≪REV / EXIT / FWD≫

§Orbit〜終焉を抱くもの〜§

エンディングフェイズ

著:真柴悠

―奔流は全てを包む―

【GM】 では、エンディングフェイズに入ります。全員登場です。
【ティガー】 はいよ。
【GM】 一般階層に上がったところで、パンツァーに乗ったチャンドラが通りかかる。
【ペルゼン】 おっ。
【GM】 「あれ? ティアナにレイクじゃ〜ん。うわっ! おっさん!? てゆうか、カーバッシュ殿!??」
【ティアナ】 「お久しぶりです」
【GM】 「軍曹、これって一体……」
【ペルゼン】 「いや、もう、俺は何も言えねぇよ」(笑)
【ティガー】 「この人な、カエルのなー」
【ペルゼン】 「黙れ!!」
【GM】 では、カーバッシュが複雑な面持ちでチャンドラを見る。
「元気そうだな。軍にいた時より、いい顔をしている」
【チャンドラ】 「……いろんなものが見れますからね」
【GM】 「そうか」ちょっと嬉しそう。
【チャンドラ】 ちょっと寂しい、とは言わへん(笑)
【GM】 「俺は軍に戻る」
【チャンドラ】 「では、中佐殿もお元気で」
【GM】 ……(チャンドラを強引に連れ去ることを考えてしまったが、さすがに言えなかった(笑))
【チャンドラ】 「中佐殿のことは、一生忘れられないと思います」
【GM】 そんなこと言われたら、浮気できません(笑)
【チャンドラ】 「また、どこかで会うかもしれませんね」
【GM】 「そうだな」
【レイク】 大人の世界ですねぇ。
【GM】 カーバッシュはレイクの1歳上、チャンドラはレイクの1歳下じゃっ。精進せぇよ、この二股野郎(笑)
【レイク】 ごめんなさ〜い。
【GM】 「……生きていれば、いい事もある、か。嘘ではないかもしれんな」と独白。
【ペルゼン】 おお(笑)
【チャンドラ】 パンツァーのエンジンをかける。
【GM】 パンツァーの荷台に積んである袋から、白い子犬が顔を出す(笑)
【ティガー】 「あー!!!」(笑)
【チャンドラ】 「なに、おっさん。そういえば生きてたのねぇ」
【ティガー】 「べつに平気やねん。そういうの3回目やから。その子犬な」
【チャンドラ】 「途中で拾ったの」
【ティガー】 「うちの国民のやつやから返して」
【チャンドラ】 「名前までつけちゃった」
【ティガー】 なんて?
【チャンドラ】 え? “たくあん”(笑)
【ティガー】 (渋い声で)「たくあんを返すのだ」
【チャンドラ】 「しょうがないなぁ」返す。
【ティガー】 「恩に着るぜ」キラーン。
【チャンドラ】 「じゃあ、またね」
【ティガー】 「おう、またな!」
【GM】 あ、ダメダメ! チャンドラに、レムリアに帰してもらわな。そのつもりで出したのに(笑)
【ティガー】 あ、忘れとった! 「待ってくれぇ!!」
バックミラー見たら、手ぇ振りながら走ってくるティガーが映っとるで。
【チャンドラ】 止まる。
【ティガー】 あ、止まってくれた。見送りか思って去って行ったらええのに。
【ティアナ】 なんでやねん(笑)
【GM】 すっかりミッドガルドの住人やな。
【チャンドラ】 「なに?」
【ティガー】 「たくあんと一緒に帰りたいんやけど」
【GM】 では、チャンドラが「分かったわ」と適当に詠唱して、適当に帰っていった。
【ティガー】 早っ!(笑)
【ティアナ】 「お達者で」
【ティガー】 「またなー!」

