≪REV / EXIT / FWD≫

§失翼の魔術師:第4話§

闇で蠢く陰謀

著:林田ジュン イラスト:りょこ 地図:もよ
▽ 1 ▽ 2 ▽ 3

【GM】 「始める前に聞くけど、今、朝がいい? それとも夜がいい?」
【ムーン】 「蝙蝠いやだから夜にして」
【GM】 「わかった。じゃあいつもの酒場に行くんだけど、今日は店の前に馬車が止めてある」
【ムーン】 「どんな馬車?」
【アンリ】 「びらびらしたかざりとかついてたりして」
【GM】 「うん。そんな感じで結構貴族っぽい。で、酒場の中に入るとAパーティーとBパーティーとアンドリューがいる。Cパーティーとロードとエルフ(ナヴィのこと)はいないね」
【シュトルム】 「じゃあアンディー(アンドリュー)と話していい? 『アンディー、元気か?』」
【GM】 「『また会ったな』」
【アンリ】 「ねぇGM。前回のシナリオが終わってから何日くらいたってるの?」
【GM】 「4、5日くらい。それと言い忘れてたけどAパーティーのフールがいない」
【ムーン】 「フールってシーフの人だよね」
【シュトルム】 「GM。ラヴァーズさんと話していい?『ラヴァーズさぁん♥』」
【GM】 「『なぁにー? 久しぶりね、元気だった?』」
【シュトルム】 「お! だんだん親密になってきたぞ(嬉)」
【ムーン】 「(冷たく)よかったね」
【シュトルム】 「(気にせず)らんららーん。また今日も何かおごろうかな(笑)」
【GM】 「おごってばっかりやな(笑)」
【ヴェルナー】 「本当にこの人は(笑)」
【シュトルム】 「ひたすら貢ぐタイプやねん(笑)。『おやじ! 彼女にカルアミルクを。俺のおごりです』」
【アンリ】 「カルアミルク? そんな弱いやつだめよ(笑)」
【シュトルム】 「『じゃあもっと強いのを』」
【アンリ】 「日本酒」
【GM】 「日本酒? ねぇよ」
【シュトルム】 「ま、いいや。じゃあラヴァーズさんと飲んでていい?」
【GM】 「うん。彼女の隣にジャスティス君とジャッジメント君がいるけどそれでよければどうぞ」
【シュトルム】 「いいよ。『ラヴァーズさん。今からどこか行くんですか?』」
【GM】 「『今から? どこにも行かないわよ?』」
【シュトルム】 「『仕事は?』」
【GM】 「『それが何も情報がないのよ。だからねぇ』」
【シュトルム】 「そうか。動けない状祝なのか、ここは。
『そうだ。酒場の前に止まってる馬車は何ですか? 誰が乗ってたんですか?』」
【GM】 「『さぁ。乗ってた人は見てないわ。あたしたちも今来たところだし』」
【ムーン】 「どんな人なんだろう」
【アンリ】 「店の中見回してみる」
【GM】 「知ってる顔しかいないよ」
【ムーン】 「じゃあ二階の宿屋に行ったのかな」
【アンリ】 「でも貴族がこんなとこに泊まりに来るかなぁ」
【ムーン】 「別に貴族とは限らないんじゃない? 豪華な馬車だってお金出せば買えるでしょ」
【アンリ】 「じゃあ見かけた人はいないの?」
【GM】 「ラヴァーズさんは知らないってさ」
【ムーン】 「そっか。ねぇ、ジャッジメントたちは何してるの?」
【GM】 「ジャッジメント? 彼はジャスティスとまじめに話をしてる」
【ムーン】 「どんな話?」
【GM】 「エルフに依頼された女の子、一体どこにいるんだろうってな感じの仕事の話」
【ヴェルナー】 「女の子ってユリアだよね?」
【ムーン】 「Aパーティーは競争相手だったんだ。忘れてた」
【アンリ】 「でも向こうは知らないんだよね。あたしたちがユリア捜してること」
【ムーン】 「知らない方が好都合」
【シュトルム】 「そうだよ。ラヴァーズさんと仲が悪くなったら困る(笑)」
