どーせ酔っぱらってるんやから、後で「あなた、昨日、OKしましたよ」と言うとけばええんや。
【カノン】 ふぎゃあ〜。
【GM】 これで、めでたくパーティが結成された。

渓谷の橋

【ルミオス】 さて、セフェリア王国の王都ファノンを目指す旅をするわけやね。地図を見させてもらうと、街道は2ルートあるな。

 まず、東に向かってロメ王国まで行って、そこから海岸線に沿って南下するルートと、ニトラ湖を渡ってクルスク王国から街道を南下するルート。
【カノン】 あれ? ロメから海岸線沿いに南下するルートは、ノプス共和国ってとこで切れてる。
【ムードロ】 街道が整備されてない、ってことやな。安全の保証はなし。
【ボイス】 じゃあ、ニトラ湖を渡るルートで行くしかないな。
【GM】 それなら、ニトラ湖のほとりにある港町、リーザを目指すことになる。それには、まず、街道『超克者の道(ロメ王国〜ダンフリーズ王国)』西行きを進み、オレンブルク王国第2の都市メミンゲンから、南行きの街道にスイッチする必要がある。
【ムードロ】 じゃあ、そんな感じで旅する。
【GM】 ほいほい。では、徒歩で18日ほど街道を西へ進めば、メミンゲンに到着する。
【ムードロ】 徒歩で行くんか〜? 馬車は〜?
【ルミオス】 そんなもん、あるかぃ!
【ボイス】 この軟弱者! 例え短くても足で歩け。
【GM】 とか何とか言ってるうちに、メミンゲンに御到着〜。
【ムードロ】 そこは何や、賑やかなんか。
【ルミオス】 まあ、オレンブルクの第2の都市というくらいやからな〜。
【カノン】 いつも祭りとかやってそう。
【GM】 やっとるか! まあ、田舎モンが見たら「今日は祭りか?!」と思うやろけど。メミンゲンは、レムリア暦394年に旧オレンブルク王国を滅ぼした、ニュルブルク王国の王都だった街。ニュルブルク王国は、最初に言うたようにオレンブルク再興の英雄であるローランドたちに滅亡させられて、いまはもうない。
【ルミオス】 ここで、南行きの街道に入るんやったな。
【GM】 メミンゲンからリーザまでは、徒歩で18日かかる。街道を10日ほど南下し続ければ、リーザ方面と『冒険者の島』アンダルシア島への港町トリール方面への分岐点に差しかかる。
【ルミオス】 地図によると、この分岐点から東方面へ行くんですね。
【GM】 そのとおり。まあ、そこまでももちろん小さな村とか、宿場街などがあったわけやけど、南下するにしたがってだんだん潰れたりしてる家が多くなり、路上で生活してる人も目につくようになってくるよ。
【カノン】 この間の地震のせいか。
【GM】 そう。南に行くにしたがって、被害が大きくなってるようやね。オレンブルク王国は、村や街の復興のために、国の内外から建築技師や労働者を雇って働かせてるようだ。神殿は被災者の生活の保護のために、王国兵は同じく救済と治安維持のために尽力してるよ。
【ボイス】 オレンブルク王国は、ちょっした混乱に陥ってるわけか。
【GM】 まあね。この混乱に乗じて攻めてくる国があるかも知れないということで、オレンブルクは周囲への警戒も怠らない。メカリア王国はともかく、ダンフリーズ王国は要注意だからね。
【ムードロ】 ん、じゃあ、さっさとリーザに行こう。
【GM】 分岐点をリーザ方面に過ぎると、街道に冒険者の姿はめっきり見かけなくなる。冒険者はたいてい、アンダルシア島に行くためにトリール方面に向かうからね。そして、あと5日でリーザに着く、めっちゃ順調やん、と思われたその時!
【ムードロ】 何があったんや!
【GM】 キミたちは、ヴァッサーロートの谷という、深〜い渓谷の近くまで来た。その谷は、幅もすごいけど、何より深さがすごい。下を見たら、吸い込まれてしまいそうになる。ヴァッサーロートの谷底には、アルジェント山脈からニトラ湖へ流れ込む川が走っており、その川は雨が降ると水が真っ赤に変化することで有名。いまは別に赤くないけど。
【ボイス】 なんで〜? なんで真っ赤になるの?
