≪REV / EXIT / FWD≫

§Orbit〜終焉を抱くもの〜§

ミドルフェイズ−4

著:真柴悠

−縺れる糸の行方−

【GM】 廃倉庫ね。人陰はないです。
【レイク】 中、覗けます?
【GM】 カーバッシュを回収した時と変わってない。
【ティアナ】 棺はあるの?
【レイク】 中を探してみるけど。
【GM】 棺は残ってる。隅の方に置いてあるよ。
【レイク】 剣は?
【GM】 ない。
【ペルゼン】 棺は、カーバッシュが入れそうな大きさ?
【GM】 大人用やね。
【レイク】 女の子……棺って結構重い?
【GM】 やろな。中身にもよるけど、大人の男でも数人必要やろ。
【レイク】 リアーネに、そんな力があるとは思えない。
【ティガー】 どうするかね。
【レイク】 辺りに何かないか、探す。
【GM】 廃棄物の山。あと無線機。
【ペルゼン】 またある(笑)
【GM】 アフロ帽子が落ちてきた。
【ティガー】 あいつが捨てたやつや!
【ペルゼン】 持って帰り。
【ティガー】 いらない。
【レイク】 どうしましょう。
【ペルゼン】 奈落が出た位置って分からへんの?
【GM】 分からないですね。
【ペルゼン】 サティールは知らへんのかな。
【GM】 今行ったら、ツチノコのフライが食べられる。
【ティガー】 ああ、ペルゼンが(笑)
【レイク】 とりあえず、貧民街層を見回ってみる。
【GM】 広いで。神戸市全域並の面積はあると思ってや。
【ティアナ】 ジェスターは?
【GM】 出張中。前回6ゾロ出しやがったからな(笑)
【レイク】 チャンドラさんは……
【ペルゼン】 そういえば、ラーメン屋で金払ってもらって別れた。
【レイク】 チャンドラさんを探しますか?
【ペルゼン】 あのラーメン屋台に行ってみる。
【GM】 「へい、らっしゃい」
【ペルゼン】 「男みたいな格好した女、来てないか?」
【GM】 「今日は見てないっすけどねえ」
【ペルゼン】 「じゃあ、邪魔したな」
【レイク】 犬探しかな。
【ペルゼン】 無線でカーバッシュ呼んでみよか。
【GM】 (ころころ)出た。
【ペルゼン】 「今、どこにいるんでしょうか?」
【GM】 「教えられないな」
【ペルゼン】 「そこに行きたいんですけどね」
【GM】 「ダーインスレイヴが俺を呼んでいる」
【ペルゼン】 まだ見つかってないんかな。
【GM】 「ダーインスレイヴの話が本当なら、奴で俺を刺せば、奴と俺はこの世から消滅するらしい。俺の回収は諦めろ」
【ペルゼン】 「えっ? それはちょっと、思いとどまってください!」(笑)
【GM】 「俺の決意は変わらん」
【ペルゼン】 「あんたに居なくなられると、困るんスよ! あっ、間違えた。中佐殿!」(笑)
【GM】 あはは(笑)
【ペルゼン】 「居場所だけでも教えてください」
【GM】 通信切った。
【ペルゼン】 早く行かないと、居なくなりそうや。
【レイク】 やっぱ、チャンドラさんか?
【ペルゼン】 中尉か。
【GM】 ロクな友達おらへんな。
【ペルゼン】 それも、名前は出てくるけど関わりたくない(笑)
【ティアナ】 ダメ元で連絡取ってみたらええやん。
【ペルゼン】 じゃあ、中尉に。
【GM】 出るよ。「どうした」
【ペルゼン】 「あの、カーバッシュ殿の事なんですけど」
【GM】 「は?」
【ペルゼン】 「いや、どこにいるかなぁ、って」(笑)
【GM】 「知るか!」ソレは公の命令じゃないから、中尉は知らない。
【ペルゼン】 「あと、奈落が出た場所って特定できますかね?」
【GM】 「自分で調べろ、役立たずが!」
【ペルゼン】 「うるせえ!」(笑)
【GM】 「何か言ったか?」
【ペルゼン】 「口が滑りました」
【レイク】 それ、謝ってないっす(笑)
【GM】 なんか特技ないのー? 天の声を聞くとか、そういう予感がするとか。
【ティガー】 戦闘系ばっかりやからな。