【アンリ】 「ばらしてやる(笑)」
【シュトルム】 「ダメー!(笑)」
【GM】 「あと、このパーティーは、ハーミットとチャリオットがBパーティーと話をしてるけど?」
【シュトルム】 「じゃあ何気なく隣に座って話を聞いてみよう」
【GM】 「たいしたことじゃないよ。ユリア捜しに協力してほしいって頼んでるだけ。もし見つけたら報酬出すとか言ってるけど。今のところ何も情報がないらしくて必死みたい」
【アンリ】 「そういえばあたしたち、この先はタダ働きになっちゃうんだよね?」
【ムーン】 「そうだよねぇ。でもAパーティーより先にユリアを見つけ出してエルフに売れば3万フィスもらえる(笑)」
【ヴェルナー】 「邪悪!(笑)」
【シュトルム】 「最低や(笑)」
【ムーン】 「ところでアンディーは何してるの?」
【GM】 「アンディーは一人で酒飲んでる」
【ムーン】 「ふぅん。アンディーって一応組繊の人間なんでしょ?『あの組織とあなた、どういう関係なの?』」
【アンリ】 「いきなりそんなこと聞くの?(笑)」
【GM】 「『…今はまだ言えねぇな』」
【アンリ】 「『いつになったら教えてくれるの?』」
【GM】 「『…時が来たら考えてもいい』」
【シュトルム】【ムーン】 「シブい!」
【ヴェルナー】 「ハモってる(笑)」
【ムーン】 「キマったね(笑)」
【シュトルム】 「気が合うな。珍しく(笑)」
【ムーン】 「とりあえずアンディーにもう少し聞いてみよう」
【アンリ】 「でももうこれ以上話してくれなさそうだよ? あ、あたしが話させてみせようか、女の子らしく色気で♥」
【ムーン】 「だめだ君は(爆笑)」
【ヴェルナー】 「色気なさそう。筋肉だらけで(笑)」
【シュトルム】 「筋力すごいもんなぁ(笑)」
【アンリ】 「うるさーいっ! …無理かなぁ、色気」
【GM】 「(きっぱりと)無理」
【アンリ】 「ちぇ。今話してくれないならベッドの中で♥って言おうと思ったのに」
【ムーン】 「ところでさっきアンディーに言いかけたこと言っていい?『私たちにあの組織の合言葉まで教えてくれたけどどういうつもり? 味方を売ったことになるんじゃないの?』」
【GM】 「『ま、それ以上は何も言うな』」
【ムーン】 「そう言われると何も聞けないなぁ」
【アンリ】 「アンディーはどこまで知ってるんだろう」
【GM】 「さぁね」
【アンリ】 「『ねぇ。ベッドの中で教えてよ♥(笑)』」
【GM】 「『断る』なんだお前! いやらしいやつだな(笑)」
【アンリ】 「えーん。嫌われた(笑)」
【ムーン】 「もう何も教えてくれなさそうだね」
【GM】 「じゃあもう聞くことないね?」
【シュトルム】 「だいたい聞いたような気がするし」
【GM】 「じゃあ進めるよ。そしたらしばらくして酒場のマスターが釆て、『君たちに客が来てるぞ』」
【ムーン】 「『誰?』」
【GM】 「『なんか高貴な感じの人だったよ。二階で待ってるってさ』」
【アンリ】 「やっぱりお貴族様だよー」
【シュトルム】 「貴族が俺たちに何の用だ?」
【ムーン】 「城からお迎えが来たのかな」
【ヴェルナー】 「そうだったらいいなぁ(笑)」
【GM】 「で、君たちが二楷に行こうとすると、マスターが『ねずみ退治に行ったパーティー(Cパーティー)のやつら見かけなかったか?』って聞くけど」
【アンリ】 「『え? どうしたの?』」
【シュトルム】 「またねずみ退治に行ってるのか(笑)」
【GM】 「そうみたい。『下水にねずみ退治に行くっていったまま帰らねぇんだよ』」
【シュトルム】 「『いつ出かけたんだ?』」
【GM】 「『3日前なんだが』」
【ムーン】 「3日前というとあの晩か♥ なかなかエキサイティングだったよ(笑)」