【GM】 赤土が溶け出すからだよ。そのヴァッサーロートの谷に差しかかったとき、キミたちは商人やら旅人やらが大勢、キャンプを張っているのに出くわすよ。
【ムードロ】 街道の真ん中でキャンプしてんのか。「そこをおどき!」
【GM】 そいつらがどいたって、キミたちが谷を渡れるわけじゃなさそう。なぜなら、そこに架かっているはずの橋が、1ヶ月ほど前の──冒頭の地震で落っこちたからな。
【ルミオス】 そういうことか。
【GM】 オレンブルク王国は、被災者の村や町の復興を優先させてるので、まだ、ここの橋には手が回ってない状況。何しろ、オレンブルク王国の技術のすべてを注ぎ込んだ橋だったから、簡単には架け直しができないんやね。
【ボイス】 なるほど。じゃあ、橋の復旧の目処は立ってないんやな。
【カノン】 回り道とかはないの?
【GM】 商隊が連れてる馬車や、行商人なんかが安全に渡れる橋は、ここしかない。
【ルミオス】 それでキャンプ場になってるわけか。
【GM】 みんな「かなわんな〜」と言うてる。さあ、キミらも困れ。
【ルミオス】 確かに困ったな。
【ボイス】 谷を覗いて「落ちたら即死じゃの〜」。
【カノン】 マントを広げて、ムササビみたいに飛ぶとか。
【ムードロ】 谷の底から風が吹き上げてたら可能やけどな。
【ボイス】 ムードロが風の精霊を使って何とかできへんの?
【ムードロ】 そんな高等なことはできん!
【GM】 キミらがそうやって困ってると、ひとりの中年男の行商人がやって来る。長い野外生活のおかげで、不精髭を生やして頭はボサボサ。
【ムードロ】 何の用かな?
【GM】 「おお、冒険者の方たちですね。待ちわびてましたよ〜」
【ボイス】 どういうことかな。
【GM】 「じつはですね〜、ここから谷沿いに北へ──アルジェント山脈方面へ1日行ったところに、谷を渡れる場所があるんですよ」
【ルミオス】 ほう。
【カノン】 でも、どーせ魔物が出るんやろ。
【GM】 「おっ、鋭いですなぁ」
【ルミオス】 だから、私らに頼みに来たんですね。
【GM】 おっさんの名前はピート。ピートの言う場所は、使われなくなった旧街道で、自然の橋が架かっているらしい。その橋の幅はかなり狭く、人ひとりが通るのがやっとで、『馬の背橋』なんて呼ばれてる。そのうえ、ゴブリンが近くに棲んでるそうだ。だから、こっちの新街道に切り替えられたんやね。
【ボイス】 なるほど。
【GM】 そんなわけで、彼は護衛をしてくれる冒険者が現れるのを、ず〜っと待っていた。「あんたらもリーザに行くんやったら、一緒に行ってもらえまへんか」と持ちかけてくる。
【ルミオス】 う〜ん……。
【ボイス】 ここで何日潰してもラチが開かんのやから、行こうぞ!
【ルミオス】 それはそうやけど、個人的に「あからさまに怪しい」とか「いかにも危険」っていうところに、自分から進んで行きたくないのよ。
【GM】 ほんじゃあ、行商人が慌てて「いや、そんなに怪しくないし、いかにも危険じゃないよ」って言う。
【ボイス】 でも、さっき「ゴブリンが出る」って……。
【カノン】 ゴブリンなんか、弱いよ。
【ムードロ】 でも、ゴブリンは敵として美しくなくいので、拒否。「進めないなら、さっさと帰りたいもんだわ」プリプリ。
【GM】 「美しいゴブリンも出るとか出ないとか……」
【カノン】 そんなゴブリン、見たくないわ!
【ボイス】 「え〜い、ゴブリンごときに恐れをなしてどうする!」と、有無を言わさずメンバーを引き連れて行こうとする。
【ルミオス】 そうそう、個人的にはこういう展開がええんや。じゃあ、「しょうがないな〜」とついて行くことにしましょう。
【GM】 つまり、自分の責任で動きたくないんやね。ムードロも行くんやな?
【ムードロ】 「まったくドワーフってのは……」プリプリ。
【ルミオス】 それをなだめるのが私の仕事ですから。「まーまー、そう言わずに」
【GM】 というわけで、北に向かって出発しました。(ころっ)とくにモンスターに遭遇することなく、夜を迎えました。馬の背橋に着くのは、明日の昼前ということになる。
【ボイス】 ここで野宿することになるんか。交代で見張りを立てよう。
【GM】 その前に、何時間休む?