―血は受け継がれ―

【GM】 ティガーからね。公園に出てきた。
【ティガー】 公園に出たか。
【ペルゼン】 ちゃんと帰ったんや(笑)
【GM】 少女がベンチに座って、ポップコーンを食べてます。
【ティガー】 「おーい! たくあんを持って帰って来たぜ」
【GM】 「そんな名前じゃないわよ!」ポップコーンを置いて、駆け寄ってくる。
【ティガー】 「何やったん?」
【GM】 「ノワール(黒)」
【ティガー】 「白いやん!」
【GM】 「いいやん、べつに」
【ティガー】 「まあな」
【GM】 じーっとティガーを見て、「おっちゃんさあ、もしかしてティガーって人?」
【ティガー】 「違うぜ。俺は遊び人のゲイル」
【GM】 「うちのママが、“江戸の服を着た剣士は、ウチのお得意様”って言ってたけど」
【ペルゼン】 うわ(笑)
【ティアナ】 あはは(笑)
【ティガー】 会ったことあるか? 顔をよく見てみる。
【GM】 分からん。「あたしマーテル」
【ティガー】 「……お母さんは?」
【GM】 「メイユール」
【ティガー】 「じゃあ、メイユールによろしくな」
【GM】 「お礼にあたしがオムレツ焼いたげる」
【ティガー】 「…………おう!」
【ペルゼン】 ちょっと間があった。
【ティアナ】 だいぶ考えたで。
【ティガー】 今、何時頃?
【GM】 夕方。
【ティガー】 夕方か。晩ご飯……大丈夫やな、1個ぐらいやったら(笑)
【GM】 では、あなたの脳裏に将軍の怒った顔が思い浮かびますが。
【ティガー】 ん、すぐ消えた(笑)
【GM】 弱っ!
【ティガー】 オムレツと将軍が、天秤に乗って。
【GM】 将軍、天秤皿から飛び出たやろ。
【ティガー】 ガーン! ってな。
【GM】 では、そういう感じで終わります。
【ティガー】 長い影を引きながら、石畳を歩いて行くで。
【GM】 冒険仲間で王様でもあるティガーと、お得意様のティガーが一致してない。
【ティガー】 あ、そうなんや。変装してるからな、一応。
【ペルゼン】 ヤマグチの格好やん。
【ティガー】 あっ(笑) 江戸の服は持ってくれとったんやな?
【GM】 うん。まあ、彼女はそれなりに順応力もあるでしょう。
【ティガー】 メイユールの娘やからな。まず、おかんがアレやもんな(笑)
【メイユール】 何よ、それは。
【ティガー】 普通やとは言わさへんで。大体『ムー』が書棚に堂々と並んどる家庭が、マトモな訳がないじゃないか(笑)
【GM】 マーテルは『ムー』で育ったんや(笑)

―恋は血路の如し―

【GM】 次はレイクです。
【レイク】 う〜ん。リアーネと一緒にウェストリに戻る。「ここに住んでる人に挨拶しなくていいの?」
【GM】 「べつにいいわ。私がいなくなったって、誰も心配なんてしないし」
【レイク】 「荷物とかは?」
【GM】 「わざわざ持ち運ぶような物なんて持ってないわ」
【レイク】 「じゃあ、僕が道々揃えてあげるから、一緒に行こう」
【GM】 「……私、また化け物になるかもしれないわよ?」
【レイク】 「何の為に、僕がいると思ってるんだ」
【GM】 「そうだったわね」安心したように微笑む。
【レイク】 じゃあ、マック(レアミュー)にリアーネを乗せて。リアーネって、そういうの初めてじゃないかな?
【GM】 多分ね。でも変な物は見慣れてるから。
【レイク】 変な物って(笑)
【GM】 ツチノコ飛び交う最下層。
【ティアナ】 あはは(笑)
【GM】 ダチョウ兵がどうした、って感じやな。
【レイク】 「でもね、リアーネ。これからは一人でいなくなったりしないでね」
【GM】 「……分かった」
 さて、これからウェストリへ戻ると、ソーマが愛しの騎士様を待ちわびている訳ですよ。
【ティアナ】 修羅場や。
【GM】 ここで切ろうと思うのですが。いいですか?
【レイク】 いえ、頑張ってソーマに話します!!

 二人の少女を相手にレイクは修羅場を演じ、「リアーネが好きだから僕のことは諦めてくれ」と、誠心誠意、延々と頑張って散々ソーマを傷つけてくれたが、ここでは割愛しよう(笑)

【GM】 無実のソーマが、なんでここまで傷めつけられなあかんねん(←泣きそう(笑))
【ペルゼン】 あはは(笑)
【GM】 出した女子を次から次へとヘコませやがって。貴様に娘はやれんっ!
【ペルゼン】 「お父さん!」(笑)
【ティガー】 「お父さんと呼ぶなー!」(笑)
【GM】 去っていったソーマが身投げするか、悪女になるか。それはまた別の物語。
【ティアナ】 それはレイクの行動次第や。
【GM】 全然フォローに聞こえない(笑)