【アンリ】 「どの晩やねん(爆笑)」
【ムーン】 「そうか。あの晩を最後に…。ちょっといじめすぎたか(笑)」
【GM】 「お前うるさいー!(笑)」
【シュトルム】 「ムーンの変さ炸裂やな(笑)」
【GM】 「『ま、見かけたらすぐに帰るように言っといてくれよ。飯の用意して待ってるからって。これでも一応心配しているんだ』」
【シュトルム】 「『わかったよ』」
【ムーン】 「いいおやじだね」
【シュトルム】 「うん。じゃあ二階に行こう」
【GM】 「マスターの話だと一番奥の部屋にいるらしい」
【シュトルム】 「入ろう。ノックして『失礼しまーす』」
【アンリ】 「『マスターに聞いてきました』」
【GM】 「『冒険者の方ですね?』」
【ムーン】 「でも冒険者なら下にいっぱいいるのに」
【GM】 「みんな忙しそうだけどね」
【ヴェルナー】 「僕たち暇だし(笑)」
【GM】 「で、その人は身分の高い貴族みたいなんだけど、君たちを見て『報酬はいくらでも出します! 力を貸して下さい!』」
【ムーン】 「いくらでも?『依頼の内容は?』」
【GM】 「『内容は…ここでは言えません。ついて来てくれたらお話します』」
【ムーン】 「どこに行くんだろう」
【アンリ】 「馬車に乗せられてお城に連れて行かれるんだったらいいけど怖いとこはいやだな」
【ムーン】 「『お城に行くの?』」
【GM】 「『…そうです。来てくれますか?』」
【アンリ】 「えーーーっ!(驚)」
【シュトルム】 「行こう!」
【アンリ】 「ごちそう出るかな♪」
【シュトルム】 「わー! 行こう行こう!(嬉) ところで俺たちって今どっちの国にいるんだっけ?」
【GM】 「ゼーエンブルクのほう。ちなみに王都にいる。しばらく馬車に揺られてると城が見えてくるけど石造りのきれいな城だね。で、城に着くんだけど」
【アンリ】 「お城の門番はその貴族のおじさん見て何か言った? 王様のお帰りーとか」
【GM】 「そんなことは言わないけど敬礼してる」
【ムーン】 「普通王様が直接来る訳ないもんね」
【GM】 「それで城に入ったらその人が『実は依頼主は国王陛下なのです』」
【ヴェルナー】 「うそぉ! すごい」
【アンリ】 「何? じゃあ国王の浮気相手が前回出て来たお母さん幽霊でユリアはその娘とか言うの?」
【GM】 「言わねぇよ(笑)」
【シュトルム】 「何でそんな想像力が働くんだよ(笑)」
【アンリ】 「だってユリアに関連づけさせたらそうなったんだもん(笑)」
【ヴェルナー】 「でもそれにしても国王なんてすごい大物が出て来たね」
【GM】 「それで国王の部屋に行くんだけど、もう夜が遅いっていうのに寝ないでちゃんと待っててくれてる。60歳くらいの髭のじいさんだよ」
【シュトルム】 「敬礼してから中に入ろう」
【GM】 「『わざわざ来てもらってすまないが、わしの頼みを聞いてくれるか?』」
【シュトルム】 「『もちろんです、陛下』」
【ヴェルナー】 「シュトルムなんかいつもと違う(笑)」

 っていうか女と権力者に弱いだろ、お前。

【GM】 「『5年前にわが国が隣国ローリンエンと休戦協定を結んだのは知っておるな? その時に裏切りがないように両国とも人質を差し出し合ったのだ。わが国からはわしの孫娘のイリスを』」
【シュトルム】 「その子、今何歳?」
【GM】 「18」
【シュトルム】 「よし。守備範囲内(笑)」
【ヴェルナー】 「またか、お前(笑)」
【GM】 「『それでローリンエンからは第二王子のカイル様が来られたのじゃ』」
【アンリ】 「その子はいくつ?」
【GM】 「えっとねぇ。13。で、ここで国王は声を落として『実はそのカイル様が昨日、何者かにさらわれてしまったのじゃ』」
【シュトルム】 「なにぃ!?」
【GM】 「『実は十日後にカイル様の14歳の誕生パーティーを開く予定なのだ。その折にはローリンエンの国王もカイル様のお顔を見に来られる。いないことがわかったら国家間の一大事なのじゃ』」
【シュトルム】 「なるほどね」
【ムーン】 「『王様。その、やって来たローリンエン国王を捕まえて一気に隣国に攻め込むという手はいかがでしょう?』」