【レイク】 同じく。
【GM】 それはキミらが決めた事やもんな。バランスの悪さは一応打診しましたよ。
【ペルゼン】 そのへんの人に、カーバッシュの目撃情報を聞いてみるけど。
【GM】 目立つけどなぁ。それらしい情報には当たらない。
【ペルゼン】 犬は?
【GM】 猫ならいっぱいいる。あと、幽霊の噂。
【ペルゼン】 ん? それは聞いてない。
【ティガー】 夜中に出てくるらしいで。
【ペルゼン】 見た事ある人は?
【ティアナ】 噂だけ。
【レイク】 酒場で聞き込みしますか。
【GM】 『蛸壺亭』な。「猫なら見たことがある」
【レイク】 で、ついでに女の子の聞き込み。
【GM】 「逃げられたのかい? ……ぷっ」(笑)
【レイク】 あうぅ。
【ティガー】 どこに行ってもソレやでぇ。
【ペルゼン】 カーバッシュは?
【ティガー】 「逃げられたのかい?」(一同爆笑)
【GM】 哀れんでるでー。
【ペルゼン】 「そういう関係じゃねえ!!」幽霊の噂とか、ないん?
【GM】 あるよ。
【ペルゼン】 それを詳しく聞きたい。
【GM】 一定の場所に出るらしい。
【ペルゼン】 いつから、その噂は出てんの?
【GM】 最近。ホットニュースやで。
【ペルゼン】 なんか怪しいな。
【ティガー】 うん。
【ペルゼン】 カーバッシュ、最初は死んでたっぽいしな。
【レイク】 カーバッシュさんの事じゃないんですか?
【ペルゼン】 そんな気もすんねん。
【ティガー】 幽霊を見てみるかね。
【ペルゼン】 夜やんな。
【GM】 場所を教えてくれるよ。カーバッシュがいた廃倉庫の近く。
【ペルゼン】 あ、そうなんや。ますます怪しい。
【レイク】 張り込みしましょうか。
【GM】 では、夜になって、隣のバラックからサティールが出てくる。
【ペルゼン】 隠れる!
【GM】 「何をしているんだ?」
【ペルゼン】 「いや、ちょっと……任務です」
【GM】 ぷっ、て笑われた。
【レイク】 あはは!(笑)
【GM】 「……ふーん」
【ペルゼン】 うわぁ。「俺に構わないでください!」
【レイク】 「サティールさんは、どちらに?」
【GM】 「べつに。暇つぶしだ」
【ペルゼン】 「ツチノコでも揚げといてください!」
【GM】 「食って行くか?」
【ペルゼン】 イヤー!(笑)
【GM】 「何をしているんだ?」
【ティガー】 「幽霊を待っているのさ」
【レイク】 「見た事ありますか?」
【ペルゼン】 「ここに出るらしいんスよ」
【GM】 「ないな」
【ティガー】 ないんか。
【GM】 「……俺が扱うカバラの影響かもしれんな」
【ペルゼン】 なにぃ〜? 「帝国士官の幽霊らしいっスよ」
【GM】 「それがどうした?」
【レイク】 「帝国士官のプログラムなんかも作るんですか?」
【GM】 「出来ん事はないだろうが、俺の趣味じゃない。やった事はない」
【レイク】 とりあえず一晩様子を見てみないことには、なんとも言えない。
【ペルゼン】 「今日はカバラ使わないでください」
【GM】 「軍曹のシャードが条件だ」
【ペルゼン】 ん〜、渡せない。
【GM】 「じゃあ諦めろ」
【レイク】 見張ります。
【GM】 サティールはバラックに帰っていった。時々、窓から変なプラズマとか霊気が出てくる。
【ペルゼン】 「アレじゃないのか?」(笑)
【GM】 では、[意志]で振ってみようかな。
【ティガー】 意志は弱いぞ〜。9。
【ティアナ】 12。
【レイク】 11。
【ペルゼン】 お、13。
【GM】 じゃあ大丈夫やった。
【ティアナ】 なんの判定?
【GM】 魂抜かれるかどうか。
【レイク】 怖い!!
【ティガー】 危険地帯や。……どうするのかね。まず目的を。
【ペルゼン】 犬か女の子か、カーバッシュか剣か奈落かのどれかを見つけたら(笑)
【レイク】 カーバッシュを見つけるのは難しいと思うんですよね。
【ペルゼン】 うん。