【ルミオス】 私の希望は、6時間休憩。
【ボイス】 見張りは2人1組で2時間ずつ、というのはどうだ。
【ルミオス】 そうすると、睡眠時間は2時間しかないやん。
【ムードロ】 えぇ〜? 睡眠不足はお肌に悪いんやで。睡眠だけで8時間は取らんと。
【カノン】 ひとりずつで、2時間の見張りでええんちゃうの?
【ボイス】 でも、暗闇でも物を見る能力があるのは、ワシとムードロだけやろ? だから2人ずつのほうがいいと思うんやけど。
【ルミオス】 なるほどな。そんなら4時間見張りして、4時間眠ることにしたら。
【カノン】 チーム分けはどうすんの?
【ルミオス】 暗視能力があるボイスとムードロには、とうぜん分かれてもらうでしょう。あとは技能を考慮して、ボイスに私、ムードロにカノンがつくことにしよう。
【GM】 ところがカノンとムードロの間は、ヒロインの座をめぐる血で血を洗う抗争が──。
【カノン】【ムードロ】 きしゃあ〜!(笑)
【ボイス】 ムードロとルミオスが組めば?
【ムードロ】 そんなことしたら、魔法使い同士の組み合わせになってしまうぞ。
【ボイス】 じゃあ、何とかなだめすかすしかないな。もっとも、ワシはエルフのご機嫌取りなんかせんけど。
【GM】 ルミオス、心配で寝られんのとちゃうか。
【ルミオス】 自分で自分に〈スリープ・クラウド〉かけて寝るわ。
【カノン】 じゃあ、うちらから見張りするよ。
【GM】 ヒロインの座を争うコンビが先攻ね。きっと、筆舌に尽くしがたい争いが行われてるんやろな。
【ムードロ】 してるで〜。
【カノン】 酒とかかけてるねん。バァ〜って。
【ルミオス】 最悪や。
【GM】 (ころっ)運よく、モンスターとの遭遇はなかったようやね。
【カノン】 ラッキー。じゃあ、交代。
【ムードロ】 「さっさと起きなさいよ!」
【ルミオス】 はいはい、寝ぼけ眼をこすりながら見張りにつきます。
【GM】 (ころっ)GM的には大変遺憾なことに、何事もなく夜明けを迎えてしまった。カノンとムードロは、寝る前より生キズが増えてるけどね。
【ボイス】 「おぬしら、その傷はどうしたんじゃ?」
【カノン】 「べっつにぃ〜」
【ムードロ】 「あんたには関係ないでしょ!」
【ルミオス】 私はその横でため息をついてるわ。「はぁ」
【GM】 というわけで出発したキミたちは、昼前に噂の馬の背橋に到着した。それを見たキミたちの感想は、「ほっそ〜」。
【ルミオス】 人ひとりがやっと通れるとか言ってたからなぁ。
【GM】 しかも足場は、文字通り馬の背のように丸〜くなってるから。そのうえ、長年使われてなかったせいで、苔なんかも生えてたりする。
【ルミオス】 個人的には、すっごく渡りたくない……。
【GM】 もし、落ちたりしたら、ひとまず即死なのは確実だね。
【ムードロ】 じゃあ、先に行くのよ、ボイス。先に渡って、ロープを結んできなさい。わたしたちが安全に渡れるように。
【ボイス】 よかろう、ドワーフ族の勇気を見せてやろうじゃないか。でも、向こうにロープを結ぶような場所、ある?
【GM】 そうやね、こっち側と橋を渡りきったところには、茂みがある。それをロープで結ぼうと思ったら、21メートルほどの長さが必要。
【カノン】 長さが足りんかも。
【ボイス】 とりあえず、ワシが先頭で渡るとして、他のひとはどうするん? とくに、ピートさんは?
【GM】 ピートは、依頼人の権利として最も安全な真ん中を希望します。
【ルミオス】 怪しいなぁ。
【カノン】 やっぱり、魔物が出てくるんちゃう。向こうに渡ったとたん、茂みから出てくるとか。
【ムードロ】 とりあえず、わたしはいちばん後ろから行く。
【カノン】 じゃあ、うちはボイスの後ろ。エルフの前にだけは、行きたくないねん。突き落とされるかも知れへんから。
【ルミオス】 ということは、自動的に私がムードロの前になるわけね。
【GM】 隊列は、ワシ、カノン、ピートさん、ルミオス、ムードロということだね。一列になって渡るのかな?