 一同爆笑。

【GM】 「好きにしろよ!(笑)」
【シュトルム】 「さすがムーンや(笑)」
【GM】 「『本来ならこういったことは王室内で処理せねばならんのだが、このようなことは冒険者の方が向いていると聞いてな。報酬は一人2万フィス払おう。さらにマジックアイテムも売ってやるぞ』」
【シュトルム】 「はぁーーーー…いいですねぇ」
【アンリ】 「それって王室でお買い物ができるってことだよね?」
【シュトルム】 「『もちろんお引き受け致しましょう』」
【アンリ】 「でも役に立たないものばっかり売ってたら嫌だな(笑)」
【GM】 「大丈夫。完全版に載ってるのは全部あるから」
【ムーン】 「『ところで冒険者の方が向いてるって言ったのは誰なんですか?』」
【GM】 「それなら君たちを連れて来たおじさんが『私です』って言うよ。一応国王の側近らしい」
【ムーン】 「その人怪しくないかな」
【シュトルム】 「まぁいいや。もし何かあったらシェイプチェンジでごまかせばいいんだ。カイルに化けて『ただいま、王様!』って(笑)」

 一同爆笑。

【ムーン】 「それ、前回と同じ!(笑)」
【シュトルム】 「カイルの姿とかわかるよね?」
【GM】 「肖像画があるね。短い銀髪に青い瞳」
【ヴェルナー】 「覚えとけばもしもの時も安心だね(笑)」
【アンリ】 「『それでさらわれた時の状祝を聞きたいんですけど』」
【GM(国王)】 「『カイル様のバースデーパーティーにそなえて服屋と帽子屋と宝石屋が同時に 来ておった。そしてカイル様の衣装合わせをしておったのじゃ。見張りを一人置いておいたから大丈夫じゃと思っていたのだが…。わしはこれ以上は知らんのだ。あとはその時の見張りに聞いてくれ』」
【アンリ】 「見張りってどんな人?」
【GM】 「しばらくして側近が呼んでくるけど若い騎士」
【アンリ】 「『まず状況を教えて。あ、その前に現場の部屋を見たいな』」
【GM】 「『部屋はカイル様のお部屋です』って騎士が案内してくれる。普通の部屋だよ」
【ムーン】 「部屋の中にいたのは仕立屋が三人と見張りとカイルだけだったの?」
【GM】 「あと仕立屋が連れて来た弟子もいたみたい。弟子の数の合計は人間の男三人女二人、ハーフエルフの女一人にエルフの男一人。ちなみに誰がどの店の弟子かは聞くのを忘れてわからないらしい」
【ムーン】 「わー、バカー。でもそんなにたくさん弟子を連れてくるかな。採寸だけで終わりそうなのに」
【GM】 「だってこの服がいいとかいろいろあるから荷物も多くなるんだよ」
【ムーン】 「でもいっべんに呼ぶなんて(笑)」
【GM】 「だってそっちの方が早く終わりそうじゃん(笑)」
【アンリ】 「でも見張りは部屋の中にいたんでしょ? それならカイルはいついなくなったの?」
【GM】 「『突然部屋中が真っ暗になったんです。しばらくして服屋の店長がソーサラーの心得も少しあると言ってライトの魔法で闇を中和したのですが、その時にはもう…。それから、エルフの弟子も一人いなくなっていたんです』」
【ムーン】 「そのエルフが怪しい」
【シュトルム】 「そのエルフ、あいつ(ナヴィ)だと思う」
【GM】 「『もちろん仕立屋に聞いたんですが、みんなエルフの男の弟子なんかいないと。嘘をついている可能性もありますが、私にそこまでは…』」
【ムーン】 「それって昼間だよね?」
【GM】 「そうだよ」
【ムーン】 「じゃあ誰かが魔法使ったんだよね。でも絶対そのエルフがやったんだと思うな」
【GM】 「だろうね。で、部屋の外にも一応見張りを立たせてたみたいなんだけど、そいつはカイルもエルフも見てないらしい」
【アンリ】 「窓から出たのかな」
【ムーン】 「テレポートっていう魔法、あったよね?」
【ヴェルナー】 「でもレベル高いよ」
【GM】 「それでこの騎士が国王の命令で昨日三軒の仕立て屋の店を調べたらしいんだけど何もみつけられなかったそうだ」