【レイク】 剣だったら、カイザー何か分からないかな。
【GM】 ここ数日観光してたから、めっちゃ機嫌悪いで。
【ティアナ】 この階層におる事は間違ってないんやな。
【ペルゼン】 うん。
【ティアナ】 どっかで騒動になっとるとか。
【ティガー】 「奈落だー! うわー!」
【レイク】 「白い犬だー! うわー!」
【GM】 何それ(笑) そういう騒動はない。
【レイク】 女の子が絡まれてるとか。
【GM】 「あいつ、女に逃げられたんだってよ」ヒソヒソ言いながら住民が通り過ぎていく。
【レイク】 待ってよ!(笑)
【GM】 「未練ったらしく探してるらしいぜ。4人がかりで」
【レイク】 あー、でも、そういう噂が広まっていくうちに、リアーネが出てくるかもしれない。
【GM】 そんな切ないシチュエーションを望むのかね(笑)
【ペルゼン】 ……ケッセルリンク少佐は、知らんよね。
【ティガー】 聞いてみたら?
【ペルゼン】 繋いでみる。
【GM】 出た。
【ペルゼン】 「聞きたい事があるんですけど、いいですか?」
【GM】 「2秒で言え」
【ペルゼン】 無理!(笑) えーっとねえ、カーバッシュ関連の、今までのことを報告する。
【GM】 ふむ。
【ペルゼン】 一回会ったけど、剣を探すって言って、どっか行った。
【GM】 「回収はまだなんだな?」
【ペルゼン】 「まだですねぇ」あ、そうや。カーバッシュが軍ブロックに入れないことを言う。
【GM】 ああ、それは、勝手に入って悪いことをされないように、一時的に部外者扱いにしているからです。
【ペルゼン】 あ、そうなんや。
【GM】 首に縄を巻いて連れて来たという連絡があれば、プロテクトは解きます。
【ペルゼン】 あー、なるほど。カーバッシュが何か他のに変わったとかじゃないんや。
【GM】 他のってなに? 前髪が長くなってるとか?
【ティガー】 パチモーンや。
【ペルゼン】 「下層部の奈落なんですけど、場所は知らないですか?」
【GM】 「……[意志]で振ってみろ」
【ペルゼン】 (ころころ)7。
【レイク】 低ぅ!
【GM】 「それでは分からない」
【ペルゼン】 「カーバッシュの剣の在処って知らないですよね?」
【GM】 知らない。
【ペルゼン】 そんなもんか。
【ティガー】 あと、白い子犬。
【レイク】 女の子ー!
【ティアナ】 あはは(笑)
【ペルゼン】 いや、それはちょっと聞けない。
【ティガー】 隣で言うたる。「白い子犬知らない?」
【GM】 「貴様は誰だ。名前と階級を言え」
【ティガー】 「ティガー。王様!」
【ペルゼン】 「すんません!!」(笑)
【GM】 通信が途切れました。
【ペルゼン】 俺のコネは、もうないぞ。チャンドラくらいか。
【GM】 行くとこ行けば、シャードひとつで教えてもらえるかもしれんのに。
【ペルゼン】 それがな(笑)
【レイク】 代償でかいっす。
【GM】 戦闘キャラ4人はキツいよ。
【ティアナ】 他の検索マシンとか。
【GM】 姉妹商品『猫探しだニャー』
【ペルゼン】 『軍人探しだニャー』とか。
【ティアナ】 ニャーなんや(笑)
【GM】 中尉の爪研ぎが正当化されてまうで。
【ティガー】 あーあ。
【GM】 サティールが手ぐすね引いて待ってるで。それ以外は、レイクの噂話とアフロ帽の行方。
【ティガー】 アフロの行方も噂になってんのや。
【ペルゼン】 ……サティール行く?
【ティアナ】 それはペルゼンの腹次第や。
【ペルゼン】 シャード以外で交渉できんかな。
【レイク】 一晩自由に、とか(笑)
【ペルゼン】 いやいやいやいや。
【ティガー】 何されるか分からんで。
【ペルゼン】 何も思いつかへんのやったら、行くけど。
【ティガー】 何も思いつかへん。
【レイク】 出尽くしました。
【ペルゼン】 ……じゃあ、行く(笑)
【GM】 では、一旦シーン切りましょう。