―兵士たちの休息―

【GM】 次はペルゼンです。
【ペルゼン】 カーバッシュと一緒に帰りたいな。
【ティガー】 手ぇつないで。
【ペルゼン】 手はつながへん。
【ティアナ】 それをサティールが物陰から見とるねん。
【ペルゼン】 「きぃー!」って爪噛んで(笑)
【ティガー】 修羅場やで〜。
【GM】 すげえ(笑)
【ペルゼン】 あ、ケッセルリンク少佐に連絡入れて、軍ブロックに上がれるようにしてもらう。
【GM】 「よく連れ戻してくれた」
【ペルゼン】 「だいぶ大変でした」(笑)
【GM】 では、一緒に軍ブロックに戻ってきました。
【ペルゼン】 カーバッシュを連れて、参謀室に行く。
【GM】 「ご苦労だったな」と冷たい感じで少佐が出迎える。
【ペルゼン】 あ、出迎えてくれんの?
【GM】 「賞与は給料と一緒に振り込んでおく」
【ペルゼン】 やった〜!
【GM】 少佐はカーバッシュに向き直って、「中佐には、明日……いえ、今から原隊に復帰してもらいます。不服なら脱走の罪で殺します」
【ペルゼン】 怖っ! って思ってよう(笑)
【GM】 「参謀殿に俺が殺せるか?」
「社会から抹消することは可能です」という応酬が。
【レイク】 ぎょえ〜(笑)
【ペルゼン】 恐ろしいなぁ。
【ティガー】 今さらながら。
【GM】 「勘弁してくれよ……」という感じで、カーバッシュは扉に向かう。「軍曹、飲むから付き合え」
【ペルゼン】 「了解っス♪」(笑)
【ティガー】 「よく分かるっス! 気持ち分かるっス!!」(笑)
【GM】 えらい三下調やで。
【ティガー】 もみ手しながら付いて行くからな。
【GM】 では、夜景を見下ろす高級バー。あなたの月給の半分くらいの値段がついてる酒が、普通に並んでます。
【ペルゼン】 やったー!
【GM】 延々と愚痴を聞かされてる。
【ペルゼン】 あ、愚痴聞くの?(笑)
【GM】 「指令室のドアに足の小指ぶつけて、扉が曲がって、おまけに呼び出したチャンドラが中で見てて……最初の告白は、それで断念したのだ」泣いてる。
【ペルゼン】 適当になだめながら、酒がうまいから我慢してんねん(笑)
【GM】 「……お前、いい奴だな。飲め! じゃんじゃん飲め!」
【ペルゼン】 「ありがとうございます!」
【ティガー】 「じゃんじゃん飲むであります!」(笑)
【GM】 「いいぞ! 飲みっぷりも気に入った!」
【ペルゼン】 なんか、変な友情が芽生えてそうや。
【ティガー】 よかったやん、友達できて。
【ペルゼン】 友達ってゆうか、酔いが醒めたら怖そうや。
【GM】 あなたも充分危険ですが(笑)
【ペルゼン】 じゃあ、おいしい酒を頂いて、幸せに過ごそう。
【GM】 おお、なんか初めてハッピーエンドっぽいで(笑)
【ペルゼン】 ほんまや!(笑)

―明日の君へ―

【GM】 最後はティアナです。
【ティアナ】 帰ってきた。
【GM】 珍しくジェスターがデスクワークをやってます。
【ティアナ】 「お帰りになられていましたか」
【GM】 「やあティアナ、おかえり」 帰ってきたあなたを見て、ジェスターがちょっとびっくりしてます。
【ティアナ】 「何ですか?」
【GM】 「バージョンアップソフトでもインストールしたのか?」
【ティガー】 おっ、何か変わったんや。
【ティアナ】 「何もしていませんが?」
【GM】 「どう説明すればいいのか分からないが……表情が出てきたというか、少し明るい雰囲気になったんじゃないか?」
【ティアナ】 「それはきっと、良い経験が出来たからでしょう」
【GM】 少し考えてから、「これなら、営業を任せられる日も近いかもな」
【ペルゼン】 今度、受付におるんや。
【ティガー】 まず受付からか。
【GM】 次から“受付嬢ティアナ”になる。
【ティアナ】 「まだまだ私はスキルアップしますよ」
【GM】 「期待しているよ」……ごっつい悪い組織みたいや、このアクアマリンども(笑)
【ティアナ】 「さらなる高みへ」(笑)
【ティガー】 『犬探しだワン』もインストールしたもんな。
【ティアナ】 それは、ちゃんと箱に入れて返したで。「一応役に立ちました」
【GM】 「よかった〜。まだ色々あるから、困ったらいつでも言ってね」
【ティガー】 まだあるんや(笑)
【ヤマグチ】 向こうの席で、「誰だ、シャアザクの角折った奴ー!」怒っとる奴おるで。
【GM】 帰って来たんや。
【ヤマグチ】 犯人探しが始まる。
【ティアナ】 画像提供する(笑)
【ヤマグチ】 「誰だこのオッサン!!?」
【GM】 オッサンは、ふんどし一丁で長い剣を持ってる(笑)
【ヤマグチ】 「……お前、こういうのが趣味だったのか」
【GM】 強烈な画像やな。
【ヤマグチ】 グロ写真見慣れとるヤマグチでも引くでぇ〜。
【ティアナ】 折れた角を戻しよるのに、それは見てないんや。
【ヤマグチ】 それどころちゃうで。まず、映ってる“モノ”があかんからな(笑)
 ちょっと勘違いして「まあ、大事にしなよ」って返すわ。
【GM】 怒りが削げてしまった。
【ティアナ】 「後で技術室で修復してもらいましょう」
【ヤマグチ】 ああ、角? G=M社の技術をもってすれば。
【ティアナ】 余裕やで。
【GM】 お金取られるで。私物やもん。
【ティアナ】 天引きされるんや。

◇  ◇  ◇

【ティガー】 今、ティガーはメイユールの娘のオムレツに《トール》使いまくっとるねん。
【GM】 そんなに硬いんや。しかも、ツチノコみたいに逃げていくからな。
【ティアナ】 パワーアップしとるんや(笑)
【ティガー】 手強いな。《ガイア・ユピノス》で命中をクリティカルにせな。
【GM】 では、ティガーとマーテルが、店の端っこに立たされてメイユールに叱られてるのを背景に、スタッフロールが流れる感じで終了です。

÷÷ おわり ÷÷
©2005 Haruka Mashiba
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