【ムーン】 「『店ごとに弟子の名簿とかあるでしょ? そこにエルフは出てなかったの?』」
【GM】 「『服屋にエルフがいたけど、女性でした』」
【ムーン】 「隠してるのかもしれないよね」
【シュトルム】 「じゃあ、カイルの部屋は調べた?」
【アンリ】 「隠し扉とかあったりしない?」
【GM】 「それはなかったらしい。で、国王はこのことはあまり口外しないでほしいって言ってる」
【アンリ】 「それは当然だわ」
【GM】 「『では、十日以内に何とか頼むよ』と、王様」
【シュトルム】 「今回はタイムリミット付きか。でも難しいな。カイルがいなくなったってことは聞き込みで使えないんだよなぁ。どうやって聞いたらいいんだろう」
【GM】 「ところで今日はもう夜も更けてきそうなのでそろそろ寝て下さい」
【シュトルム】 「はーい」
【GM】 「ちなみにいつ起きる?」
【ヴェルナー】 「でも昼間は蝙蝠だし」
【シュトルム】 「だけど夜も店が閉まるからやりにくくなるよな」
【GM】 「別に夕方とかでもいいよ」
【シュトルム】 「じゃあそうする」

【GM】 「じゃ、あと九日ね。(コロコロ×2)」
【ムーン】 「あ、GMサイコロ振ってる。何だろう」
【GM】 「うん。(まだ大丈夫だな)」
【ムーン】 「うん、じゃないよー(笑)」
【ヴェルナー】 「何か気になるー」

 気にしててくれ。そのうちわかるよ。

【GM】 「では夕方になって目が覚めました。どうする?」
【ムーン】 「酒場に行ってみよう」
【シュトルム】 「いきなり不健全やな(笑)」
【アンリ】 「でも宿屋の一階が酒場でしょ?」
【ムーン】 「そっか。じゃあすぐに着くね」
【GM】 「酒場に下りてきた? 今日はフールさんもいるよ」
【シュトルム】 「『昨日はどこに行ってたんだ?』」
【GM】 「『盗賊ギルドよ』」
【ムーン】 「『何しに?』」
【GM】 「『ちょっと思い当たることがあってね』」
【シュトルム】 「『思い当たるって仕事と関係のあることなのか?』」
【GM】 「『あると言えばあるわね』」
【アンリ】 「まぁ、シーフだもんねぇ」
【シュトルム】 「『俺たちはエルフの男と銀髪の少年を捜しているんだ。もし一緒にいるところを目撃したら情報を流してくれないか?』」
【GM】 「『わかったわ』」
【ムーン】 「でも頼りになるかどうか」
【シュトルム】 「そんな、ひどい(笑)」
【アンリ】 「あたしもギルドに行ってみるべきかな」
【ヴェルナー】 「そうだね。情報源は全部使っておいた方がいいかも」
【アンリ】 「それじゃ、行くね。あ、お金取られるんだっけ」
【シュトルム】 「確かそうだと思う」
【アンリ】 「あれ? あたし、何でこんなにお金あるんだろう? みんなの倍あるよ(笑)」
【シュトルム】 「アンリ一人だけ多いよな。何で?」
【ムーン】 「金のわき出る財布でも見つけたんじゃないの?」