乾き大根の伝説

【ムードロ】 少なくともわたしは、かなり後から行く。先に渡った奴らが魔物に襲われたりせんかったら、渡りはじめる。
【ルミオス】 でも、後ろの茂みから魔物が出る可能性もあるよ。対岸の茂みから魔物が出た場合は、戦士のボイスが最前列になるから、何とか耐えれるやろけど……。
【カノン】 後ろから来たら逃げろ。
【ルミオス】 どうやってどこに逃げるんや! ムードロひとりがこっちに残ってても、エルフじゃ楯にもならんやろ。
【ムードロ】 じゃあ、ルミオスにも一緒にいてもらおう。ボイスたち3人が橋を渡りきるまで。
【ルミオス】 そ、そんな!?
【ムードロ】 「だって、ひとりじゃ怖いじゃないの!」
【ボイス】 そう考えると、前後に戦士系がいたほうがええんやけど……。まさか、横から襲ってくるなんて言わんといてよ。
【カノン】 横は谷やろ。
【ルミオス】 それはわからんで。インプなら空を飛びよるからな。
【GM】 そうこうしてるうちに、アルジェント山脈から吹き下ろしの風が出てきた。通称『アルジェントおろし』。
【ボイス】 状況が悪化していく〜。さっさと渡ってしまおう。
【GM】 けっきょく、ボイス、カノン、ピートが列になって橋に挑み、ムードロとルミオスは、こっち側に残っとくんやな。じゃあ、まずはボイスとカノン。うまく渡れたか判定してみ。失敗したら、落ちるから。
【カノン】 大丈夫かな〜。
【GM】 大丈夫やろ。新しいキャラクター用紙も用意してるし。
【ボイス】 おいおい。(ころっ)成功。
【カノン】 (ころっ)成功したよ。
【GM】 ちっ、うまく渡りよったな。しかぁ〜し! あと、もう一歩で先頭のボイスが橋を渡りきる、というとき、対岸の茂みがガサガサしはじめた。そしてそこから、体は人間、お顔は犬、という魔物が現れた!!
【ボイス】 うりゃあ、[怪物判定]じゃあ! (ころっ)
【GM】 怪物はコボルド、モンスターレベル1です。
【カノン】 あ、大したことない。
【ボイス】 ワシのアックスの錆にしてくれるわ。武器を構える。
【GM】 向こうも構える。そして「ワオ〜ン」と鳴くと、茂みからさらに4体のコボルドが現れた。
【ボイス】 迎え撃ってくれるわい。
【カノン】 いいから、渡りきってよ。橋の上じゃ、危ないから。
【GM】 さあ、そっちが渡りきるのが早いか、コボルドの行動が早いか。
【ボイス】 わしの敏捷度は低いぞ。
【カノン】 じゃあ、ドワーフが前におったら邪魔やん! 渡られへんのとちゃうん。
【GM】 そうみたいやな。コボルドの先攻。橋のたもとで戦闘に入る。ボイスは2匹のコボルドの攻撃を受けて、2回とも当たり。ダメージは鎧で止められたね。では、ボイスの行動。
【ボイス】 コボルドAに反撃。(ころっ)はずれ。
【GM】 次のラウンド。ムードロから行動できる。
【ムードロ】 コボルドまでの距離は?