―最後の晩餐―

【GM】 サティールね。「頻繁だな」
【ペルゼン】 「いや、あの」
【GM】 「ようやく決意が固まったか」
【ペルゼン】 「いや、そんな事はないんスけど、シャード以外で手を打って頂けませんでしょうか」
【GM】 じゃあ、爪を剥がす。
【ペルゼン】 えっ、イヤー!!(笑) そういう痛い系は除外してくれませんかね?
【GM】 痛いの以外は興味ない。
【ペルゼン】 えー(笑)
【GM】 「やはり、幽霊騒動の原因は俺だったらしい」
【ペルゼン】 「危険な事はやめて下さい!」
【GM】 変な精霊ならまだしも、怪しい合成動物を造り始めたから、「そういう新しげなことは他所でやって」と研究室から叩き出されてしまったんやね。
【ペルゼン】 あ、そうなん?(笑) そら叩き出されるわ、って思ってるねん。
【GM】 「俺の崇高な技術が必要になれば、呼びに来るのは分かっているがな」
【ペルゼン】 そうかな(笑)
 えっと、爪剥がすとか以前に聞くけど、「カーバッシュか、剣か奈落か犬か女の子の居場所を知ってますか?」
【GM】 「は?」
【ペルゼン】 「知ってるか知らないか教えてください。交渉はそれからって事で」
【GM】 じゃあ、もう一度[意志]で振って。
【レイク】 お願いします。
【ペルゼン】 自信ないで。
【GM】 シャード出すなら振らなくていいが。
【ペルゼン】 (ころころ)12。
【GM】 ちっ。義足を頂くのもいいかと思ったのに。
【ペルゼン】 それも困る!(笑)
【GM】 じゃあ、調べた。「中央霊素頭脳の真下だ。貧民街層と地下ブロックの境の空間。その中心に、剣の反応がある。それが奈落を生み出しているようだ」
【レイク】 その剣は、独りでに行動することができる?
【GM】 「それが可能ならば、とうに世界はレリクスによって滅ぼされている。行く
末を決めるのは、それを扱う者だ」
【ペルゼン】 誰か持ってるんちゃうか? ……お礼、言っとこか。
【GM】 「シャードでいいぞ。脚でもいいぞ。爪でもいいが」
【ペルゼン】 「爪はちょっと……今は勘弁してください」(笑)
【ティガー】 飲みかけの酒を置いていったらええやん。
【ペルゼン】 あ、そうや。そうしよ。
【GM】 笑顔が消える。
【ペルゼン】 あっ、怖い! 余計なこと言うな!!
【GM】 喜々としてやったくせに(笑)
【ペルゼン】 「埋め合わせは今度しますんで!」適当なこと言って逃げる(笑)
【GM】 「まあいい。その懐のペルゼンが、全ての真実を聞いているからな」
【ペルゼン】 痛っ(笑)
【GM】 サティールは、ツチノコフライを勧めてくれますが。
【ティガー】 食ってみよ。
【GM】 食べた人は1D振ってみよう。
【ティガー】 (ころ)3。
【GM】 3点の〈味〉ダメージ。〈味〉防御で引いてください。
【ティガー】 〈味〉か。カニグラタンの生命力抵抗では6ゾロ出たんやけどな。
【GM】 それって、ヤバいカニやったん?
【ティガー】 一般人が食ったら、病気になってた(笑)
【GM】 美味しかったん?
【若い時のティガー】 うん(笑)
【ティガー】 こっちは水が違うらしい。
【GM】 大体ツチノコやしな。
【ペルゼン】 ほんまや。
【レイク】 検索してもらった場所に行ってみる。
【GM】 では、シーン切ります。

―終焉を抱くもの―

【GM】 マスターシーンになります。

 対峙するリアーネとカーバッシュ。
 リアーネの手に、カーバッシュの剣――ダーインスレイヴが握られている。
 先に口を開いたのは、無表情なリアーネ。
「汝は永劫、我が呪縛から逃れることは出来ぬ」
「その娘を、どうする気だ?」
「知れたこと。我が内に在る、憎悪の極限に達した魂魄と融合させるのだ。汝も興味があろう?」
「娘は了承したのだな?」
 リアーネに表情が戻る。
「――ええ。あなたに殺された人たちの魂は、全て私が受け継ぐの。私の中で生き続けるのよ」
「無理だ。小娘に耐えられるものか」
「それは私が決めるわ」
 カーバッシュが銃を構えるより早く、リアーネの指先から放たれた高圧の光の球がカーバッシュを直撃し、壁際まで弾き飛んだ。
「そこで大人しくしてて。全てが終わるまで……」
 そう呟く顔に、以前の穏やかな面影はなかった。

【レイク】 ガーン。『急げメロス』や。
【ペルゼン】 めっちゃ急いでんねん。
【GM】 何を? トイレ?
【ペルゼン】 違うピンチを想像した(一同爆笑)
【GM】 親友が死ぬとかいうより、そっちの方がヤバいで。で、やっぱり間に合わへんのやろ?
【ティガー】 あーあ。
【GM】 父ちゃんが新聞持ってトイレから出てきたら、メロスが泣き崩れてんねん。
【ペルゼン】 「お父さん! 遅いよ!!」
【ティガー】 『急げメロス』じゃなかったような気ぃすんねんけど。
【GM】 『走れ』やん。しかも急がなあかんのは、メロスじゃなくて親父やし。
【ペルゼン】 ほんまや(笑)
【GM】 くそー、シリアスシーンが吹き飛んだやんか。恐るべしレイク。
【レイク】 ひぃー(笑)

÷÷ つづく ÷÷
©2005 Haruka Mashiba
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