 一同爆笑。

【ヴェルナー】 「いいなぁ、それ(笑)」
【アンリ】 「うーん。何か間違ったのかもしれない」
【GM】 「とりあえずギルド行くんだね?(コロコロ×2)」
【ヴェルナー】 「またサイコロ振ってる…」
【アンリ】 「じゃあ行ったよ。『こんにちはー』」
【GM】 「『何の用だ?』」
【アンリ】 「『情報を仕入れたいの。銀髪の少年を連れたエルフの男をさがしてるんだけど…いくらで教えてくれる?』」
【GM】 「『10フィス』」
【シュトルム】 「安い! 安すぎる!(笑)」
【アンリ】 「安いねぇ。どうでもいい情報しかくれないとかいうのは嫌だからね。ま、とりあえず払うよ」
【GM】 「『悪いがそんな情報はまだ入って来てねぇんだ』」
【アンリ】 「やられた(笑)」
【GM】 「『入って来たら連絡してやろうか?』」
【アンリ】 「『してくれるの? よろしくね』」
【シュトルム】 「ついでにさっきのフールが何しに来てたかも聞いておいたら?」
【アンリ】 「そうする。『さっきのフールちゃん、何を聞きに来たの?』」
【GM】 「『ギルドは会員の秘密は基本的に厳守だが?』」
【ヴェルナー】 「そうだよねぇ」
【シュトルム】 「金だ! 金でつるんだ!(笑)」
【アンリ】 「お金じゃらじゃらしてみる(笑)」
【GM】 「『悪いが答えられねぇな』」
【アンリ】 「そっか。『じゃあねぇ、服屋と帽子屋と宝石屋の話は? この中で最近金回りがいいとか怪しいことしてるとかないの?』」
【GM】 「『別にこれといってないぞ。どこもいつも通りの売れ行きだと思うが』」
【ムーン】 「まぁ王室と取り引きしてるくらいだもんねぇ」
【アンリ】 「『裏取引もしてないのね?』」
【GM】 「『ああ。とくにないようだ』」
【シュトルム】 「ついでにねずみ退治に行ったパーティーのことも聞いておいてくれ」
【アンリ】 「うん。『下水道で行方不明になった駆け出しパーティーがいるんだけど…』」
【GM】 「『知らない』」
【アンリ】 「それじゃあ端数の35フィス置いて行こう。『何かわかったら教えてね』」
【GM】 「ちなみに三軒の店の場所は国王から聞いてあることにしていいよ」
【シュトルム】 「さて、行ってみるか。まず宝石屋から行こう」
【GM】 「行くんだね?(コロコロ×2)(はうあッ! 1ゾロ振っちまったぁ!!)」
【ムーン】 「何!? 何かあったのGM?」
【アンリ】 「何か大変なことが起きたらしい」
【シュトルム】 「それより何て言って行こうか。王様に頼まれたって言えないもんなぁ」
【ムーン】 「私宝石買いたい」
【シュトルム】 「買えよ(笑)」
【GM】 「宝石屋は城に面した表通りにある。夕方だけどバーゲン中らしくて客は結溝いるよ」
【アンリ】 「バーゲン(笑)」
【ムーン】 「繁盛してそうだね」
【ヴェルナー】 「中に入ろう」
【GM】 「入ったらドワーフの店員が出て来て『いらっしゃいませ。何にいたしましょう』」
【シュトルム】 「『魔晶石4つ(笑)』」
【GM】 「『それは当店では取り扱っておりません』」
【アンリ】 「奇跡の店だよね、確か(笑)」
【シュトルム】 「そうなのか。『それなら俺を売ってやる!』」

 一同爆笑。何やねん、お前。

【GM】 「いらんわ。『からかいでしたらお引き取り下さい』ドワーフ君は怒ってる(笑)」
【シュトルム】 「違うのー(笑)」(←何が違うんだよ)
【ヴェルナー】 「でもバーゲン中だったらこういう客もいそうだよ?」(←絶対いない)
【ムーン】 「『そういえばこの前大仕事があったらしいね。何でも王様の御用命だって聞いたわよ』」
【GM】 「『ああ、そういうのもあったみたいですよ。店長が言ってましたから』」
【ムーン】 「『うまくいったの?』」
【GM】 「『さぁ。僕みたいな下っ端には知らされてませんよ。でもうまくいったんじゃないですか?』」
【アンリ】 「『店長に会いたいんですけど…』」
【GM】 「『店長は今、忙しいんです』」
【シュトルム】 「『この店で一番高い宝石を買おうと思うから店長と相談したいんだ。呼んでくれないか?』」
【GM】 「『あ、ちゃんとしたお客様だったんですか。それならこちらへ』って言って店長の部屋に通してくれた」

÷÷ つづく ÷÷
©2004 Jun Hayashida
Illustration ©2004 Ryoko
Map ©2004 Moyo
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お名前
ひと言ありましたら
 
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