【GM】 橋の西詰めにいるんなら、コボルドまでは15メートルほど。
【ムードロ】 う〜ん、パスして様子を見とこう。
【ルミオス】 私も今回はパスね。
【カノン】 ボイスが邪魔で、何もできん。
【GM】 それでは、ボイスにコボルドA、Bが攻撃。……当たったけど、また、ダメージが鎧で止められた。頑丈やな。
【ボイス】 反撃、Aに。おら〜、(ころっ)当たり、12点ダメージ。
【GM】 げっ、1匹倒された。
【ボイス】 よし、これで橋を渡りきれる。
【ルミオス】 でも、コボルドたちのほうがボイスより早いんやろ? すぐにコボルドCがやって来るんとちゃうの。
【GM】 そうかもね。では、第3ラウンド。
【ムードロ】 見てる。
【ルミオス】 う〜ん……〈スリープ・クラウド〉を使っておこう。ボイスを巻き込まないように使えるかな。
【GM】 少なくとも、コボルドBはボイスと接近状態だからなぁ。Bにまで範囲に入れると、ボイスも被害を受けることにしよう。寝たら落ちるからな。
【ルミオス】 じゃあ、Bは範囲からはずしておくか。
【ボイス】 ワシ、抵抗値が高いから、たぶん大丈夫やで。
【ルミオス】 ああ、そう? じゃあ、ちゃんと抵抗しぃや。コボルドBも範囲に入れて、〈スリープ・クラウド〉。(ころっ)コボルドB、C、D、E全員寝た。
【ボイス】 (ころっ)ワシは余裕で耐えた。
【カノン】 よっしゃ、とどめを刺しに行こう。ボイス、邪魔。どけ〜。
【ボイス】 「よっこらしょ」と橋を渡りきった。そして、とどめを刺しまくる。
【GM】 はいはい、そうしときなさい。ボイスとカノンが橋の東側でコボルドを虐殺してるとね、ムードロとルミオスがいる西側の茂みがガサガサしはじめたよ。
【ルミオス】 やっぱりな〜。注意はしてたんやけどな〜。
【GM】 茂みからは、コボルドとは違うモンスターが3体出てくる。
【ムードロ】 でも敏捷度が違うから。たったかたーと橋を渡ろう。
【GM】 たったかたーと橋を渡るには、危険が増える。風もさらに強くなってるし。難易度をあげて判定してみよう。
【ムードロ】 (ころっ)どうだ!
【GM】 無事に渡りきったよ。くそったれ。
【ルミオス】 ひとり残されてたまるかぃ! 私も渡る。(ころっ)成功。
【GM】 どチクショー! というのはGMの言葉ではなく、西側のモンスターたちの叫び。ギャーギャーわめいてる。
【ルミオス】 いちおう[怪物判定]しておこう。(ころっ)わかりません。
【ボイス】 わしがやろう。(ころっ)あれはゴブリンだ!
【ルミオス】 ゴブリンがわからないセージなんて……。
【ムードロ】 くそセージやな。
【GM】 ゴブリンは叫んでる。「卑怯者ー!」「戻ってこい!」「いざ、尋常に勝負しろ!」とかなんとか。
【ボイス】 「卑怯者はおまえたちだー!」とやり返す。あいつら、やっつけとかんでええの?
【カノン】 ええんちゃう。わざわざ戦いに戻らんでも。
【ボイス】 でも、後から来る人のためにも……。
【カノン】 ええやん、知らん知らん。たぶん、そいつらも護衛を連れて来よるやろ。
【ムードロ】 というわけで、完全に無視して先を急ぐ。
【ルミオス】 ゴブリンと口ゲンカしてるドワーフを引きずって、リーザを目指すんやね。
【GM】 では、6日後の夕方にリーザの街に着きました。いちおう港町なので、船乗りらしき男たちの姿が多く見られる。湖畔の港町だけあって、海辺のように潮の香りなんかはしないけどね。
【ボイス】 じゃあ、とりあえず宿屋に行こう。
【GM】 では、『湖面に浮かぶ瑞祥亭』という宿屋に来た。瑞祥というのは、めでたいことの兆しを示す現象のこと。ニトラ湖には古い言い伝えがあって、満月が西に沈みかけると湖面に映る月は細長くなる。そのとき、波の関係で湖面の月が剣の形をとることがあるんやね。それを目にした者には、幸運が訪れるとか。これはここのオヤジから聞いた話。
【カノン】 うさんくせ〜。
【ムードロ】 で、今宵は満月なのか。
【GM】 運よく満月。しかし、運悪く曇ってる。
【カノン】 ちぇ。
【ルミオス】 「うさんくさい」って言いながら、信じてたんかぃ。
【GM】 この町から対岸クルスク王国に行くためには、船でニトラ湖を渡るのが手っとり早い。裕福な大商人なら、自前の船を持ってたりする。そうでない者のためには、公共の連絡船が用意されている。1日1便の運行。運賃はひとり200フィス。次の便は、明日の昼前に出航ということになってます。
【ルミオス】 公共の船ということは、オレンブルク王国がその連絡船の事業をやってるの?
【GM】 いや、運行させてるのはクルスク王国。クルスクが連絡船を運行しはじめる以前、47年ほど前までは、裕福な商人が所有している船に便乗させてもらうしかなかった。しかし、そうすると、ほとんど相手の言い値で報酬金を支払うことになる。だから、旅人や行商人の多くは、街道が未整備で不便でも、ノプス共和国の南に広がるサントール草原を通るルートをとっていた。
【ボイス】 街道が整備されてない、ってことは、魔物とかに襲われるんとちゃうの?
【GM】 もちろん。でも、便乗料を支払って船に乗せてもらうより、冒険者に護衛を頼んだほうが、はるかに安上がりだったから。その当時、ニトラ湖には『青シャチ党』という海賊ならぬ湖賊がいて、裕福な船をターゲットに暴れていた。湖を渡るルートも、費用がかかるわりに、決して安全とはいえなかったんだね。
【ボイス】 なるほどな。
【GM】 しかし、ここで困ったのがクルスク王国。クルスクの経済は、旅人や行商人などが落としていく金に支えられていた。つまり、通行人を確保しておくことは死活問題。
【ルミオス】 そこで安い連絡船を運行させて、クルスクを通るルートを確立させたわけか。
【GM】 そう。ついでに『青シャチ党』を壊滅させてね。
【ボイス】 悪党は滅ぼされる運命にあるのじゃ。
【GM】 ただし、どういうわけか棟梁のジャシュアという男は、いまでも人気あって、吟遊詩人の歌にもうたわれるよ。アンダルシア島を命懸けで守った英雄でもあるし。ま、いわば悪漢ヒーローってやつかな。
【カノン】 モンスターは?
【GM】 たまに出る。でも、ここ10年、襲われたという噂はない。
【ボイス】 リーザからクルスクまでは、どれくらいかかるの?
【GM】 まる2日。明日の昼前出航して、その2日後の昼前に到着。
【ムードロ】 じゃあ、明日の昼前までは自由行動や。
【カノン】 ぃやっほ〜。
【ルミオス】 集合時間に遅れたら、置いていくからな。集合場所はここ、『湖面に浮かぶ瑞祥亭』な。逃げたりしたらアカンで。
【GM】 「逃げるな」と言いながら、ルミオスがいちばん逃げそうやけどな。
【ルミオス】 遠い目をして、宿の窓から湖を眺めてる。「はぁ」
【ムードロ】 わたしは買い物に行く。ルミオスは荷物持ちね。「さっさと来なさいよ!」
【ルミオス】 たまらんわ〜。カメラ目線で涙を流そう。
【ボイス】 ワシは酒場で飲んどこう。他に何か情報入ってこない?
【GM】 噂話程度なら、オヤジから聞ける。「東の洞窟に、乾いた大根があるそうだよ」
【カノン】 あっ、その洞窟に行ってくるわ!
【GM】 行くんかぃ!? しかし、その洞窟に入るためには、『鋼の鍵』がいるらしい。カノンは、トボトボと帰ってきました。
【カノン】 ええもん、八百屋で乾き大根を買うから。値札剥がして、「見つけた!」ってみんなに見せびらかすねん。
【GM】 そうこうしてるうちに、夜が明けた。連絡船に乗るつもりなら、朝食を食べた後すぐに桟橋に行ったほうがいいよ。
【ボイス】 では、行こう。
【GM】 港では、旗を持った人が、「チケット買ったひとは、こっちに来てくださ〜い!」とか、「みんな、ちゃんと順番に並んでくださ〜い!」とか言ってる。
【ボイス】 じゃあ、並ぼう。
【ルミオス】 でも、割り込みする奴おるんやろな。
【GM】 「そこのエルフ〜! 割り込みしないでくださ〜い!」と、ムードロが注意された。
【ムードロ】 「このわたしに指図するつもり!? 責任者を出しなさいよ!」
【ルミオス】 他人のふり、他人のふり。
【ムードロ】 ルミオスをガシっと捕まえて、「ちょっとルミオス、あんたからも言ってよ!」。
【カノン】 かわいそうに。
【GM】 ちょうどそのとき、スキンヘッドでマッチョな褐色肌の男がやって来て、ルミオスを睨んで「おめえか、責任者出せとオレを呼んだ奴は?」と、指をポキパキ。
【ルミオス】 「あぁ〜、違うんですよ〜」
【ムードロ】 その間にわたしは船に乗ってる、と。
【GM】 そうした楽しいハプニングもありながら、船は出航の時を迎え、順調にニトラ湖を渡りきり、クルスク王国の王都にして港町、クルスクに到着したよ。というわけで、オムスク地方篇はおしまい。次回は、クルスクからミドル地方に入ります。ミドル地方担当のGMさん、後はよろしく。

÷÷ つづく ÷÷
©2001 Hiroyoshi Ryujin
Illustration ©2001 Jun Hayashida
Map ©2001 Moyo
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